
WBC優勝から4日たっても、未だ余韻に浸っている。
各番組がこの話題を取り上げ、同じシーンを流しているが、何度でも見られる。
何度見てもグッとくる。
解説者によって視点が異なると、改めて見直して「なるほど」と思ったりする。
少し冷静に戻ってブログの観戦記を読み直すと、劇的展開と興奮が全然伝え切れていない。
映像にかなうべくもないが、プロはどういった表現をするのだろう?
本棚から故山際淳司氏の著書「スローカーブをもう一球」を取り出してみる。
プロ野球、甲子園野球、ボクシング、オリンピック等を扱ったスポーツ・ノンフィクションの短編集である。
雑誌Numberの創刊号に掲載された氏のデビュー作「江夏の21球」も収録されている。
1979年の日本シリーズ第7戦(広島カープ vs. 近鉄バファローズ)、9回裏に江夏豊投手(カープ)が投げた全21球に焦点を当てた作品で、若い頃息を詰めて読んだ記憶がある。
もう一度読んでみたくなった。
かなうべくもないが。
日本 vs.アメリカの決勝戦。何としても王座奪還を!
試合前のセレモニーはこれまでと違う演出で、選手入場では大谷とトラウト(エンゼルスのチームメイト)が両国の先頭で国旗を担いでいた。
先発ピッチャーは今永。
2回表、ターナーのソロホームランでアメリカ先取点。
しかしそのウラ、昨日の逆転サヨナラで覚醒した村上が初球ホームラン!
その後1アウト満塁にしてアメリカの先発ピッチャー早くも交代に。
ヌートバーの内野ゴロの間に3塁の岡本が戻り2−1の逆転とする。
3回から戸郷がマウンドに上がり、ホームランを打ったターナーを三振に仕留めるなどの好投、3、4回を無失点に抑えた。
4回ウラ、先頭打者の岡本がホームラン! 3−1にリード。
「最高です!」

5回表終了後、ブルペンに向かうダルビッシュの姿が。
こういうシーンにシビれるんだなぁ・・・
野球というチームプレーの中にありながら、孤高の戦士の背中・・・
5回高橋、6回伊藤、7回大勢につないだ投手陣はいずれも無失点で切り抜ける。
(高橋宏斗選手は20歳。米法律の飲酒は21歳からで、試合後のシャンパンファイトに加われなかったとのこと)

8回表ダルビッシュ登場。
そして大谷は、内野ゴロで1塁に全力疾走した直後にブルペンへ。
2度ほどベンチとブルペンを往復している。二刀流ならでは。
交差する2ショット。
こういうシーンにシビれるんだなぁ・・・
1アウト後、ダルビッシュがソロホームランを打たれ、3−2の1点差になった。
9回表、1点差を守るべく大谷がマウンドへ。
It's Sho Time !
そして The show must go on. である。
侍ジャパン公認サポートキャプテン中居さんのコメントは、
「泥だらけ(ユニフォーム)のリリーフピッチャー。泥だらけのストッパー。」
先頭打者をフォアボールで歩かせる。
しかし次の打者で併殺する。
何というお膳立てだろう。こんなドラマチックな演出になろうとは!
「あと1人」はエンゼルスのチームメイト、アメリカ代表のキャプテンとして国旗を担いで入場したトラウトとの対決である。
僅か1点リードの3−2。
2アウトでフルカウントに。
6球目、空振り三振!!
大谷はグラブを放り投げ、キャップを投げ捨て、勝利の雄叫びを上げた。
そして、花巻東高野球部時代の「人生設計シート」に書き込んだ27歳の欄「WBC MVP」を28歳で達成した。

侍ジャパン優勝! 世界一に!
14年ぶりの王座奪還である。
日本中が歓喜と興奮に沸き立ち、余韻冷めやらず。
21日午前8時、日本 vs.メキシコの準決勝があった。
球場はマイアミのローンデポ・パーク。
始球式に松坂大輔氏と元メキシコ代表が二人同時に投げた。
先発は佐々木朗希投手。
初回から160キロ超の投球で、三振・レフトフライ・三振の好投。
しかしメキシコの投手(大谷のチームメイト)も、ヌートバー、山崎、大谷を三者三振に打ち取った。
4回表、佐々木が3ランを打たれ0−3に。
準決勝、決勝の球数制限は95球。佐々木は64球投げ、4回でマウンドを下りた。
2番手は山本由伸投手。
5回ウラ、岡本のホームラン級の当たりをレフトがジャンプしてキャッチ、2アウト満塁での近藤の当たりも良かったがレフトフライで得点できず。
6回ウラも2アウト満塁になったが無得点。
ため息をつくシーンが続く・・・。
7回表、メキシコ1アウト1塁、打者が三振して2アウトになった瞬間、1塁にいた選手が盗塁した。
クロスプレーで塁審はセーフとしたが、リプレー検証でアウトに!
「2アウト2塁」と「チェンジ」とでは大違いである。
それがそのウラに繋がったのかもしれない。
近藤ヒット、大谷フォアボールで出塁して、吉田に3ランホームラン!
3ー3の同点に追いついた。
と、喜んだのもつかの間、8回表の1アウト2塁でタイムリー2ベースを打たれて3ー4。
交代した湯浅も打たれ3ー5に。
(しかし試合後思えば、ここで走者2人帰るところをレフト吉田の好返球で1点に抑えていてホントによかった!)
8回ウラに1アウト2・3塁で代打山川の犠牲フライで1点を返す。4ー5。
9回表、大勢がマウンドに上がり無失点で抑え、さあ1点差の9回ウラ。
大谷、吉田、村上の好打順である。
「逆転サヨナラ 逆転サヨナラ 逆転サヨナラ」とじゅもんを唱えるように呟きながら応援する。
「逆転サヨナラ 逆転サヨナラ 逆転サヨナラ」とじゅもんを唱えるように呟きながら応援する。
先頭打者の大谷初球ツーベース!
1塁ベース手前でヘルメットをかなぐり捨てて全力疾走し、2塁ベース上でベンチに向かって「Come on !(後に続け!)」と激しく鼓舞。
続く吉田がフォアボールを選び、代走の周東に代わる。ノーアウト1、2塁である。
そして5番村上。
(しかし試合後思えば、舞台が整った打順5番でよかったネ! 村神様)
1球目 ファール、
2球目 ボール、
3球目 打った!!!

これまでの不調を差し引いて余りある値千金のヒット!
オーストラリア戦で大谷は自身の広告にホームランを直撃し、村上はWBCのロゴマークを穿つかのような直撃のヒット!!
大谷が戻り、周東がスライディングでホームベースを踏んだ。
6x ー 5で逆転サヨナラの劇的勝利!!

20日、アメリカ vs.メキシコは14−2でアメリカが大勝し、決勝に駒を進めている。
日本 vs.アメリカの決勝戦は22日午前8時。

近所の公園の桜は6分咲きと言ったところだろうか。
薄手の上着でも十分のうららかな陽気である。
春を待っていた花は桜だけではない。
ミモザ / ふきのとう / 水仙 / 椿 / タンポポ

近くにA〜F棟、8階建ての大規模なマンションがある。
ここはかつて明大野球部のグラウンドと合宿所があった。
敷地の隅に「記憶の風景」というモニュメントがあり、名物島岡監督と寮生だった選手の手形がある。

高田繁(昭和43年卒)、星野仙一(昭和44年卒)、鹿取義隆(昭和54年卒)、広澤克実(昭和60年卒)、川上憲伸(平成10年卒)
この世代なら全員知っている(笑)。
昨日から選抜高校野球が始まった。
全校全選手マスクなしで入場するシーンを見て感動した。
自分の出身県の出場校がなく、イマイチ乗れないのが正直なところだが

WBC準決勝のアメリカ vs.ベネズエラの戦況が気になり、ずっとスポーツナビにアクセスして見ていた。
シーソーゲームで拮抗していたが、午前11時56分スコアボードが埋まって、9−7でアメリカが勝った。
やっぱり決勝のカードは日本 vs. アメリカになって、日本に優勝して欲しい。
メキシコ相手の準決勝の勝利前提ではあるが、大丈夫!!