なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

同日再診

2019年07月11日 | Weblog

 昨日の当直は内科の若い先生(地域医療研修の内科専攻医)だった。81歳男性が発熱(37.4℃)・咳・痰と食欲低下で午後8時に受診して、肺炎・尿路感染症で入院になっていた。両側、特に左肺下肺野を中心に淡い浸潤影を認める。

 この方は当方の外来に通院している。昨日は定期受診日で、午前中普通に受診して帰宅していた。HbA1cが7.5%で、軽度の認知症があるが、長年のインスリン自己注射歴があり、何とか継続していた。強化インスリン療法を継続しているので、立派なものだ。

 独身でケアハウスに入所している。訪問看護師がインスリン注射や血糖測定をチェックしていて、受診時は福祉サービスを利用して連れてきてもらう。

 12年前に当時の副院長先生から、「手伝って」と回された糖尿病の患者さんだった。インスリン混合製剤(30R)朝夕をしていたが、一人暮らしで食事も適当で、インスリン注射は自分で単位を調節してしまう(多く食べた時は多く打つ)。高血糖で教育入院に何度かしていて、多く打ち過ぎて低血糖で入院してこともある。

 入院する度に妹さんが呼ばれて困っていた。ケアハウスに入ってからは、血糖が安定して糖尿病での入院はなくなった。そのかわり、肺炎での入院が出てきていた。

 日中診た時は特に症状はなく、変わりないと思った。ケアハウスに戻ってから、食欲低下に気づかれて、発熱・咳・痰が確認されて受診していた。ケアハウスに入っているので、対応が早い。

 日中は白血球数4200だったが(CRPは定期検査にない)、午後8時には20800に上昇していた。CRPは1.9と少しだが上昇していて、1~2日前から発症していた?。

 尿検査では沈査の白血球>100/HPF・細菌(3+)と尿路感染症と示唆するが、この方の尿検査(通常は尿一般のみ)は常に白血球反応(3+)だった。亜硝酸塩は日中も救急外来受診時も(-)で、新規発症の感染症とは決め難い。前立腺肥大があり、尿路感染症をきたしやすいのはある。

 昨日セフトリアキソン1gが入っただけだが、解熱していた。昨日より良くなったという。今朝は食事を完食している。長年診ているので、主治医は当方にした。

 ケアハウスは食事と入浴を提供するだけで他はアパートと同じだが、体調のチェックをしてもらえるのでとてもいい。

 

 来週、2年前から始まった地域医療研修で、医学部2年生の学生さんが来る。2日間だけだが、他にやる先生がいないの係りになっている。簡単な実習と講義の準備をしている。5年生の時は40日の地域医療研修になり、来年から始まる。これは結構大変だ。

 

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