min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

黒川博行著『迅雷』

2015-10-05 14:17:05 | 「カ行」の作家
黒川博行著『迅雷』文春文庫 2015.3.25第11刷 650円+税

おススメ度:★★★☆☆
著作者の黒川氏はいつぞやの直木賞を受賞された私と同い年の作家さんであるがこの方の作品は初めてである。彼の過去作品例の題名を見ると極道と警官がぎょうさん出てくるような作品が多いみたいだ。
本作品もまさしくその系列の作品で一応「堅気」な3人組が事もあろうに極道の親分を誘拐しその身代金を奪おうといったないようだから驚く。
こんなことを考え付く「堅気」がまともなハズがない。3人のリーダーともいえる男が稲垣という男であるが、極道に対する憎しみ様が尋常ではない。それには深い因縁があることは後で知ることとなる。さて、極道を相手に誘拐事件を起こすという発想は面白いが、相手の極道たちだって黙って金を毟られるわけがない。
ここに3人組の誘拐犯と誘拐された親分そしてヤクザの若頭との間で丁々発止の戦いが繰り広げられるのであった。3人のうち一人がヤクザに捕まってしまい、結局親分との人質交換の場所に警察署のまん前を使ったり、逃走での息づまるカーチェイスあり、最後の最後まで息もつかせない展開を見せる。この絶妙な展開のテンポ感に加え3人の内輪同士、つまり稲垣と友永も会話がまた絶妙に面白いのだ。無聊をかこつ時には最適な作品化もw




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