いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

愛があれば… 68編

2005年09月07日 08時11分23秒 | 娘のエッセイ
 『愛があれば年の差なんて』この言葉にウンウンとうなずけるのは、恐らく年の
差のある恋をした経験がない人と、そのハンディを乗り切った人だけだろう。

 愛があれば…なんて嘘だっ!と思ったことのある人は少なくないはず。なぜっ
て年齢差のある恋愛には、必ずと言っていい程、障害がオマケについてくるから
だ。
 一 世間の目。男性がうんと上、あるいは女性が年上。両方とも世間の目は冷たい? 
 二 育った世代のちがいからくる意志の疎通の難しさや誤解、興味対象物の違い。
 三 年が離れているからこその甘え、甘やかし、過度の要求。
 四 体力の差。気力の差。

 本当はもっとあるだろうが、書き出したらきりがないので「その四」でやめてお
こう。

 近頃、年上の女性というのが流行りらしい。男性週刊誌の記事や漫画、テレビ
ドラマでもよく見かける。この間見たドラマもそうだった。その中の台詞がジンと
くる。デートの別れ際、女性が男性に向かって言う。

「恋は嫌いなの。必ず終わりがくるから。それを知っているのが私とあなたの年
の差」

 恋は風船みたいだ。勢いよく空気を入れて入れすぎるとパンと弾けてしまう。
けれど、弾けないようにと少なめに空気を入れては口を結んでおいても、月日が

経つと風船は自然にしぼんでゆく。結局恋というものは、いつかは必ず消えてし
まうものなのかもしれない。

 恋が風船なら愛は何? 愛は水銀じゃないだろうか。ひとかたまりの水銀は、
バラバラになっても何かの拍子にちょっとでも触れると、たちまちまた一つのか
たまりになれる。愛ってそれに似ているんじゃないのかな?

 生涯、男女間の水銀は一つだけでもいいけれど、風船は両手いっぱいもって
いたい。だから、いくつになっても風船をふくらますことが出来る感性と、ふくら
ませてもらえる魅力を持ち続けていたいと思う。
コメント
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