min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

ダイアナ・ガバルドン著『ジェイミーの墓標Ⅰ』

2012-09-11 09:51:23 | 「カ行」の作家
ダイアナ・ガバルドン著『ジェイミーの墓標Ⅰ』ヴィレッジブックス 2003.12.20 第1刷 
780円+tax

おススメ度:★★☆☆☆

本書は「時の旅人 クレア」別名「アウトランダー・シリーズ」の第四作目となる。
クレアは20世紀に戻って来た。ジェイミーの子を宿して。夫フランクは一時取りみだしたもののクレアを受け入れ誕生した娘を溺愛した。その夫フランクは1966年に没しクレアは1968年、19歳になる娘ブリアナを伴って米国よりスコットランドのハイランド地方を訪れたのであった。
彼女の旅の目的は、18世紀に起こったジャコバイトの反乱で生き残ったハイランダーの名前を調べることと、娘に本当の父親が育ててくれたフランクではなく、18世紀に出会ったジェイミー・フレイザーであることを現地で告白することであった。
本編ではクレアが思わぬ所でジェイミーの墓標を発見したところで一旦区切られ、彼らがスコットランドからフランスへ逃れてからの生活が語られる。
彼らは1974年のパリに逃れワイン商夫婦として活躍し、パリの社交界で華やかな生活を送っていたが、真の目的は密かに“ジャコバイトの反乱”そのものを防ぐことであった。

本書を理解するためにはイングランドの歴史、特にスコットランドとの確執の歴史に関する知識が必要となる。ネット上でざっと調べてみたが、イングランド国教会とカソリックの宗教戦争があり、何より人種的、文化的にイングランドとは異なるスコットランド人の反抗の歴史を認識しなければならない。
これらの諸問題は現代にも尾を引き、英国という国が成立以来現代に到るまで決して一枚岩の国家ではないことがうかがえる。

ところで本編ではパリでのクレアとジェイミーの生活が延々と語られるのであるが、これは細部にとらわれ過ぎる描写と僕には思われ、あと2巻この状態が続くとすればちょっとこの部分はパスしたくなってしまった。

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