なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

サムスカ内服でも心不全増悪

2016年11月26日 | Weblog

 糖尿病・心不全で外来通院している67歳女性が、金曜日に2日前から続く呼吸苦と浮腫で外来を受診した。内科新患担当の先生が検査を出していて、結果が出るころに連絡がきた。

 胸部X線でも心不全の悪化とわかるが、胸部CTで確認すると両側肺に肺うっ血(水腫)と胸水があった。血圧は145/67mmmHgでむしろ高めで、室内気で酸素飽和度が80%台だった。酸素2L/分でも92%程度。

 この方は今年5月末に心不全で入院した。これまで心不全としての治療はしていないので、利尿薬でいけると思っていた。利尿はついても酸素飽和度は一向に上がらず、画像所見も改善しなかった。翌日にあわてて心臓血管センターのある専門病院に救急搬送した。

 感染症の併発があったそうで、心カテでは冠動脈末梢に狭窄があるが、PCIを施行するほどの血管には狭窄はなかった。紹介状の返事には、今後はmedical controlとあった。1か月ちょっとして、心臓リハビリ目的として戻ってきた。入院中は循環器科で診ていたが、外来は内科でまとめて診てくださいということになった。利尿薬にサムスカも内服していて、けっこう外来で診るのは気持ち悪かった。糖尿病はインスリン強化療法で血糖コントロールはよかった。脳出血後遺症で認知力低下があり、薬の管理はインスリン注射も含めて夫がしていた。治療の中断はない。

 サムスカ内服での悪化なので、専門の循環器科で治療を受けてもらうことにした。前回入院した病院に連絡して救急搬送した。搬送前にミオコールとラシックス静注射のみ行った。1名になった当院の循環器科医は他県の自宅に帰っていて今週末は不在。この病状で心拍数60台/分(洞調律)というのは、糖尿病による自律神経障害なのだろうか。

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1 コメント

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サムスカの (シロート)
2016-11-27 15:13:54
肝硬変難治性腹水例での効果は
信じ難いものがありますね?
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