教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

明治期帝国教育会における教員講習の展開

2015年04月06日 21時13分46秒 | 教育会史研究

 本日やっとチューターガイダンスが終わりました。まだまだ指導は必要ですが、おそらくこれで、新入生たちもなんとか前に進んで行ってくれるはず。明日から2日間、オリエンテーションセミナーという行事のため合宿に出ます。

 さて、先月末に論文が1本活字化されましたので、お知らせします。すなわち、「明治期帝国教育会における教員講習の展開―中等教員程度の学力向上機会の小学校教員に対する提供」(中国四国教育学会編『教育学研究紀要(CD-ROM版)』第60巻、2014年、37~42頁)です。以前、明治31(1898)年までの大日本教育会・帝国教育会夏期講習会を整理しましたが、この論文では、そのあとの明治32~45年の帝国教育会夏期講習会と、そのほかに帝国教育会が実施した教員講習会について整理しました。論文構成は以下の通りです。

 はじめに
1.受講対象者としての小学校教員の明記
2.教員講習の拡充・発展
 (1)女子小学校教員に対する中等教員程度の学力向上機会の提供
 (2)冬期における小学校教員の学力向上機会提供
 おわりに

 帝国教育会夏期講習会すべてを整理した先行研究はありませんし、帝国教育会女子講習会・冬期講習会についても先行研究は見当たりません。あまりたくさんは書けませんでしたが、先鞭はつけたかなと思います。明らかになったことで一番重要な事実は、中等教員程度の学力向上を目指す帝教の講習会に、少なからぬ女性小学校教員や、准教員が受講しに来ていたことでした。
 ちなみに、夏期講習会の教育学講師についても、一応まとめて概要を検討しましたが、これは学位論文の出版の際にお目見えすると思います。(いつになることやら…)

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