老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(52) ~「蹉跌」と「挫折」~

2024年02月17日 19時30分26秒 | 面白い言葉や語源など

(今日は京都の城南宮にシダレ梅を見に行って来ましたが、写真整理に時間が掛りそうなので、言葉の問題を書き込みます。)

 歴史書を読んでいると、普段は余り使わない「蹉跌」という言葉が出てきて、何となく意味は判るのですが、念のために確認すると<物事がうまく進まず、しくじること>とありました。

 あれっ、同じような意味で良く使う言葉に「挫折」があるのを思い出し、どのように違うのか気になりました。

 「蹉跌(さてつ)」の「蹉」と「跌」は何れも訓読みでは「つまずく」と読み、「蹉跌」はこの<つまずく>ということから<物事がうまく進まず、しくじること>という意味になったようです。

 一方、「挫折(ざせつ)」は「挫」も「折」も、<手足の関節をくじいたり折る>という意味なので、転じて<物事がうまくいかなくなること>という意味になったようです。


 このように、どちらも殆ど同じく「物事の中断や失敗のことで、立ちいかなくなること」を意味する言葉ですが、その違いと言えば、「蹉跌」は「つまずき」のようなちょっとした失敗を意味するのに対し、「挫折」は「折れる」という字にも表れているように完全にやる気をそがれるようなニュアンスです。「挫折」のほうがややダメージが強い印象を与えます。

 別の言葉に置き換えると、「蹉跌」は「失敗」で、「挫折」は「頓挫」という所でしょうか。(まさ)

※ この項は<goo辞書><Biz>などを参考にさせて頂きました。