sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

去年見た李禹煥展のこと

2024-01-18 | 芸術、とか
去年、兵庫県立美術館で見た李禹煥展のことを、下書きのまますっかり忘れてて
まだアップしてなかったことに気づいたので、少し書き直してアップしておく。








同じ頃に見た中之島の大きな美術館二つ分の→「具体」展には暴れん坊な勢いと覇気の瑞々しさがあって、
自分の日常とも地面が繋がってる気がしたけど
(実際阪神間に長く住んでいると「具体」の作品はじわじわと身近になっていく)
李禹煥はそういう荒々しさは見せない。洗練されているなぁと改めて思う。













作品はガシガシと泥臭く生身でぶつかって来たりはしなくて、
作品自体よりその空間にいて余白を味わうことがメインなので、
こんな風に写真をアップしても意味がない。(平日だけ写真オッケーみたいです)
彼の理論や思想自体は、わたしにはとてもしっくりとすんなり染み込んできて何も難しいことはないのだけど、
最近はこういう洗練を好きだった自分から少し変わってきた気がする。
洗練って結局権威に近づくからね(李禹煥は日本で受勲もしているのよね)
もちろん創作の現場の苦しさは同じだと思うし尊敬している芸術家なんだけどね。

30年以上前、ソウルに一年留学した時にこの作家の娘と同じ寮にいて結構ひどいことを言われた話
何度かしてるので繰り返さないけど(↑リンクから読めますが)
こんな素晴らしい父親を持っていても悩み苦しむのが青春というものだったのだろうなということも改めて思う。
あれだけひどい言葉をぶつけたわたしのことは覚えてもいないだろうけどねぇ。




作品は野外の円形ギャラリー?のやつが一番好きだった。
これは世界や人との関わり方がモノ派というよりオノヨーコ感があって、
ほかの作品の美しい孤高と少し違っているように思った。
(アーティストとしてのオノヨーコがかなり好きなのです)
あと、イヤフォンガイドが無料で自分のスマホで聴くんだけど、シンプルで良かった。
中谷美紀が話してる中で、作家本人の声も聞けて、
李禹煥の日本語はわたしの父の日本語を少し思い出させた。同じ慶州南道の人か。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿