なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

CPFE

2017年08月25日 | Weblog

 先週末に咳・痰・発熱で入院した84歳男性は、抗菌薬投与で改善した。30年前まで喫煙歴があるそうだ。両肺の上葉には気腫性変化(LAA)があり、下葉背側には間質性肺炎像(牽引性気管支拡張)があった。両方あるので、Combined Pulmonary Fibrosis and Emphysema(CPFE)相当になる。2年前に軽度の気管支肺炎で受診した時のCTと比べると、間質性陰影が増加していた。

 前日の食事の時にむせってから症状が出たという話だった。誤嚥性肺炎の併発かと思われるが、もともとの肺疾患の悪化も否定できない。放射線科の読影は、間質性肺炎の増悪となっていた(画像上は確かにそうだ)。

 普通に抗菌薬(ゾシン)投与を行って症状は改善して元気になった。喀痰のグラム染色は誤嚥性肺炎のパターンだったが、培養ではインフルエンザ桿菌が検出された。今回は細菌性(化学性?)肺炎の併発と判断される。

 この方は健診で異常を指摘されて、がんセンターに紹介されていた。終末期になった時どうするかという話も出たそうだが、そもそも病名は何と言われたか聞くと、よくわからないという。もう来なくてもいいとも言われたが、フォローを希望して次回は来月に入っていた。間質性肺炎のことだと思うが、それなら地域の基幹病院呼吸器科の方がいいでしょうと伝えた(当院の呼吸器科は非常勤)。

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