穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

ドストエフスキーの「ステパンチコヴォ村とその住人達

2024-03-29 19:01:33 | ドストエフスキー書評

表題のドストの長編をだいぶ昔に英文で読んだが途中で投げ出した。最初の二十ページほど叙述がごたごたしていて頭にはいらなかった。今回光文社文庫で読みだしたが、やはり最初の二、三十ページの叙述が錯綜していてやはり頭に入らなかった。四、五回読み返したかな。ようやく検討がついて読み進んだ。あとは平坦な叙述になっている。ドストにしては、書き出しが整理していない。

以降はすらすらと抵抗なく読める。長編としては「死の家の記録」より二年ほど早い。「死の家の」がシベリア抑留後最初の長編と思っていたが、それより二年ほど早い。復帰第一作(長編では)らしい。この作品は最初いくつかの出版社から断られたらしいが最初の数十ページを読んだだけなら出版を断られるだろう。

 

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白鵬三変化

2024-03-14 07:38:06 | 無題

白鵬部屋(宮城野部屋?)の暴力問題。私の白鵬評価は三変化した。

現役時代のエクセントリックな言動は苦々しく見ていた。引退してNHKなどの解説者になった後は、その解説がわかりやすいのに全く別人を見るような気がした。

NHKの解説者になってからの解説は非常に理論的で、相撲競技の技術的面をわかりやすく解説していたので感心していた。高い知性がないとこういう解説は難しい。

相撲という特殊な技術的世界を一般人にもわかりやすく説明したのに感心した。

そして今度の暴力、いじめ問題のモンゴル的異様さに驚く。

まったく別人格のような変化を見た。

報道によると、問題の力士は五歳から札幌で育ったというのに日本的常識が欠如しているのにも一驚を喫した。

 

 

 

 

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地下室の手記の裏バージョン

2024-03-09 20:33:28 | ドストエフスキー書評

「未成年」新潮文庫上p135まで読んだ。100ページから120ページあたりまでの記述は「地下室の手記」の裏バージョンといえる。一読の価値あり。つまり地下室の手記の独白者の裏バージョンとして読める。

ロスチャイルドになるための腕試しとしてある競売に出かけた後で青年たちの集まりで、思わず主人公が発言する。『自分の理想は言わない主義なのだが、、つまり自分は隅の老人じゃない青年として生きるのを信条としている』ってこれは「地下室の手記の裏バージョンになる。併せて読む価値がある。

これを書きたくて、書き残していたのが「未成年」の執筆動機とも受け取れる。併せて読むと重層的に筆者の主人公の一キャラクターが理解できると思う。

おそらくこのポイントが執筆動機の一つと思われる。

ドストの、筆者のキャラクターが出ているのは「二重人格」、「地下室の手記」とそれから「未成年」らしいね。

 

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ドストエフスキーの未成年

2024-03-08 15:31:09 | ドストエフスキー書評

読む本が無くなるというのを寂しいもので、何かないかと段ボールの中を探していた。最近では何か読む本を求めて書店に行くことはない。捨てずにいる本を本棚や段ボールの中を探す。

そこで見つけたのが新潮文庫ドストエフスキー「未成年」である。この本は最初読んだときによく分からなかった。それで、再読の対象にした。当時は新潮文庫だけけだったが、のちに光文社古典文庫で大々的に?発売された。初読で読みにくかったので、別の出版社から売り出されたので、そんなに需要があるのかと、オヤと思った。本日段ボールのなかで見つけて読む気になったのである。まず巻末の解説であるが、佐藤優氏のであるが、読んでもよくわからない。若干の危惧はあるが、まあ時間がかかればそれだけ読みごたえがあると理屈をつけて机の上に開いた。

 

 

 

 

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モンゴル語翻訳の難しさ

2024-03-07 07:38:04 | 無題

宮城野部屋(白鵬部屋?)の暴力騒ぎ:

報道されるところによると、問題はいじめ、嫌がらせというのが正確な表現らしい。より正確に言うなら、自分の優位な立場を利用して相手に恐怖心、不快感を与える行為であって、その効果は暴力と変わりがないと。

モンゴル語ではああいうのは「暴力」と言わないのではないか。そうすれば暴力行為にはどういうものが入るか教育の際に具体的に教えるべきだ。

かって、大相撲から追放された朝昇竜にも家庭用品や玩具を使った同様の嫌がらせがあった。ああいうのはモンゴル語で「暴力」と言わないのではないか。

だから彼らは殴ったり、突き飛ばしたりするのが暴力と理解しているフシがあるだから家庭用品や日常用品を使って(頭を使って)相手に恐怖心、不快感を与える、オゾマシイ手段を工夫する。

問題は翻って翻訳の場合にも注意する点ではなかろうか、外国語を翻訳するさいには。

 

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警官の血、佐々木譲

2024-03-03 16:16:36 | 書評

下巻に至って興味索然、やはりこの手の読み物は上下二巻は避けたほうが良い。

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佐々木譲「警官の血」

2024-03-02 09:56:38 | 書評

上巻読了、ミステリーとしてタネを小出しにして飽きさせない。なかなかの書き手である。

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