1968年のアニメ映画。子供の頃に多分テレビでの放映で見てると思うけど
うちの映画の会の旧作課題でした。
話は、父を亡くしひとりになったホルスが悪魔と戦う話ですが、
映画の会ではオタクの人たちから、アニメとしての位置付けや評価、製作陣などについて
話をたくさん聞くことができました。
でもアニメの全くわからないわたしの感想は、
人はみな許されねばならないと言うことと、
逃げても仕方ないということの映画だなということ。
自分を殺そうとする相手の中の何かを守ろうとするとか、
つまらない人間たちに絶望してはいけないとか、信じる心はすごいとか、そういうこと。
ヒルダという悪魔の妹の少女のことです。
彼女はホルスに守られ許されそして自分の行くべき道を選ぶのですが
ホルスの、何をされても彼女を信じる気持ちの強さにも感心しました。
また何かを信じる時も疑う時もぞろぞろとみんな従って同じ方を向く
その愚かさも、改めて人間って馬鹿だなという気持ちになった。
わたしやや人間嫌いの悲観論者なので。
そして、この続編をラース・フォン・トリアー監督が作ったりしたらと考えてしまった。
停滞した日常の中、鬱屈した村人に過去の過ちを責められたヒルダは
村人のおもちゃにされ男たちに蹂躙され人間というものにとことん嫌気がさして、
結局悪魔の兄を生き返らせ皆殺しにする、という「ドッグヴィル」展開に続くんだな、と。
あー、すごい嫌な感じ。笑
ホルスの映画から子供や勇気や愛や思いやりを全部なくして人間の嫌なところだけ
凝縮させるような展開を、考えてしまうわたしの心の闇よ・・・
「ドッグヴィル」は人生で一番後味の悪い映画の一つです。
後味だけじゃない、人間不信になりたかったら見るといいと思う映画・・・
(「ドッグヴィル」見た人にはわかってもらえると思う)
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