連休最終日の10日に、神経内科外来に通院している82歳男性が救急搬入された。日直の内科の若い先生が対応した。
2003年に急性心筋梗塞で循環器科(当時)に入院して、PCIを受けていた。2006年に脳梗塞で神経内科に入院して、そのまま神経内科の外来に通院を継続していた。
10月4日に脱力で神経内科の外来を予約外で受診していた。検査でそれほど変わりないとされたが、両側胸水貯留があり、心不全が悪化し始めていたようだ。
10日の救急搬入時には両側胸水が増加して、肺うっ血・水腫も認めていた。両側肺炎として入院して、抗菌薬が開始された。利尿薬などの投与がなかったが、入院時の酸素投与10L/分が、入院後は4L/分まで減量できていた。
点滴して循環が良くなったということなのかもしれない。肺炎と心不全はしばしば合併して、鑑別し難いこともあるが、(比率はいろいろだが、両方ある)、通常は肺炎と心不全両者の治療を併用する。
今回は通常のBNP400~500が、最初に予約外で受診した時は700、入院した時は1000に上昇していたので、基本的には心不全メインなのだろう。うっ血肝による肝機能障害もあった。
心原性酵素も上昇しているが、もともと完全右脚ブロックがあって、ふだんとの違いは指摘できなかった。心エコーは追加して、心不全の治療もしてもらおう。
COPDの肺炎による増悪として治療を開始して(喘鳴著明で抗菌薬とデキサメサゾン投与)、デキサメサゾンが効いたのか、利尿がついて一気に改善したことがあった。(肺性心があった)
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