なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性肺炎

2023年11月25日 | 急性肺炎

 11月21日の午後に76歳男性が発熱外来を受診した。症状はその日からの発熱(38℃台)・咽頭痛・咳だった。息苦しさも訴えていた。

 発熱外来担当は腎臓内科の若い先生(大学病院から半年交代で来ている)だった。コロナ(SARS-CoV-2)とインフルエンザウイルスの迅速検査を行って、両者とも陰性だった。対症療法の処方で帰宅としていた。

 11月22日の夜間に再受診した。当直は内科の年配の先生だった。体温39.7℃と高熱があった。妻がインフルエンザA型に罹患したという話があった。

 再度迅速検査をしたが、やはり両者とも陰性だった。肩で息をしていることと高熱であることから、画像検査・血液検査を行っていた。(酸素飽和度は酸素吸入するほどの低下はなかった)

 白血球3100・CRP17.2と炎症反応の上昇を認めた(時間外は簡易検査)。胸部X線で左下肺野に陰影を認めた。胸部CTでは両側肺野にすりガラス陰影が散在している。左肺下葉には浸潤影を認めた。

 両側肺に散在しているふわふわしたすりガラス陰影は、ウイルス性肺炎の陰影のようにもとれる。インフルエンザとそれに伴う細菌性肺炎として、個室入院としていた。

 11月24日にまた迅速検査を行ったが、やはり両者陰性だった。さすがにここまで陰性だとインフルエンザは否定的となる。それにしても、両側肺のふわふわしたすりガラス様陰影も細菌性肺炎としての陰影なのだろうか。

 上気道症状がそろっていて、その点は最初にウイルス感染が起きたと判断される。どうみてもインフルエンザなのに、なぜか迅速検査が何度も陰性ということはたまにある。

 担当の先生は大部屋でもといっていたが、病棟では週末ということもあり、そのまま週明けまで個室でとなった。(インフルエンザとしての隔離期間が過ぎてからの方が無難だと思う)

 

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