10月9日は常勤の外科医が日当直(1日通し)をしていた。医師の日当直の割り振りをしている先生で、都合がつかなくなると、自分で入るしかなくなる。(1日通しで担当を済ませてしまうとう点もある?)
発熱・腹痛の87歳が救急外来を受診した。8月から嘔吐することがあり、食欲が低下していた。通院しているクリニックでCTを行ったが、異常は指摘されなかったそうだ。消化器科医の医院を受診して、内視鏡検査が必要とも言われていた。
型通り新型コロナの抗原検査をした後に(陰性)、通常の診察・検査を行っていた。腹部が腫脹して、全体に圧痛を認めた。腹部CTで回盲部に腫瘤様の病変があり、周囲の脂肪織が炎症像を認めた。上行結腸と回腸の腸管壁が浮腫状に腫脹している。腹水もあった。
白血球11600・CRP26,5と炎症反応は著明に上昇していた。腫瘍マーカーのCA19-9が1469と上昇していた。胆道系の炎症以外では、悪性腫瘍を示唆している。
経過が長いこと、腫瘍マーカーが上昇していること、回盲部に腫瘤様の病変があることから、虫垂炎の疑い・虫垂癌の疑いとして、地域の基幹病院外科に搬送していた。
先方ではどう対応するのか。まずは当院のCTが単純だけなので、造影CTを行うだろう。後日出た放射線科の読影レポートでも、可能であれば造影CTをご検討くださいとあった。(血清クレアチニン1.44・eGFR36なので、補液でもう少し改善させて実施したいところだ)
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