老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

自動車産業の行方は?

2017年08月01日 20時29分59秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 かっては世界をリードしていたアメリカの自動車産業も、アメリカのメーカーが省エネ化と多用途化への対応が遅れている間に、日本や欧州のメーカーに追い上げられ、フォードやクライスラーの名門も陰が薄くなり、現在では世界のベスト3に残っているのはGEただ1社だけという状態です。

 逆に日本は燃費を抑える為に、エンジンとモーターを組み合わせた高度技術を要するハイブリッド車の分野で先行したおかげで、現在の自動車産業をリードする立場にあります。

 しかし、地球の温暖化対策としてのCO2排出規制への要求は世界的に広がっており、特に欧州では既にフランスとイギリスが化石燃料を使用する自動車の販売を2040年迄に禁止するとしており、ドイツ/オランダ/スウェーデンなどでも同様の動きがあるようです。

 やはり、今後は電気自動車や水素を用いる燃料電池車が主流になり、現在は優位を誇っているハイブリッド車は時代遅れとなるのでしょう。
既に電気自動車の分野ではアメリカや中国の新規参入会社がいち早く量産体制を築いているようです。

 ここで改めて振り返って見ると、世界をリードするメーカーは、今までのしがらみにとらわれることなく、全く新しい展開に集中できる環境にある新興メーカーでしょう。

◆アメリカの自動車産業が衰退したのは、第2次大戦で全く本土の被害がなかったので、戦争で拡張した設備がそのまま残ったために、生産の合理化や、新しい省エネ化への技術革新に乗り遅れた。

◆現在は優位を誇っている日本や欧州の既存メーカーにとって、電気自動車や燃料電池車への切り替えは大きな問題に直面することになります。
即ち、現在の高度技術の結晶であるハイブリッド車を支える部品数は20,000を超えると言われていますが、電気自動車の場合は僅か1,000未満ですむらしく、既存メーカーは現在の生産を支えている数多くの下請け会社への対応なども含めた産業構造そのものの見直しが余儀なくされます。

 正に、栄華を楽しめる期間は短く、前後にはより長い努力と苦悩の期間があるのですが、それにしても目覚ましい技術革新のお陰で、頂点を楽しめる期間はますます短くなっていくようです。(まさ)

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