今回の日産のゴーン会長の解任の背景には、フランスのルノーの大株主である「政府の意向」が、背景にあると報じられている。
自分第一とも取れる、ゴーン元会長のお手盛り報酬ぶりは、日本では言語道断の暴挙であるが、フランスでは英雄視されていた。
特に、マクロン大統領は、強引なリストラ手法で成果を収めていたゴーン氏をかいかぶり、【ルノーを主軸とする自動車企業グループに統合する】ことで、日産の経営権を完全に乗っ取ろうとしていた。
その実行を条件にして、ゴーン氏のルノー会長を続投させていたことが、今回の日産自動車の経営陣を奮起させたのである。
自動車企業の規模としても技術力としても、日産自動車の方が今では完全に上位にあることを良しとせず、マクロン大統領は、フランスの国営系のルノーを主軸にする意図は、完全に日本を軽視している。
フランスの一人当たりの名目GDPは、3.8万ドルで、日本の3.9万ドルよりも低いから、日本より上位とは言えない。
現在では、国民の成果の指標である「一人当たりに生産性」は、フランスは4.2万ドルで、日本の4.1万ドルと大差はない。
フランスの方が、上位に位置ずけられる指標は今や喪失して、日仏は対等な立場に立つのが、妥当な状況である。
一時的に【日産経営陣の不成績】を、ルノーでの救済、つまり、フランスのお金で助けた、【20年前のことを、今でも恩に着せて】いる。