先日、日本国内にて、ゾロアスター教徒に出会った。まさか、日本にゾロアスター教徒が存在しているとは、と心底驚いたのだが、どうやらその方は、パルティア国の末裔らしい。そして、それは外部、つまり日本社会に対して、伏せられているという。
パルティア国は、ミトラ教とゾロアスター教の入り混じった国家であったとされているが、弥勒菩薩は、西アジアで崇められた太陽神ミスラが仏教に取り入れられ、菩薩として信仰されたと言う。地域によって形態が変わりながらも、信仰されている、というのが非常に興味深い。
ミトラ教と言えば、ユングの弟子であるヨハン・ホ-ネガ-が報告した精神病患者の幻覚に、こういうものがあった。
「患者は、勃起した男根のような『直立した尾』が太陽にあるのを見る。患者が頭を前後に動かすと、太陽の男根も同じように前後に振れ、そこから風が起る。」
この報告に対し、ユングは、ミトラ祈祷書というペルシャ語でかかれた文献に、これと同じ文章を発見する。
「かくして、西方の地方へ向かって、あたかも無限の東風のごとく。しかし、東方の地方に向かう他の風がはたらくとすれば、同じくその側の地方に向かって、見られたるものの逆転が見られるであろう」「同じようにして、奉仕する風の源である、いわゆる筒が見えるようになるのであろう。なぜなら、それは太陽からぶらさがっている筒のように見えるからである。」
この患者は、ミトラ祈祷書など知らないにも関わらず、患者が単なる偶然で、ミトラ祈祷書と同じイメージを抱いたのだとは考えにくい、とうことから、ユングはリビド-の変容を唱え、民族の枠組を超えた普遍人間的な原像の存在を解明しよう、との立場から集合的無意識を考え出し、フロイトと決別した。
さらに、ミトラ教について少し調べていたら、那覇郊外のユタの家にて出会った、「ミルク神」に出会った。ああ、このお面はミルクと言うんだな、と腑に落ちた。
私はこのミルク神のお面に出会った際、ミルク神という言葉を知らなかった為、中国とも、インドとも、インドネシアとも日本ともつかない神様、という言葉を使ったのだが、このミルク神というのが、布袋和尚を弥勒菩薩の化生と考える中国大陸南部のミロク信仰にルーツをもつ、と考えられているそうだ。
私はNYにてインド北部出身のパールシー(つまりゾロアスター教徒)の友人Sに出会ったが、彼が日本で一番驚いたのが、三十三間堂に行った際、ゾロアスターの神であるアフラ・マスダが、阿修羅として信仰されていた、ということであった。
少しずつ、私の中で小さな事象が繋がりつつある。しっかりと時間を取って、まとめてみたい興味深いテーマだ。
PS:弥勒菩薩は、釈迦入滅後五十六億七千万年のちに、この世にくだり衆生を救うとされているが、松澤宥がサンスクリット語を引用し、八十年内人類滅亡、と概念芸術化したのは、仏教からの引用が強かったのではないだろうか。
パルティア国は、ミトラ教とゾロアスター教の入り混じった国家であったとされているが、弥勒菩薩は、西アジアで崇められた太陽神ミスラが仏教に取り入れられ、菩薩として信仰されたと言う。地域によって形態が変わりながらも、信仰されている、というのが非常に興味深い。
ミトラ教と言えば、ユングの弟子であるヨハン・ホ-ネガ-が報告した精神病患者の幻覚に、こういうものがあった。
「患者は、勃起した男根のような『直立した尾』が太陽にあるのを見る。患者が頭を前後に動かすと、太陽の男根も同じように前後に振れ、そこから風が起る。」
この報告に対し、ユングは、ミトラ祈祷書というペルシャ語でかかれた文献に、これと同じ文章を発見する。
「かくして、西方の地方へ向かって、あたかも無限の東風のごとく。しかし、東方の地方に向かう他の風がはたらくとすれば、同じくその側の地方に向かって、見られたるものの逆転が見られるであろう」「同じようにして、奉仕する風の源である、いわゆる筒が見えるようになるのであろう。なぜなら、それは太陽からぶらさがっている筒のように見えるからである。」
この患者は、ミトラ祈祷書など知らないにも関わらず、患者が単なる偶然で、ミトラ祈祷書と同じイメージを抱いたのだとは考えにくい、とうことから、ユングはリビド-の変容を唱え、民族の枠組を超えた普遍人間的な原像の存在を解明しよう、との立場から集合的無意識を考え出し、フロイトと決別した。
さらに、ミトラ教について少し調べていたら、那覇郊外のユタの家にて出会った、「ミルク神」に出会った。ああ、このお面はミルクと言うんだな、と腑に落ちた。
私はこのミルク神のお面に出会った際、ミルク神という言葉を知らなかった為、中国とも、インドとも、インドネシアとも日本ともつかない神様、という言葉を使ったのだが、このミルク神というのが、布袋和尚を弥勒菩薩の化生と考える中国大陸南部のミロク信仰にルーツをもつ、と考えられているそうだ。
私はNYにてインド北部出身のパールシー(つまりゾロアスター教徒)の友人Sに出会ったが、彼が日本で一番驚いたのが、三十三間堂に行った際、ゾロアスターの神であるアフラ・マスダが、阿修羅として信仰されていた、ということであった。
少しずつ、私の中で小さな事象が繋がりつつある。しっかりと時間を取って、まとめてみたい興味深いテーマだ。
PS:弥勒菩薩は、釈迦入滅後五十六億七千万年のちに、この世にくだり衆生を救うとされているが、松澤宥がサンスクリット語を引用し、八十年内人類滅亡、と概念芸術化したのは、仏教からの引用が強かったのではないだろうか。