菅総理の子息が関わった総務省の幹部接待問題で、某局長が関係する国会議員に対して「(あの人は)一敗地に塗れないと・・・」と言ったとか言わないとかが問題になっていますが、この「一敗地に塗れる」という言葉の意味について、念の為に調べて見ました。
私は、単に“試合などに負けて、悔しくて地面に倒れ込む”位の軽い意味だと思っていたのですが、これは大きな間違いで、<goo辞書>によれば“二度と立ち上がれないほど大敗してしまう”とありますし、“一度の勝負で、再起不能になる位に完全に敗北する”ことを意味する様で、惜敗などの場合には使用しないようです。
学識高い局長のことですからこの言葉の意味を理解されていたのだと思いますが、そうすれば正に相手に対しては「恨み骨髄に徹す」ような気持だったのでしょうか。
また、この言葉は『史記・高祖本紀』にある故事「今将を置くこと善からずんば、一敗、地に塗れん」に由来する様ですが、後段の「地に塗れる」は戦死した者の内臓が地面に散らばって泥にまみれる飛び散った悲惨な様子をいうようです。
そうすると、この言葉は「一敗地に塗れる」と一気に言うのではなく、「一敗、地に塗れる」と「一敗」の後で段落を付けた方が良い様ですね。(まさ)