ロシア大統領選で当選が確実とされているメドベージェフ第1副首相が、セルビアのコシュトニツァ首相と会って、コソボの独立を認めないことを正式に述べたと言う。それはそうだ。スラブ人として、弟分に当たるセルビアの顔に泥を塗るようなことはできないだろう。さらにロシア側からは、セルビアにおけるガスプロム系の会社によるパイプライン設置に関しても話が出た様である。ガスプロムは時価総額世界第三位の企業で、オレンジ革命の際にも大きな役割を担ったことから、西ヨーロッパ諸国とスラブ系ブロックの対立構造として理解すると、理解しやすいかもしれない。
コソボの問題を考えていると、私の中で点と点として存在している世界中の多くの事象が、少しずつ繋がって来る気がする。最近、こんなことを考えていた。
現在、共和党の大統領候補として名が挙がっているロン・ポールの主張が、とても興味深い。彼はとても「アメリカ」の保守(すなわちユダヤ系ネオコンではないアメリカの保守、という限定的な意味)という印象があるのだが、同時にその主張は極左とも思えることがあり、不思議である。
彼はFRBが持っている貨幣発行の権限を、アメリカ国家に戻す、と宣言している。これは、ヒラリーが国民皆保険を目指している様なものとはケタの違う、まさに革命的な行為であると思う。とにかく凄い公約だと思う。
JFケネディは、FRBの持っている貨幣発行の権限を国家内に戻そうとしたことから殺害されたのではないか、という説は根強く残っている。これは意外と思われるかもしれないが、そもそも、アメリカには、建国以来、中央銀行は存在しない。20世紀初頭にアメリカの銀行の手形割引問題が発生するまでは、連邦準備銀行という制度そのものが存在しなかった。そして、このシステムを作ったのが、ジョン・D・ロックフェラー、ポール・ウォーバーグとJPモルガンに後押しされてウィルソン大統領であり、その決断は、議会の休止中に決定される、というきな臭いものであった。
私は、ケネディがこの貨幣発行の権限を国家がコントロールすることを主張したことと、彼がアイリッシュ系のカトリックであることとは、何らかの関係がある様な気がする。プロテスタンティズムの倹約の精神が、貯蓄と銀行機能の発達を生み出したのを、カトリックの彼は斜めから見ることができたと思うのだ。
ロン・ポ-ルのリバタリアンの思想というのは、日本の既存のリベラリズムの議論からは一線を画していると思う。またリバタリアンの代表としてミルトン・フリードマンの名前が挙げられるが、彼も中央銀行による金融政策の実施を政府に戻す、ということを主張していたと思う。
(ここで私が分からないのは、私は連邦準備銀行というシステムの上にニクソン・ショックが起き得て、その延長線上にミルトン・フリードマンのマネタリズムの議論が成立すると思うのだが、間違っているだろうか?)
しかし、今後なんらかのファンダメンタルとリンクした価値を持っていないドルという貨幣の価値が暴落してしまう可能性は高い。もし、そうしたらどうなるのか?私はそれを考えていたのだが、一つ解決策があることに気づいた。
連邦準備銀行の機能を停止し、貨幣発効権を州政府に譲渡すれば良いのだ。
そもそも、ドルそのものがアメリカの中央銀行の貨幣ではなく、株式会社が所有するある種の発行券である。あくまでこの券が、連邦政府の調整券として機能しているのである。そして、もしもこの貨幣そのものが暴落してしまい、使用価値を持たなくなってしまったのであれば、連邦政府とリンクしている貨幣を廃止し、州が発行する州貨幣へと移行すれば良いのだ。そうすれば、最終的に州が発行する貨幣は州の経済ファンダメンタルを反映する様になり、その貨幣は最終的に他の州とリンクして行くであろう。ユーロ発生直前のヨーロッパの様な状況が発生するだろう。
しかし、そんな事が果たして可能なのか、と思った際、最高のケーススタディとして重要なのが、ソビエトの崩壊である。
ソビエトという連邦共和国という一つの国家が破綻し、混乱が起きたにも関わらず、僅か10年後には、独立した周辺国家も含め、立派な資本主義国になっているではないか?!これはもしかしたらシミュレーションではないのか、と勘ぐってしまうほどだ。
アメリカの実体経済はドルの現在の流通量の10分の1である、とトニー・ブレアのブレインであったアンソニー・ギデンスは書いていた。しかし、彼らが現在、世界最大となったロンドンの金融市場を作ってきたのではなかったか?
こういった自称と日本の現状は無関係ではない。慎重に見極めて行きたい領域である。
コソボの問題を考えていると、私の中で点と点として存在している世界中の多くの事象が、少しずつ繋がって来る気がする。最近、こんなことを考えていた。
現在、共和党の大統領候補として名が挙がっているロン・ポールの主張が、とても興味深い。彼はとても「アメリカ」の保守(すなわちユダヤ系ネオコンではないアメリカの保守、という限定的な意味)という印象があるのだが、同時にその主張は極左とも思えることがあり、不思議である。
彼はFRBが持っている貨幣発行の権限を、アメリカ国家に戻す、と宣言している。これは、ヒラリーが国民皆保険を目指している様なものとはケタの違う、まさに革命的な行為であると思う。とにかく凄い公約だと思う。
JFケネディは、FRBの持っている貨幣発行の権限を国家内に戻そうとしたことから殺害されたのではないか、という説は根強く残っている。これは意外と思われるかもしれないが、そもそも、アメリカには、建国以来、中央銀行は存在しない。20世紀初頭にアメリカの銀行の手形割引問題が発生するまでは、連邦準備銀行という制度そのものが存在しなかった。そして、このシステムを作ったのが、ジョン・D・ロックフェラー、ポール・ウォーバーグとJPモルガンに後押しされてウィルソン大統領であり、その決断は、議会の休止中に決定される、というきな臭いものであった。
私は、ケネディがこの貨幣発行の権限を国家がコントロールすることを主張したことと、彼がアイリッシュ系のカトリックであることとは、何らかの関係がある様な気がする。プロテスタンティズムの倹約の精神が、貯蓄と銀行機能の発達を生み出したのを、カトリックの彼は斜めから見ることができたと思うのだ。
ロン・ポ-ルのリバタリアンの思想というのは、日本の既存のリベラリズムの議論からは一線を画していると思う。またリバタリアンの代表としてミルトン・フリードマンの名前が挙げられるが、彼も中央銀行による金融政策の実施を政府に戻す、ということを主張していたと思う。
(ここで私が分からないのは、私は連邦準備銀行というシステムの上にニクソン・ショックが起き得て、その延長線上にミルトン・フリードマンのマネタリズムの議論が成立すると思うのだが、間違っているだろうか?)
しかし、今後なんらかのファンダメンタルとリンクした価値を持っていないドルという貨幣の価値が暴落してしまう可能性は高い。もし、そうしたらどうなるのか?私はそれを考えていたのだが、一つ解決策があることに気づいた。
連邦準備銀行の機能を停止し、貨幣発効権を州政府に譲渡すれば良いのだ。
そもそも、ドルそのものがアメリカの中央銀行の貨幣ではなく、株式会社が所有するある種の発行券である。あくまでこの券が、連邦政府の調整券として機能しているのである。そして、もしもこの貨幣そのものが暴落してしまい、使用価値を持たなくなってしまったのであれば、連邦政府とリンクしている貨幣を廃止し、州が発行する州貨幣へと移行すれば良いのだ。そうすれば、最終的に州が発行する貨幣は州の経済ファンダメンタルを反映する様になり、その貨幣は最終的に他の州とリンクして行くであろう。ユーロ発生直前のヨーロッパの様な状況が発生するだろう。
しかし、そんな事が果たして可能なのか、と思った際、最高のケーススタディとして重要なのが、ソビエトの崩壊である。
ソビエトという連邦共和国という一つの国家が破綻し、混乱が起きたにも関わらず、僅か10年後には、独立した周辺国家も含め、立派な資本主義国になっているではないか?!これはもしかしたらシミュレーションではないのか、と勘ぐってしまうほどだ。
アメリカの実体経済はドルの現在の流通量の10分の1である、とトニー・ブレアのブレインであったアンソニー・ギデンスは書いていた。しかし、彼らが現在、世界最大となったロンドンの金融市場を作ってきたのではなかったか?
こういった自称と日本の現状は無関係ではない。慎重に見極めて行きたい領域である。