4月28日に記載した無気肺の 歳女性のその後。
3月から入所中の施設で酸素飽和度の低下があった。その都度声掛けで深呼吸をさせて、上昇した飽和度の値を記録していた。(すぐに戻るはずだが)酸素吸入が必要になると施設には居られません、と変な説明がされていた。
4月12日(金)の夜間にどうやっても酸素飽和度が上がらず、当院に救急搬入された。酸素吸入を最大5L/分を要した。当直の先生(外部の病院からのバイト)が入院させていた。
胸部CTで左肺に浸潤影様の陰影があったが、炎症反応がまったく陰性だった。当直医は無気肺と判断したらしい。
翌13日(土)に病院に診に行った。喘鳴が聴取されて、喘息発作だが、施設では指摘されていなかったらしい。ステロイドの点滴を2日行って、テオフィリンとモンテルカスト内服を開始した(ツロブテロールテープも喘鳴調質まで使用)
入院後は肺炎として抗菌薬を投与していたが、その後も炎症反応はほぼ陰性で、1週間で中止した。喘鳴は4日目には聴取されなくなった。その後発作性心房細動もあったが軽快した。
4月24日の胸部CTでは左肺の陰影が軽快して、右肺下葉背側に浸潤影様の陰影が出現した。
炎症反応は陰性で、去痰薬の追加くらいであとは排痰促すようにして経過をみていた。4月8日に胸部CTを再検すると、右肺の陰影も軽快していた。
酸素吸入は外してしまう。酸素飽和度が酸素無しでも90~92%なのでそのまま経過をみている。気管支喘息による粘稠痰が無気肺を来した可能性はある。できれば吸入ステロイド(ICS)を使用したいが、うまくできる気がしない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます