老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

植物とのふれあいの中で ②   ~サツマイモ その2~

2016年05月15日 21時00分21秒 | 園芸福祉・植物とのつながり
 小学校の高学年になった頃には、焼け跡のあちこちに家が建ち、近くで畑を貸してくれる所もなくなり、家ではサツマイモを作らなくなっていましたが、焼き芋売りのリヤカーを良く見かけるようになりました。

 その時『クリよりうまい13里』という呼び声の意味が判らず、父から「栗(=9里)より(=4里)上手いという意味で、9+4の13里だ」と聞いて、妙に感心した記憶があります。懐かしい思い出なので、インターネットでこの言葉を調べてみると、由来は少し違うようで、

◆最初はある焼き芋屋が、栗に近い味という意味で「8里半」と言って売り出した。
◆より強気な焼き芋屋が、栗よりうまいとして、「13里半」といい始めたが、いつの間にか、端数がなくなって13里が一般的となった。
ということだそうです。

 このように、私にとってサツマイモは小さな時の原風景として強く残っている作物なのですが、今は亡き母親の世代にとっては、サツマイモは一家の食糧確保に駆けずり回った時代、疎開時代の色々な嫌な思い出、更に弟の戦死など非常に辛い思い出につながる象徴のような作物で、余り口にしたくない人が多い様ですし、6歳下の妹には、このような私が覚えている様な記憶は殆どないと思います。

 園芸福祉では、植物と人間の繋がりを非常に大事にしますが、このように同じ植物でも、年代によって記憶が微妙に違うのですが、果たして今の若い人にはサツマイモはどのように感じられるのでしょうか。

  花が好きな人には、サツマイモというよりはイポネマという方が判りやすいかもしれません。多彩な色合いで寄せ植えやハンギング バスケットにも利用されていますが、根にはちゃんとイモができます。(まさ)

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