Eur-Asia

西洋と東洋の融合をテーマとした美術展「ユーラシア(Eur-Asia)」の開催を夢見る、キュレーター渡辺真也によるブログ。

大阪でのエトセトラ

2009-03-02 11:43:50 | Weblog
昨日の朝、静岡から大阪へと移動し、そのまま芦屋市美術博物館にて学芸員さんにご挨拶差し上げた後、大阪国立国際美術館に移動、学芸員さんに挨拶を差し上げた後、講演を終了したばかりの、アトミックサンシャイン展参加アーティストである森村泰昌さんにご挨拶差し上げる。

森村泰昌さんとは、沖縄県立美術館での三島由紀夫をテーマとしたビデオ作品を、どういう形で上映したら良いのか、という形で、技術者の岸本さんやコーディネーターの大舘さんを交えてお話する。お忙しい中、お時間を取って頂き、恐縮だったのだが、森村さんの優しい人柄に触れると、ホっとする。

その後、タクシーで心斎橋へと移動し、森村さんにお別れを告げると、大阪大学の久保田テツさんと合流し、アップルストアで開催されていた「知デリ」の打ち上げ会場に飛び入りし、皆さんと食事をしながら、大阪の美術活動の現状に関して意見交換をする。

打ち上げ中、知デリにてトークをした大阪大学蛋白質研究所教授である後藤祐児さんが、あさがおの左巻き右巻きの話をしたので、私もそれに加わってお話する。

何故あさがおが左巻き、または右巻きである、という認識の違いが生まれたのか、それはあさがおを上から見下ろしたのか、それともあさがおの視点になって上を見上げたのか、という視点の問題があるが、これは即物的な問題ではなく、主体=Subjectの問題、すなわちキリスト教の臣下という考え方が、あさがおを上から見おろして左巻き、そして主体概念の成立しなかった日本人が、あさがおの視点となって右巻きと述べたのではないか、という私見を述べたのだが、後藤教授にはあっさりと流されてしまったのが印象的だった(笑)

しかし、大阪で学生や美術関係者と話している度に、東京のひとよりも時間をかけてお互いを理解しよう、という姿勢が見えて、私は好きだ。東京は、人が壊れてしまっている。それに比べると、人がもっと人懐こくて、話していてずいぶんと楽しかった。

その後、テツさんの家へとお邪魔し、そのまま居候させて頂く。引っ越しの際中だと言うのに、まったく迷惑な顔をせずに歓迎してくれるテツさんには、頭が上がらない。ありがとう、テツさん!