1年半前の時期には、北朝鮮が長距離ミサイルの発射実験を繰り返して、アメリカ本土への大陸間弾道弾の脅威をアピールしていた。
さらに、従来から開発を継続していた水素爆弾の威力を増大させた核実験を、成功したと豪語していた。
その上で、アメリカが終戦協定に応じるように、好戦的な姿勢を強調して、有利な交渉を勝ち取ろうと、画策を繰り返していた。
就任初年目のトランプ大統領が、この動きを断固たる姿勢で抑止するために、アメリカ軍の主力艦隊を北朝鮮近辺に出動させて、一発でもミサイルをアメリカに向けて発射すれば、壊滅させると警告した。
ここまで、トランプ氏の強硬姿勢を見せつけられると、北朝鮮の金正恩委員長をはじめ、主力幹部も含めて、アメリカを挑発する好戦的な姿勢を転換せざるを得ない状況に追い込まれた。
平和主義のままでは、北朝鮮が懇願姿勢に転じることはなかったであろうから、この軍事力威圧作戦は、成功したと見なされる。
外交交渉だけでは、北朝鮮の揺さぶり挑発は、今だに続いていたかもしれない。
軍事的な抑圧と経済制裁の徹底が、好戦的独裁主義の挑発国家を、妥協姿勢に転換させる事例として、今後の歴史に残るだろう。
その上での外交交渉が成果を達成するには、慎重な配慮ある交渉が継続的に実施される環境を、維持しなければならない。