白鳩さんがモンコレで駄弁るブログ

わたくし白鳩がカードゲームの話を書き連ねるブログ

紅帝竜バルバロッサ

2010年03月20日 23時55分00秒 | 連載カード考察企画
カード考察シリーズ第2回は今回もリクエストを頂きまして
紅帝竜バルバロッサ。
復活の破壊神の目玉カードといってもいいカードで
現在も最上位カードの1枚でしょう。
英雄カードは英雄王以前と破壊神以降では
若干スペックアップしていまして、
紅帝竜バルバロッサはその筆頭格です。
まあ、破壊神セットは復活カードが多いので
ダメなカードもかなり含まれているんですが。

6/8/8にスペル火土*という分かりやすいスペックを持ち
このスペックなら3枠のうち1つくらいは使えなくても
火*、または土*だけで十分な戦力になるので
レベルの合致するスペルデックなら多くで活躍する事が出来ます。
高スペックの反動として2体パーティを組むと-2/-2されますが
それでも6/6が確保されているので
あまり弱点として気になりません。
単なる6/6/6スペル火土*や8/8/8スペル火土*として
見ても英雄では少し弱いかもしれませんが
通常ユニットだとしたらかなり強いでしょう。
リミット6の地形に居るときが一番強そうですが
今のGレギュにはリミット6の地形が存在しないので
そこは少し残念ですね。
(逆に言えばリミット6の地形が登場する事で
 まださらに伸びしろがあるという事でもあります)
特性として、リミット8の地形で2体パーティを組むと
計8/8/8のパーティが完成し、
もし前列のレベル2が死亡してもやはり8/8のステータスが
確保されているという隙のないパーティになります。
この特性が何を意味するかといえば、
サキュバス、モーラ、ナノティラヌスなどの
攻撃力はレベルに届いていないが
即時召喚ユニットを打ち落とす事で打点不足を補うタイプの
ユニットを実質的に無力化することが出来るという事です。
8点以上の攻撃力で殴るか即死以上でしか倒せない、
というのはわりと多くのデックにとって壁になるのです。
先攻で攻撃したときにスキュラや深き森の騎兵団に
レベル2ユニットを落とされても攻撃力が下がらないのも
やっぱり強力な利点でしょう。
さらに自爆型能力などで自らユニットを除去できる場合は
デメリットはほぼ完全に消滅します。
自爆能力の1対抗分は確かに確保されつつ
8/8のステータスも確保されています。
防御力6以上のユニットは大技でないと殺せませんから
その大技を用意しつつさらに自爆能力にも対抗して、
まだ相手にはスペル3枠が残っているのは驚異的ですね。

種族ドラゴン、レベル6、スペル火土、といいますと
(レベル6はまだ星剣姫で強化されたとはいえ)
復活の破壊神発売時はどれも落ち目の要素でした。
レベル6以外は今もそうであると言ってもいいでしょう。
特に火土の色はSレギュレーションでは強力な勢力だったんですが
今はそれほど強くはありません。
これは、まず1つには高レベルの強力ユニットの多くが飛行なので
ペトリフィケーションの価値が下がっているというのがありますが、
より顕著な理由は単純なパワー不足です。
インフレについていけなくなってきたということです。

土スペルにはその特徴として、カバーする範囲は広いけど
その威力一つ一つはあまり強くはない、というのがあります。
もっと言えば、土聖魔の3色が
カバー範囲は広いけど威力は控えめのスペル属性です。
魔が微妙なところですけど。
逆に火水風はカバー範囲は狭いけれど
その範囲に関しては極端な威力を持つスペルが揃っています。
土や聖のサンドカーテンやディスペルマジックは
使いやすいですが効果としては守れるだけです。
対し火水風の戦闘スペルカードは
フラッシュデトネイター、タイダルウェイブ、ウィンドカッター等
行動をカットしつつ相手のユニットまで倒してしまえます。
その他火水風の戦闘スペルは、対抗が通ると
それだけで相手パーティに壊滅に繋がるカードが多いです。
余談ですが、水属性は極端に攻撃対抗に特化し、
こと攻撃に関しては相手が攻撃宣言する=全滅させられる、
という超威力重視のスペル色です。
水スペルは6色中最も汎用性に乏しく威力の高い色、
といっていいのです。
火風魔、水土聖という分類法を根拠に
水スペルに土と聖並の汎用性を要求するのは間違いです。

対し、エンデュランス、サンドカーテン、ウェポンブレイク、
ブライアーピットなど、土スペルは使える場面が多いかわりに
それ1発だけでは相手パーティに劇的な打撃は与えられません。
実戦では1点でもダメージより防御力が高ければ生き残れますから
劇的な効果より汎用性の高いカードのほうが有利なんですが
Gレギュレーションになってから先攻デックの攻撃力が高くなり、
リミット8で防御力8のパーティがエンデュランスを握っていても
防御力が足りない、という状況が目立つようになってきました。
Sレギュレーション時代の火土ユニットの代表格といえば
勿論ストーンバジリスクでしょう。
そしてSレギュレーション時代の基準では、
ストーンバジリスク+レベル2の計防御力8のパーティが
エンデュランスorブライアーピットを持っていれば
後攻時でも1対抗でストーンバジリスクだけは生き残る事が出来た。
この前提がGレギュレーションになって成立しなくなったのが
火土勢力衰退の大きな原因のひとつです。
加えて火土スペラーはキュベレイを除いてレベル偶数が大半ですから
即時3レベルが使い辛い色でもあるんですね。
ダメージは相手の防御力分に足りていれば殺せますから
攻撃力が1点2点上がるだけで汎用性重視の弱い威力の対抗なら
そのまま貫通できるようになってしまいます。
思い返してみれば、Sレギュレーション初期といえば
ストーンバジリスクとナイトウィスプまたはドライアドのパーティで
手札にエンデュランスがあればチャージデックにもコンボデックにも
対応できたものでした。
(スクロール5枚積とかでない限りは)
現在はリミット8で10点以上殴ってくるか
あるいは即死効果以上の能力を撃ってくるのどちらかです。
待望のドリームチームであったはずの
ストーンバジリスクとアースドラゴンのコンビデックは
インフレに殺されたといっていい訳ですね。
もっとも大きな攻撃力にも対応できるアイアンフェンスが
登場したので状況は多少良くなったはずですが。

対しバルバロッサだとそういった力負けは感じません。
これは、バルバロッサにはスペル*があるので火土ではない事、
さらに6・2デックでの運用にも縛られない事、
という元も子もない理由がひとつです。
上で列挙した理由は6・2デックの弱点といっていいもので、
バルバロッサの場合はもし即時召喚できるレベル2が
手札になくても単体で戦えばいいのですから
レベル2が少ししか入っていない奇数主体デックの中でも
使うことが出来ます。
殴り合いに弱いコンボデックに出張投入されるような使い方もある訳で
6・2土ドラゴンの弱点は必ずしもバルバロッサには通用しない訳です。
そしてもうひとつの理由として、
ストーンバジリスクやアースドラゴンでは感じる微妙な力不足が
バルバロッサのハイスペックでは感じない、という
実に巧妙なバランス調整が働いている事も確かにあるでしょう。
リミット8での総防御力は
ストーンバジリスク、アースドラゴンと変わらなくなるはずなのに
体感では今の環境でも引け目を感じないバルバロッサのデザインは
実に絶妙であるといえるのでは。
単騎で使うか、あるいはホブゴブリンやナイトウィスプを
相手に合わせて使うだけで大抵の攻撃が防げるという
Sレギュ時代のドラゴンに近い動きが出来ます。
通常考えられる程度の攻撃力に耐えるのに
どの程度の力量を割く必要があるのか、
によってそれ以外の効果の対策に割ける配分が決まるのですから
僅かな差が実戦では雲泥の差になります。
仮に竜を狩る天使に弱い事は同じだとしても、
ストーンバジリスク+ナイトウィスプのパーティでは
竜を狩る天使としか戦えないのと
バルバロッサ+ナイトウィスプのパーティなら
それ以外のパーティともある程度戦えるのとでは全く異なります。
ナイトウィスプが、竜を狩る天使やコンボパーティが相手
の時しか使えないカードだとしたら、
3枚フル投入する事が負担になる事もあるでしょう。

さて、少し話を細かくして
よりバルバロッサの特性を活かせる具体的な運用を
見てみたいと思います。
バルバロッサは土属性の種族ドラゴンです。
ご存知土属性は、ホブゴブリン用心棒と七つの海の王子を
使える最もサポートが充実した属性ですね。
またニードルシャワーを使用出来る属性でもあります。
七つの海の王子とバルバロッサのパーティは、
あまり極端な攻撃力は必要ない事や、
七つの海の王子が自分で殺しづらい事などから
わたしはそれほどお奨めな組み合わせではないんですが
ホブゴブリン用心棒とのパーティは鉄板でしょう。
ただしバルバロッサは単騎でも強い事が強みですから、
これらのカードがデックで本当に使えるか否かは、
バルバロッサ以外にも対象となるユニットがいるか
に左右されます。
そう考えるとそれほど優先度は高くないかもしれませんね。
種族ドラゴンは、竜を狩る天使に破棄されますが
このカードはあまり使用されるカードではないので
今の環境だと気にしなくていいでしょう。
対してサポートは
シルヴィアの竜姫、ドラゴンの洞窟で呼ぶことが出来、
シルヴィアの竜太子、ナーガの水鏡使のサポートが付き、
セイクリッドバハムートの代償になることが出来ます。
これらはどれも強力な効果ですね。
ただしバルバロッサを入れるなら使うカードというより、
これらのカードを使うドラゴンデックならバルバロッサが必須、
という関係ですので使うか否かの優先度は
やはり他のカード次第という事になると思います。
シルヴィアの竜姫は、呼んでしまった直後が
8/6/7の低スペックパーティになってしまうので危険ですが
スワンプヒドラ以外のドラゴンは本陣に1体ずつしか呼べないので
ドラゴンを積むデックならそれなりに重宝します。
ドラゴンの洞窟は、効果としては強いはずなんですが
ドラゴンの洞窟を支配しつつ自軍領土に別の空き地形を
作る必要があるのでリミット12の地形という側面で
魅力を感じないなら効果目当てで入れても期待はずれになるのでは。
弱い効果ではないんですが、
ドラゴンデックでは妖精の輪や吹きぬける風が
重要なカードなのでこっちのほうの優先度が高くなります。
シルヴィアの竜太子、ナーガの水鏡使は
レベル2のユニットの能力としては割と強力な効果で、
枠がないのが残念ですがドラゴン自身でスペルを3回使えるので
運用上はそこそこのカードです。
でもわざと除去し辛いのでバルバロッサとの相性は良くはないですね。
セイクリッドバハムートも
バルバロッサがいるなら使うカードというより、
セイクリッドバハムートを使うからバルバロッサがいる、
というカードでしょう。
ただし連続して引いてしまうと2枚目以降が手札で腐る、
というバルバロッサの(というより英雄の)弱点をカバーできる
カードでもあるのでバルバロッササイドから見てもメリットがあり、
すこし位置づけが異なります。
まあそれでもバルバロッサを使いたいから
セイクリッドバハムートも入れよう、という流れになることは
稀だと思いますけど。
具体的な運用、と前置きした割には
重スペルデックでレベルの制限を気にせず使いやすいのが
持ち味ですから、バルバロッサ自身のスペックは
優先的に考えないほうがいい、というのが
わたしの結論になってしまうようです。

最後に有効なスペルは何か、という質問に回答いたしますが、
わたしはバルバロッサを主体とするより、
スペル火と土を使う何か他のユニットが主体のデックに
バルバロッサをいれる、という使い方が正しいと思うので
その主体のユニットが使うスペルをバルバロッサにも使わせるのが
有効なんじゃないかと思います。
ですからドラムとカーテンと・・・、みたいな列挙はしません。
ただし複合スペルよりは単色スペルを3回使うほうがお奨め。
基礎値8/8のユニットは、生き残れさえすれば戦術的に勝ちなので。
そして8/8のスペックがあれば生き残るだけなら
ララバイでなくてもヒュプノシスで十分で、
メルトでなくてもエンデュランスで十分です。
またアイテムに対抗するならアイテム自体を潰せるデトネのほうが
サンドカーテンでも防御出来るティンダーストライクより
効し辛かったりします。
スクロールでしか返せない対抗を3回やってくる、
という状況が相手にとっては一番手強いのです。

カード考察第2回は以上になります。
当ブログでは取り上げるカードのリクエストを
随時募集しています。
この記事のコメント欄でもふるってご応募ください。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿