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言の葉

2008.11.28 開設
2022.07.01 移設
sonnet wrote.

眼に映るものみな俳句

2019年10月10日 | 俳句

TBSの番組「プレバト 」を毎回楽しみに観ている。
水彩画や絵手紙、消しゴムはんこなども面白いが、とりわけ俳句コーナーが好きである。
何と言っても夏井いつき先生の添削と解説がわかりやすい。
添削をしっかりしながらも、バラエティー番組をわかっていて決して堅苦しくなく、MCの浜田さんや受講生のお笑い芸人さんたちとのやり取りも心得て笑いを取る。
毒舌担当(?)の梅沢さんの発言に時々閉口しながら見ることもあるが、夏井先生はそれもズバッと切り返して痛快である。

番組スタート時から観ていたが、査定を特待生制度にしてから出演者がメキメキ上達していくのが素人目にもわかる。
時折り「お~っ」と唸るような名句もある。
作風にも好みがあり、自分としては東国原さん、フルポン村上さん、そして時々ノンスタの石田さんもいい句を詠む。

2017年から年4回、特待生・名人だけのタイトル戦が設けられた。
春は「俳桜戦」('19年から「春光戦」に変更?)、夏は「炎帝戦」、秋は「金秋戦」、冬は「冬麗戦」である。
また、俳句甲子園の会場に乗り込み、優勝校の高校生との対外試合も一昨年から行なっている。

時節柄もあるが、これまでの記憶の中で最も好きな俳句。


      鰯雲仰臥の子規の無重力   東国原英男

2017年の俳句甲子園対外試合で、「子規と野球」の兼題で詠まれたもの。
たった17音なのに、聞いた瞬間込み上げるものがあった。

さらに時節柄に限れば、最近特待生になった光浦さんの俳句にも感心した。


      無花果や苛めたきほど手に懐き   光浦靖子


これまで何度か俳句のマイブームがあり、入門書や句集を読んではメモ程度に作句し、いつの間にか冷めるというのを繰り返していた。
鑑賞より作句! とは思うのだが…。
入門書には「俳句雑誌を購読し、会員になって投句を続けることが大切」とある。
しかし「俳句雑誌を選ぶ=主宰者を選ぶ=選者を選ぶ=師を選ぶ」ということで、これがなかなか決め難い。
まずは地元のカルチャーセンターの「俳句講座」がいいかもしれない。
と、これも迷っているうち1~2年が過ぎそうである。


高浜虚子はこんな句を詠んでいる。
秋風や眼中のもの皆俳句   高浜虚子
ごもっとも!

今日は木曜日。プレバト特番「金秋戦予選・本選」がある。
まだまだ観賞する側にいる。