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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

会田誠

2012-12-18 | 芸術、とか
会田誠の作品は国立国際美術館などでいくつか目にしたけど、
特に惹かれはしなかった。
でも今朝彼のインタビューを読んで、今度もっとじっくり見ようと思った。
男前だし(笑)同じ年だし。

会田誠は職人に憧れてた。
でも自分自身を振り返ると結局近代以降の芸術家でしかないと思っているし、
「芸術家vs.職人」という2項対立は抱えたままだけど、
そこで苦しむというよりまあ、
親潮と黒潮がぶつかりあうところがよい漁場かと思ってやってるという。
まあ、それで、というところがいいなぁ。

彼は大学院時代、当時の現代美術を疑ったり嫌ったりする気持ちが強かった。
何でもないモノにコンセプトをのっけて、はい芸術!みたいな
モダニズムに強い反感があった。
そういう作り手は日本画の画壇などは軽蔑してたけど、
あんたらよりちくちく描いてる人らの方が立派だ!と感じていたそうです。

こうした感覚は会田誠だけでなく90年代に同時発生的に生まれた。
村上隆や山口晃もそう。
「俺様ののびのびした個性を見やがれ!」というような
20世紀的芸術家像を否定する動きだった。
個性個性と、わかりやすいもので人を出し抜くことばかりが目的の「芸術」に
うんざりするわたしは深く共感します。

なんか、てきっ!ぱきっ!きりっ!としてない人で、
潔癖な鑑賞者には物足りないかもしれないけど、
わたしは彼の、どっちつかずで成り行きまかせな部分を抱えながら進む様子にも
共感する。
潔癖で純粋であることは美しいけど、
清濁、まではいかなくてもいい加減な部分も併せ持ちながら進んで行くのは、
苦しさがわかりやすいストイックさより、
実はもっと難しいんじゃないかと思う。
「一流」というような、人と比べての「上」を目指さない行き方は面白いと思う。

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