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白鳩さんがモンコレで駄弁るブログ

わたくし白鳩がカードゲームの話を書き連ねるブログ

遊撃隊長グレイホーク

2010年03月24日 23時55分00秒 | 連載カード考察企画
カード考察第5回はリクエストを採用いたしまして
遊撃隊長グレイホークです。
本来の流れであればリクエストを優先して
こちらを第4回に持ってきて良かったはずですが
1回流した理由は第4回をご覧いただければ分かると思います。
すでに書いていたブラックホークの内容が
バードマンデックを総括したものであり
グレイホークはそれを踏まえたカードだからです。
ユニットの位置付け上、この順序を逆に出来なかったためです。

バードマン2枚目の英雄グレイホークは
ブラックホークがバードマンデックの従来の戦法を底上げしたに対し
バードマンデックに新たな攻撃ギミックを追加するカードでした。
即時召喚で登場する対抗不可です。
威力は基本1点ですが、イニシアチブを得ることで上昇。
通常3点と考えていいですね。
頑張れば攻撃隊長×2で総レベル7で5点は狙えます。
ただしこれだとアイテム枠1個ですから
リミットの広い地形と相性が良いとも言えるでしょう。
そしてこの1~5点というのは相手の防御力(ダメージ)ではなく
相手ユニットのレベルだったりします。
レベルがイニシアチブ以下のユニットに即死効果を与えるんですね。
サキュバスなど、相手ユニットのレベルを基準に
死亡や破棄を与える能力は
防御力アップの効果では防げないという点で
同数のダメージ効果より強力な能力です。
ただしグレイホークの場合、はじめから対抗不可で
防御力アップのカードは使いようがないわけですから
この特性は有利ではないですね。
重対抗タイプのユニットは防御力が低いものですから
どちらかといえばダメージのほうが使いやすかったでしょう。
ここからは通常出せるイニシアチブが+3程度と考えて、
レベル3以下死亡を前提で話を進めます。
レベル3以下のユニットで元から防御力4以上のユニットに
対抗枠を持つものはアイテム1のユニットにいくつかいるだけですが
レベル4以上で防御力3以下のユニットは、多くが強豪です。
先攻確定のパーティに即時召喚で使い減りしないゲヘナフレアーが
降ってくるのは状況によっては強すぎるくらい強いので
地味なところで制限をかけてきたんでしょう。

レベル3の完了能力でレベル3以下のユニットを確定で殺せるなら
(レベル3とは限りませんが、基本3点がおおよそ出せるとして進ます)
相手のパーティのレベル3ユニットを狙い続ける限り
打点が足りなくなることはありません。
しかしもし相手のパーティにレベル3が含まれていなかったり
嫌な能力を持つレベル2以下を狙ってしまうと
足りなくなる可能性も出てくる。
ただし攻撃隊長はチャージでレベル+2の攻撃力を持ちますから
(遊撃隊長のイニシアチブが3という事は1体いるという事)
残りリミット5で攻撃力7点は出せますのでこのバランスは絶妙です。
グレイホークがバードマンデックを補強していると同時に
他のバードマンたちもグレイホークの打点不足を
フォローしていると言えます。
ではバードマンデックは遊撃隊長ブラックホークがいることで
どの程度のデックに対し優位を得る事が出来るか。
レベル3ユニット以下が殺せるという事は、
即時召喚可能のユニットなら殺せると状況的には大体同じ。
レベル3以下のユニット1体でも対抗2回は可能ですから
これはかなりのアドバンテージですね。
ただしバードマンは攻撃隊長、遊撃隊長がいると
リミット8でアイテム2しか確保できませんから
相手も残りレベル5で3回対抗できたらこちらの負けです。
現状でそれが出来ないパーティは少ないでしょうね。
歌姫や乙姫、パガンなどのパンプアップ系の能力や
スキュラ、ムシュフシュなどの小型を一掃するタイプの能力は
レベル3が多いので、その辺りに対してはとても有利です。
逆に津波系の能力を持つレベル3以下のユニットは
対抗不可が増えることで一番弱体化された勢力かもしれません。
重大なのは、重対抗デックの要になっているユニットは
基本的にレベル4である、という事でしょう。
対抗不可がレベル4に届いたら
あるデック層に対して圧倒的に有利になるはずですが
対抗不可は意図的に4点以上が狙い辛くされている部分があります。
また単純にレベル4以上で即時召喚が不可になるわけですから
ユニットはレベル4から戦力の意味が違ってくるのは必然ですね。
一応5点以上を出す事も出来ますが、
少し大掛かりなコンボを仕掛ける必要があり、
相手はそれを崩すのにイニシアチブ対抗1つあればいいだけですから
基本的に即時不可のユニットは対抗不可に対して
聖域化されていると言っていいでしょう。
3点までは単体で出るのに4点が出しづらく、
コンボを狙うと一つ飛び越えて5点が出てしまうのも
3から4の境目でひとつの壁を作っているんですね。
モンスターコレクション初期はレベル2以下が即時召喚可能で
レベル3から上が即時召喚不可。
そのため1枠の対抗スペルは基本的にレベル2以下のユニットまでを
死亡させられる威力に抑えられており、
レベル3以上が壁に感じるように調整されていました。
その役割を今は対抗不可が担っているといえます。
しかしレベル4以上のユニットによる重対抗タイプのデックは
それ自体が展開の遅さ、重さという弱点を内包しており
バードマンはその手のデックを討つのに適した性質を持ちますから
グレイホークの能力が効かないからといって
バードマンデックとしては大きく不利が付くわけではありません。
グレイホークの特性を理解して種族全体で
各々の弱点を補え合えば戦えるようになっています。いいバランスですね。

能力を無視してスペック面のみで見ると
3/3/1アイテム1イニシアチブ+1。
グレイホークは他のレベル3バードマンと比べて
イニシアチブ+1だけですが少し上位の能力を持っています。
攻撃力が3点あるのがかなり重要なポイントです。
能力はあくまで選択肢に出来るからです。
もし非英雄で攻撃力のない能力のみのユニットだったら
相手は対処法を練りやすくなるので
使いづらかったかもしれません。
ただし総スペック的には英雄が混ざる割には
他のユニットと変わらないパーティしか完成しません。
竜巻隊や飛行船隊の能力がモズ落としより有効な状況もありますから
対抗不可が有効な状況でないと英雄並の活躍はしないという事です。
しかしここがグレイホークの最も偉いところ。
英雄といっても即時召喚可能レベル3であるため
通常ユニットと同様の動きをさせても良い特性が力を発揮します。

英雄のデメリットは2つ。
召喚時に山札を削る事と場に同時に1体しか存在できない事です。
前者のデメリットはデックにもよりますが
実際はかなり小さいリスクです。
1枚や2枚なら手札調整で毎ターンでも捨てていくものですし
落ちるカードの内容が分からないので
キーカードがなくなることもありますが、
大抵の場合は英雄が最大のキーカードですから
英雄を呼んでいる時点で問題になることは少ないです。
デックのサブ戦力にリリスのような英雄を入れている場合や
特定の装備品や地形がほしい時くらいですね。
消耗が激しくなる、というのもわたしの体感では同意できません。
英雄ありのデックと英雄なしのデックが対決した場合、
英雄が殺せないので英雄ありのデックのほうが
山札の切れが遅い事が多くないですか。
大技を使うと追加の代償で手札を払うようなものです。
払った費用以上に働くから英雄はゲーム的に強いという事ですね。
問題になるのは後者のデメリットで、
デックに3枚積んでいると2枚目以降を引いてしまった時
手札を圧迫します。
捨ててしまってもいいですが予備戦力がないのは不安でしょう。
また敵陣深くで英雄が死亡した場合、
戦力は本陣からリスタートになります。
モンコレは陣取りゲームで相手本陣を落とせる戦力が
そこまで辿り着けなければどこまで深く進入しても無意味。
中盤以降で落とされると本陣陥落勝ちも危うくなるので
英雄のデメリットの大半は場に2体存在できない事のほうです。

即時召喚可能の英雄はこのリスクが大幅に緩和されています。
相手本陣でも直接即時召喚する事が出来ますし、
即時召喚可能のキーカードは事故を警戒して
2枚目以降をすぐに呼び出さず手札に溜めておく戦術は
英雄でなくても行う事があるものですから。
グレイホークに限らず、即時可能の英雄はここが強い。
(反面、即時召喚可能の英雄は通常ユニットに比べて
 圧倒的なスペックを持つわけではないのですが)
バードマンデックなら山札1枚の破棄はそれほどではありませんし
別に単なるレベル3のバードマンだと思って運用してもよい。
あくまで能力をひとつの選択肢に過ぎないと割り切れます。

バードマンはチームで戦う種族であり、
ある程度の対抗数と安定したイニシアチブを両立させるには
基本的にパーティ全てバードマンで統一する必要があります。
これは本来、前回のブラックホークの項で触れておくべき
部分でありましたが密かにバードマンの大きな弱点と言えます。
リミット8だとアーマーン伏兵隊を呼ぶのも危険である、
というかなりピーキーな種族です。
イニシアチブ修正を実戦的なレベルまで集めるためには
+修正を持たないユニットを混ぜる事が出来ません。
ですからかなり使いやすい対抗能力を持つユニットでも
バードマンデックでは優先度が落ちてしまいますし
普通/対抗の完了型能力などは
事前に普通タイミングの能力が使えないと
意味を成しませんから他のデックほど役に立ちません。
これは同時に先行型チャージ以外の戦法を
デックに取り入れる事が困難であるという事でもあります。
(バードマンに限らず先攻型デックは多くがそうなんですが
 最近はアビス、ラプトリアンなど、
 サブアクションでイニシアチブ+4以上を稼ぐ種族が
 登場したので、その例に当て嵌まらないデックも増えています)
完了型能力の対抗不可はバードマンの特性に合致しています。
能力が多彩なレベル3の選択肢を使い分けて戦うプレイングは
ゲーム自体も面白くしますし
ある意味単調だったバードマンデックに華やかさを添えた一枚ですね。

カード考察第5回は以上になります。
当ブログでは取り上げるカードのリクエストを
随時募集しています。
この記事のコメント欄でもふるってご応募ください。

ユニット11枚

2010年03月24日 10時01分54秒 | モンコレ
新たにブロッコリーのブログで紹介されたデックは
ユニット11枚のダゴンデック。
ただし主力ユニット11枚はむしろ多いほうです。
はじめから即時ユニットがいらないカードを選んでますからね。
問題はデックの半分をスペルで埋めて
このスペルはほとんど指輪がないと使えないこと。
指輪が引けるかどうか
指輪が引けないときどれだけ戦えるかは運なんですよね。
勿論運がよければどうにかなるという事です。
3枚入ってれば英雄の数と一緒と割り切るのも手ですね。