科学の解釈学というのは著者独特の1960年代以降の科学哲学の総括名称であるらしい。科学の発展か変化というか、経時的解釈というか、そういう風に60年代以降の流れを捉えているらしい。
すこし読み進んだがどうも違和感がある。歴史学は歴史理論と歴史的事実の解明評価解釈という二本立てになっている。歴史理論だけ説いても、へえそうですかと聞いている方は半信半疑だろう。
野家さんの著書には科学哲学の各家の歴史理論だけがあって、当然平行して理論の根拠、例証として示されるべき科学研究の具体例の紹介がない。
著者は60年代以降の流れは二つあるという。一つはフッサールの流れを汲むものだと言うが、フッサールは当然亡くなっている訳だから彼の後継者なんだろうが、あまり具体的な人名がない。フッサールの晩年の『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学」などの流れだというが、この辺はピンとこない。
もう一つはクーンのパラダイム革命の理論だと言う。こちらの方は分かるのだが。もっともパラダイム論というのも大げさで、「旧弊」なライヘンバッハにだって「コペルニクスからアインシュタインまで」という著書が有る。ここで扱っているのは理論を具体的に紹介しながらコペルニクス的転回とアインシュタインのニュートン力学からの「パラダイム革命」を解説している。近代の科学のパラダイム革命と現代のパラダイム革命を扱ったものともいえる。
野家さんは具体的事実は『注』の参考文献を読めというのかな。
すこし読み進んだがどうも違和感がある。歴史学は歴史理論と歴史的事実の解明評価解釈という二本立てになっている。歴史理論だけ説いても、へえそうですかと聞いている方は半信半疑だろう。
野家さんの著書には科学哲学の各家の歴史理論だけがあって、当然平行して理論の根拠、例証として示されるべき科学研究の具体例の紹介がない。
著者は60年代以降の流れは二つあるという。一つはフッサールの流れを汲むものだと言うが、フッサールは当然亡くなっている訳だから彼の後継者なんだろうが、あまり具体的な人名がない。フッサールの晩年の『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学」などの流れだというが、この辺はピンとこない。
もう一つはクーンのパラダイム革命の理論だと言う。こちらの方は分かるのだが。もっともパラダイム論というのも大げさで、「旧弊」なライヘンバッハにだって「コペルニクスからアインシュタインまで」という著書が有る。ここで扱っているのは理論を具体的に紹介しながらコペルニクス的転回とアインシュタインのニュートン力学からの「パラダイム革命」を解説している。近代の科学のパラダイム革命と現代のパラダイム革命を扱ったものともいえる。
野家さんは具体的事実は『注』の参考文献を読めというのかな。