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言の葉

2008.11.28 開設
2022.07.01 移設
sonnet wrote.

ミニトート

2023年04月27日 | ハンドメイド
先日、スーパー用エコバッグを作り、そのナイロン生地がまだ少し残っていた。
ミシンに紺色の糸が掛かっているうちに何かを作ることにした。
ポーチを作る程度のサイズしか残っていないが、同じナイロン生地のハギレがあることを思い出した。
以前、散歩用のショルダーバッグを作った(2020年6月16日投稿「散歩用バッグ」)残りで、同系色でマッチする。
しかしながらまさにハギレ、小さいサイズが何枚もあり、持ち手も底の部分もつぎはぎした。
 
サイズは、幅26cm × 高さ33cm × マチ8cm。
持ち手は肩に掛けられるよう、少々長めにした。
 
紺の生地が余ったので、両サイドに3つのポケットを付けた。
ポケット口にはブルーでパイピングを施した。
やりだすと無駄に凝ってしまう。
厚手のナイロン生地なので中袋はしないつもりだったが、中を覗くとはぎ合わせした縫い代が多くて気になった。
表からは見えないし、布端もほつれないようジグザグして問題ないが、これから使うたびにごちゃごちゃした内側を見て後悔すること必至である。
ダンガリーのハギレがあり、これもつぎはぎしなければならないサイズで面倒だったが、取り付けて正解だった。
頑丈なので、図書館で本を借りる時に使えそう。

スーパー専用エコバッグ

2023年04月22日 | ハンドメイド
近所のスーパーの給水サービスを利用している。
そのボトルを入れるバッグがくたびれてきた。
何年使っているのかブログの「ハンドメイド」を遡って調べたら、2012年1月31日に投稿していた。11年使っていたことになる。
破損は全くしていないが、洗っても落ちない汚れがあるので作り直すことにした。
 
サイズは幅16cm × マチ16cm × 高さ30cm。
似たような色だが、違う厚手のナイロン生地で濃紺。
変わり映えしないが、手持ちの生地の在庫処理が信条。
 
ついでに同じ生地で、スーパーでの買い物専用のエコバッグも作り替えた。
サイズは幅42cm × 高さ33cm × マチ16cm。
取っ手に配色のいい茶色のアクリルテープが最適の長さで残っていたので利用した。
毎回重くなるので、持つ部分を痛くないよう2つ折りに縫った。
紺1色よりアクセントがついて、いい感じに仕上がり、スーパーで野菜を詰めるよりお出かけ用に使いたくなった。
が、これまで使っていたものはすでに処分してしまっている。

散歩点描65 日曜日の植物園

2023年04月16日 | さんぽ
日曜日の今日、久しぶりに植物園を散歩した。
いつもは入園者の多い日曜・祝日を避けるようにしているが、桜を見逃したことだし、賑わいを取り戻した園内の雰囲気も悪くない。
芝生広場では子どもたちが走り回っていた。マスクを外し快活で気持ち良さそう。
自分を含め大人はまだしているが・・・
ツツジが満開だった。
藤も見頃だった。
正門そばで「桜草展」、植物会館では「エビネ展」をやっていた。
 
ここ数年時期を逃していたハンカチノキも間に合った。
白いハンカチがひらりと垂れているように見えるのは、花弁ではなく苞(ほう)で葉の変形したものだそうである。
 
牡丹もまだ残っていた。

2023春光戦観戦記2

2023年04月02日 | 俳句
夏井先生の解説と添削は以下の通り。
 
1位 給与手渡し 春宵の 喫煙所
【自 解】まだ給料が手渡しだった時代の町工場をイメージした。
給料袋を直にもらって、気持ちもウキウキして喫煙所に集まり「これから飲みに行こうか」というひとこまを詠んでみた。
【解 説】季語の「春宵」が主役としてしっかり立っている。
やっと給料日になって、ほのぼのとした談笑が聞こえてくる。
煙草の匂いもする。
給料を直に受け取る充実感で懐が温かく「一杯いこうか」という、まさに春の宵。
小さいところにちゃんと目をつけて、季語を主役に立てている。
【私 感】千原ジュニアの茶々「手渡しの時代はどこでもタバコが吸えた。『喫煙所』の是非です。」には笑ってしまった。
 
2位 ギャラ明細は二行 療養の春
【自 解】以前、突発性難聴になって数ヶ月仕事を休んだことがある。
その時事務所から送られてきた明細が衝撃的で、再放送分の2行しかなかった。
その体験を詠んだ。
【解 説】細部が上手。「ギャラ」で芸能系の仕事だと想像がつく。
明細はたった2行という数詞にリアリティがある。
季語をもう少し主役に押し上げるなら、逆からいった方がいいかもしれない。
添削 療養の春や ギャラ明細二行 
 
3位 鞦韆(しゅうせん)に 退職の日の 花束と
【自 解】自分は給与明細をもらった経験がないので、世代的に定年を迎えた人物を描いてみようと思った。
「鞦韆」とはブランコのことで、ブランコに乗っているように毎日毎日会社に行っていた。
しかしいつかは降りなければならない。その気持ちを詠んだ。
【解 説】「鞦韆」、ブランコは春の季語。定年退職の日と取り合わせたのはとても良い。
下五「花束と」の「と」が大事。花束と一緒に自分がぽつねんとそこにいる。
しかし上五の「鞦韆に」の「に」は、散文的、説明的になってしまう。
このように上五「に」を使う時は、しっかり吟味すべき要注意の助詞と言われている。
この句の「に」は作者にとっても大事と思われるので、説明臭さを解消して余韻に変えればいい。
添削 退職の日の 花束と 鞦韆(しゅうせん)に
 
4位 保護シール 剥がす手応え 啄木忌
【自 解】石川啄木の生活苦だったことや庶民の感じの雰囲気と、個人情報保護シールを剥がす時のなんとも言えない感触。
それが相性が良いのではないかと思って取り合わせた。
【解 説】俳人石川啄木の命日4月13日は「啄木忌」として春の季語。
兼題写真から「保護シール」に目をつけたのは良い。
難しい忌日の季語に挑戦したのも決して失敗はしていない。
悩ましいのは「手応え」。兼題写真を見た人は剥がす手の感触とわかるだろうが、字面だけだと「今月の給料は結構ある」という手応えのことだと解釈する人の割合も多いだろう。
金銭的に苦労した啄木に対する皮肉めいた読み方をされると、作者の思いとかけ離れてしまう。
添削 保護シール強(こは)し 啄木忌の明細
 
5位 口座開設 朱肉拭き取る 夏近し
【自 解】15歳の時に吉本に入所した。
銀行口座を作るよう言われ、100円でハンコを買って口座開設した。
今からお笑いでやっていけるだろうかという不安と、でもここにギャラが振り込まれるのだと思った15歳の春を詠んだ。
【解 説】中七にリアリティがある。
「夏近し」の季語に溌剌とした感じがある。春が終わっていく微妙なニュアンスなので「季語が動く」という人もいるかもしれないが、作者が自分の思いを託しているのならいい。
ささやかな問題として、読んだ時に中七で切れるような印象がある。
その理由は、複合動詞「拭き取る」と形容詞「近し」が並んだので、韻律がバタついてしまったからである。それを解消するには、
添削 口座開設 拭き取る朱肉 夏近し
 
6位 本採用 朧夜の 缶チューハイ
【自 解】アルバイトの試用期間が終わって、給与明細に「本採用」の文字を見つけた。
嬉しくなって帰りに缶チューハイを買った。
【解 説】季語の「朧夜」が微妙である。
朧夜のイメージから、作者の意図とは逆に本採用になれずにモヤモヤしているのだろうかと、読み手が迷ってしまう。
きちんと「通知」と書けば誤解されない。季語も明るい気分のものが良い。
添削 本採用通知 春夜の 缶チューハイ 
【私 感】解説・添削後の作者の発言に感心した。
「季語がどんな意味を含むのか、いろんな俳句を読まないと自分の中に染み込んでこない。勉強不足だった。」
 
7位 春光の起業 ゲーミングチェア届く
【自 解】「給料」から「起業」に発想を飛ばした。
長時間座っても疲れないゲーミングチェアを使う企業が増えていることを聞いて、取り合わせとして詠んでみた。
【解 説】「春光の起業」という前半に「ゲーミングチェア」という物を取り合わせたのはいい。
もったいないのは「届く」という言葉で、違和感がある。
これだと自分の所にだけ1台届くというニュアンスになってしまう。
企業らしさを感じさせる言葉にする。大事な押さえになる。
添削 春光の起業 ゲーミングチェア導入
 
8位 桜蕊(しべ)降る 陸自の戦車しづか
【自 解】自分は給与明細をもらったことがない、
大変な仕事をして給料をもらっている人を考えた時、明細→迷彩もあってか災害時の救援に行く自衛隊員が浮かんだ。
櫻蕊の降る中、静かに戦車のある映像が浮かんだ。
【解 説】テーマとの絡みにおいて多少損しているが、作品の方向性としてはなかなか面白いものを出してきた。
「桜蕊降る」全体が春の季語。それに戦車で柔らかさと硬さ、冷たさ、大小という対比ができている。
もったいないのは「陸自」という言い方でまとめてしまっていること。
添削 戦車しづか 桜蕊(しべ)降る 駐屯地
 
9位 職を辞したる 尾崎放哉 鳥曇(とりぐもり)   
【自 解】尾崎放哉は職を転々とした人だったらしいが、人は生きていくために働かなくてはいけない。でも仕事をやめたい、職場が合わないということがある。
季語の「鳥曇」の隊をなして飛ぶ鳥の様子と、集団行動ができない、取り残されることを尾崎放哉に重ね合わせて詠んだ。
【解 説】尾崎放哉は自由律俳人。有名な句では「咳をしても一人」がある。
発想そのものは悪くない。「尾崎放哉」は「放哉」だけでも十分通じる。
また「職を辞したる」が、1回辞めた、あるいは定年まで務めて辞めたと解釈する人もいる。
添削 またも職 辞せる放哉 鳥曇 
こうすると放哉らしさが少し出て、季語「鳥曇」に収斂していく。
人物名を出す時は、もうひと工夫欲しい。

10位 我が給与 マックのバイトに 負けた春
【自 解】就職しての初任給は、時代もあるが安くて10万円ちょっとだった。
マックのアルバイトをしている友達と飲んだ。当時マックはユニフォームがかっこよく、憧れのアルバイトだった。時給を聞くと400円ということだった。
その席は自分が支払って帰宅。
ふと自分の給料は時給にしたらいくらだろうと計算してみたら300円ちょっとだった。
そのときの気持ちをそのまま詠んだ。
【解 説】実体験なのだろうと思ったが、この発想に類想感がある。
テーマには合致してるが「詩」がないというひと言に尽きる。
今回は、1位から9位までには「詩」があった。
添削 マックのバイトに 追いつきたし春の 我が給与 
こうすると「春」だけが多少季語としての匂いを発するが、直したところで大した違いはない。

2023春光戦観戦記

2023年04月01日 | 俳句
3月30日(木)、プレバト俳句の春光戦が放送された。
シードは永世名人3名と、冬麗戦優勝の藤本敏史(優勝後永世名人に)の4名。
残る6枠を巡って、事前に3ブロックに分かれての予選が行われた。
ブロック1位が通過し、2位以下全員から3名の計6名が選ばれ、10名で競った。
 
今回の兼題写真は「給与明細」。
このところいわゆる花鳥風月といったものではなく、ひねったお題の傾向がある。
とりわけお金にまつわるとなると詩になりづらいだろう。
順位は以下の通りだった。

1位 藤本敏史(永世名人) 
    給与手渡し 春宵の 喫煙所 
2位 皆藤愛子(名人4段) 
    ギャラ明細は二行 療養の春 
3位 梅沢富美男(永世名人)
    鞦韆(しゅうせん)に 退職の日の 花束と  
4位 村上健志(永世名人) 
    保護シール 剥がす手応え 啄木忌  
5位 千原ジュニア(永世名人)  
    口座開設 朱肉拭き取る 夏近し  
6位 森迫永依(特待生4級) 
    本採用 朧夜の 缶チューハイ  
7位 横尾渉 (名人10段)
    春光の起業 ゲーミングチェア届く  
8位 立川志らく(名人6段)
    桜蕊(しべ)降る 陸自の戦車しづか  
9位 春風亭昇吉(特待生4級) 
    職を辞したる 尾崎放哉 鳥曇(とりぐもり) 
10位 勝村政信(特待生5級)
    我が給与 マックのバイトに 負けた春