高血圧症・高脂血症で通院している80歳女性は、一人暮らしだった。美容院を経営しているが、最近は少数のお得意さん(高齢者)だけが来ているという。
いつも一人で外来に来ていたが、珍しく他県の妹夫婦がいっしょに来た。薬をなくした、と本人が言っているそうだ。それ以外にも物忘れが多くなり、認知症なのではないかという。本人は自覚していない。
頭部MRIと認知症テストをすることにした。認知症テストはリハビリスタッフに依頼したが、長谷川式(HDS-R)は18点(/30点)だった。家族の希望で、認知症薬(ドネペジル)を開始することにした。
頭部MRIは軽度の脳委縮があるが、思いがけず、頭頂部に腫瘤を認めた。脳実質を圧排しているが、浸潤はしていない。むしろ外側へ進展している。普通は髄膜腫だが、脳外科ではどうするのだろうか。
腫瘍に関しては、地域の基幹病院の脳外科へ紹介することにした。
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