なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

消化器病学会

2015年04月23日 | Weblog

 午前中から昼のランチョンセミナーまで消化器病学会に行ってきた。午後は他の先生がそれぞれの事情で不在なので、病院に戻ってきた。病棟では癌終末期の92歳女性が亡くなっていた。CMLと思われる93歳男性は少し酸素投与量を減らすと飽和度が下がり、またもとの量に戻されていた。

 間質性肺炎の86歳男性は酸素飽和度がなかなか上がらない状態だった。担当医が基幹病院呼吸器科に相談したが、高齢ということで、当院でステロイドパルス療法を行うことになったそうだ。先々月あたりから息切れがゆっくり進行していたらしい。今日胸部CTを再検していたが、間質性陰影(蜂窩肺とスリガラス様陰影)が両側肺全体に広がってきている。IPF(UIPパターン)でステロイドの効果はどうだろうか。

 午前中は機能性ディスペプシアのワークショップを聴いていた。何人かの専門家がお互いをほめたり、けなしたり?しながら議論していた。横浜市立病院の先生が、「病名がわかりにくい、うさんくさい。」と表現していたので笑ってしまった。、内視鏡検査で異常がないことを伝えるとそれだけで症状が改善する患者さんがいる(3割くらいという本郷先生の論文がある)こと、治療はあるが効果があるかどうかは試してみないとわからないこと、すっきり治るこるはないこと、などを伝えると良いという。まあ実際にやってますね。生理学的な検査や消化管運動の検査は難しくて専門の施設でないとできない。今日は時間がなかったが、機能性ディスペプシアの本を一冊買ってみることにした(木下芳一先生の本はあったかな)。そういえばアコチアミドは処方したことがない。

 ランチョンセミナーは便秘(機能性便秘)の話を聴いた。便秘もちゃんと診療しているのかというと、酸化マグネシウム・センノシド・ピコスルファート(ラキソベロン)・ビサコジル(テレミン)で何となくやっているだけだ。モサプリド(ガスモチン)を便秘によく処方している(適応は慢性胃炎)。アミティーザは最近処方し始めて、あまり数は出ていない。同じ効果の新薬も出ているらしい。講師の先生は学生の頃、ボブ・ティランの歌をよく歌っていたのを思い出した。

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