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言の葉

2008.11.28 開設
2022.07.01 移設
sonnet wrote.

編み棒ケースを作る

2022年04月27日 | ハンドメイド

秋冬にかけてストック毛糸の始末で編み物をしていたが、暖かくなってくるとやる気が失せてしまった。
小物ばかり編んでいたので毛糸はそれほど減らず、まだたくさん残っている。
夏を過ぎたらまた始めよう。

毛糸と一緒に編み物道具も長年眠っていた。
棒針は工具箱のようなプラケースに入れていたが、布で編み棒ケースを作ることを思い立った。

2014年に行ったイギリス旅行のコッツウォルズで買ったタペストリーがあった。
ポーチを作るつもりで買ってそのまま、これも長年眠っていた。
長さ30センチ以上ある棒針が横に収まる。
ピンクの内布に同系色のハギレで大小のポケットを付け、仕切りのステッチを入れて作ったのがこれ。
36センチ×64センチのサイズになった。
(ハート柄のかぶせは抜け落ち防止で、下に畳む)
最初は長棒針をくるむだけの予定でいたが、布に余裕があるので各ツールを配置してみたら何とかなった。
作っている途中、大工さんが現場に持参する藍染めの工具入れを連想した。
広げると手入れした愛用のノミがサイズ順にずらりと並んでいる…。
表布と内布を縫い合わせる時、その間にもポケットが作れることに気づき、急遽2つを追加した。

           
左右両端からセンターにひと折り、さらに折って4つ折りしてマジックテープで留めると、36センチ×16センチ×厚み4センチのコンパクトサイズになった。
これでほぼ全ての編み物道具がひとつにまとまった。

散歩点描 48 パスポート更新する

2022年04月21日 | さんぽ
先日植物園へ行った。
2020年8月に買った1年有効のパスポートは、コロナ禍による休園続きで2022年4月17日まで延長されて期限切れ。
更新した。
バラはまだで、バラ園そばにある藤棚の花房もまだ小ぶりだった。
ツツジもまだ満開ではなく、おまけに大幅に剪定したようで、例年に比べてボリュームがなかった。
 
     
さくら草の展示 / シャクナゲ / スズラン / スノーフレーク
           
    藤 / オオデマリ / 木蓮
隣接する多様性センター玄関の藤。
帰り道、農家の畑の横に芝桜。

散歩点描 47 久しぶりの植物園

2022年04月09日 | さんぽ
2日、野川のお花見散歩からそのまま植物園まで歩き、久しぶりに入園した。
都の「蔓延防止対策措置」が3月21日で終了した。
21日は祝日の月曜日。植物園は従来月曜日が休園だが、祝日だと開園して翌火曜日を休園とするので、23日から再開していた。

2020年8月26日に購入した年間パスポートは、昨年の秋に延長日付のシールを貼ってもらい、2022年2月5日までとなっていた。
窓口でさらに延長になるか尋ねると、有効期限4月17日のシールを重ねて貼ってくれた。

入園者はそこそこという感じだった。午後3時近かったからか。
川べりの散歩からずっと歩いていたので、バラ園に行ってみる気力はなく、正門から芝生広場を横切り深大寺門から出た。
植物園の近くに広大な原っぱがあり、そこにも見事な桜の木が何本もある。

散歩点描 46 お花見へ

2022年04月07日 | さんぽ
2日(土)、野川にお花見に行った。
お花見と言ったら最も近いここが定番になってしまった。
他に行ったのは、数年前の井の頭公園くらいか。
したがって画像も毎年似たようなものになる。
気づいたらいつもの撮影ポイントで、アングルも似てくる。
自分はそぞろ歩きでのお花見だが、都の「蔓延防止対策措置」が3月21日で終了し、両岸にシートを広げているグループがたくさんいた。
水辺の鳥2羽。
スマホで遠くから撮ったわりには上手くいったので大きなサイズで。
1羽はカモ。もう1羽はわからない。

午後過ぎから曇り、翌日は雨だったので、お花見のラストチャンスだった。

2022春光戦観戦記 2

2022年04月03日 | 俳句


夏井先生の解説と添削。

1位 影のような 野良犬に 桜ながし
【自 解】桜の中に野良犬がいた。汚れてみすぼらしくハッとしたが、影のように見えた犬まで風景になって綺麗に見えた。
【解 説】「桜ながし」とは鹿児島あたりの方言で「桜が咲く頃の長雨」をこう言うそうである。
ネット歳時記から出始めたようだが、ほとんどの歳時記にはまだ掲載されていない。
この句のひとつの挑戦は、まだあまり使われていない季語を定着させようとしていること。
足して17音になる破調ではあるが、ジャンルとしては完全に自由律の俳句と言っていいだろう。
絢爛と咲く桜を散らせる雨の中に佇んでいる野良犬。それを見てハッとした作者のハプニング感が読み取れる。
薄墨色の影と薄墨色の雨、絵のような作品である。
その絵画のような中に「桜」の一字がポッと灯る、そう言う効果も持っている。

2位 馬の子に 弄(いじ)られてゐる アナウンサー
【自 解】YouTubeでハプニング映像を見たら、新人アナウンサーが中継しているそばで、子馬が噛み付いたり鼻先をつけたりして、なんだか弄んでいるようで微笑ましかった。
【解 説】「馬の子」が春の季語になる。場面がスッと立ち上がる語順もいい。
惜しいのは「いじられている」と言うことで軸足がアナウンサーに寄ってしまう。
添削 馬の子に なつかれ過ぎて アナウンサー
そうすると、馬の子が「好いている」ことで軸足を子馬に寄せ、季語を主役に立てるポイントがグッと上がる。

3位 光風や 控え選手の ペンの減り
【自 解】試合にハプニングが起きれば控え選手に出番があるかもしれないと、発想を飛ばしてみた。
記録したりデータを分析したりで出番はないままだが、大切な役割を担っている控え選手を詠んだ。
季語の「光風」は、明るくポジティブな感じがした。
【解 説】描写はきちんとできている。どんなスポーツか細々と書かなくてもいいことを作者はわかっている。
ただ季語の「光風」は「風光る」の傍題になるが、敢えてこれを使う必要があったか?
素直に「風光る」でもいいと思われるが、作者は「や」と詠嘆したくて4音の「光風」したのだろう。

4位 日曜の 空港ホテル 雪の果
【自 解】大雪のために飛行機が飛ばなくなり、空港ホテルに連泊した体験を詠んだ。
「雪の果」は今年最後の雪という春の季語。
【解 説】基本型通りにきっちり言葉を入れているが、テーマのハプニング色を入れれば順位が少し上に行っただろう。
添削 春雪に 閉ざされ 空港ホテルの夜

5位 青き日も 苦き日もあり 青慈姑(あおぐあい)
【自 解】これまでを振り返ると、青臭い失敗もあって人生を遠回りしたことがあった。
しかしそのおかげで楽しい今がある。
クワイの中でも品質の良い青慈姑と取り合わせた。
【解 説】処世訓めいた上五中七と、青を重ねたことが評価の分かれるところである。
また、季語の「青慈姑」もちょっと取り合わせた感じになっているのがもったいない。
主役に立てるべき慈姑を最初に持ってきて描写すると良くなる。
添削 青慈姑ころん 若き日とは苦し

6位 子供等の 後ろの蜂の ホバリング
【自 解】蜂たちが巣を守ろうとして、羽ばたきながら空中で静止している。
背後のそれに気づかず、子供たちが楽しそうに遊んでいる様子を読んだ。
【解 説】ささやかな情景をちゃんと描写している。
しかし俳句で蜂のあの様子を表現するのに、「ホバリング」はすでにたくさん使われている。
巣を守っているなら、擬人化してはどうか。
添削 子供等の 後ろを蜂の 防衛軍

7位 長閑なり 細くたなびく 湯の放屁
【自 解】コロナ禍で旅行もままならない中、ようやく温泉に来られた。
のんびり湯に浸かっている時オナラが出た。それも含めてなんと長閑なことかと思った。
【解 説】そもそも「たなびく」の使い方を間違えている。
たなびくとは雲や霧や煙などが横に長く漂う様子を言う。
作者は放屁の泡が湯の中から上がっていることの描写に使っている。
たなびくを使いたいなら、湯の表面を漂う描写にすればよい。
添削 長閑なり 湯にたなびける 放屁の泡

8位 刀折損 続ける殺陣や 花吹雪
【自 解】舞台の本番中に刀が折れたことがあったが、芝居を止めることはできず続けた。
その殺陣のシーンに花吹雪が舞っていた。
【解 説】ハプニング感はある。しかし「刀折損」から入ると季語の鮮度が落ちてしまう。
ましてや舞台の紙の花吹雪である。
添削 花らんまん 折れて続ける 殺陣シーン

9位 迫る電柱 顔面5mmの春   
【自 解】二十数年前の春にバイク事故に遭った。
暖かくなりヘルメットをフルフェイスから半キャップに替えていたが、厚みの差で大怪我はしたものの命に別状はなかった。
【解 説】俳句を読んだだけでは、5ミリの謎が読み手に残ってしまう。
野球のバッターが「ボールがスローモーションで見える」という表現をすることがあるが、同じ感じにすると臨場感が出るかもしれない。
添削 顔面潰る 電柱スローモーに春
こうすると主役の季語「春」が少し立ってくる。

10位 カンガルー泊めて 2DK朧
【自 解】30年以上前の若い頃、テレビ番組でカンガルーとボクシングをするという仕事をした。
撮影が夜中までかかり、動物プロの方が急用で帰ってしまい、カンガルーを自分の部屋に連れて帰ったことがあった。
部屋でお互い見つめあい、困惑と疲労と眠気でボーッとしていた春の夜の思い出。
【解 説】「カンガルー」と季語の「朧」の取り合わせにはすごい魅力がある。
しかし「泊めて」と「2DK」が具体的に書き過ぎている。
普段は「具体的に描写を」と言っているが、この句の場合は敢えてぼんやりさせた方が効果的。
添削 カンガルー 預かってゐる 朧かな
「朧」の句としてこんな素晴らしい俳句はないと、我ながら添削して感動している。
こうやっていたらダントツの1位だった。