四天王寺への参拝を終え、天王寺公園を通り抜けて、お目当てのハルカスで開催中の「円空」展へ。
円空(1632~1695)は美濃国生まれの江戸時代前期の修験僧・仏師・歌人で、各地に「円空仏」と呼ばれる独特の作風を持った木彫りの仏像を残したことで知られています。
生涯に約12万体の仏像を彫ったと推定され、現在までに約5,300体以上の像が発見されていますが、円空仏は全国に所在し、北は北海道・青森県、南は三重県・奈良県まで及び、多くは寺社、個人所蔵がほとんどです。
その中でも、愛知県、岐阜県をはじめとする中部地区には、円空の作品と伝えられる木彫りの仏像が数多く残されていて、愛知県内で3,000体以上、岐阜県内で1,000体以上が数えられる。また、北海道、東北に残るものは初期像が多く、岐阜県飛騨地方には後期像が多い。多作だが作品のひとつひとつがそれぞれの個性をもっています。円空仏以外にも、多くの和歌や大般若経の扉絵なども残されています。
円空の彫った仏像などには興味を持っているのですが、前述の通りに殆どの仏像の所在は中部地区や関東なので、関西で直に見るのは非常に難しく、先日この展示会の開催を知り楽しみにしていました。
会場内には多くの人が詰めかけていましたが、材料となる原木の木目を生かした、力強い、或いは優しい彫刻を堪能させてもらいましたが、昨年暮れに京都の龍谷ミュージアムで開催された「みちのく いとしい 仏たち」展で見た仏像・神像に通じるような素朴さも感じました。
また、入り口近くにある大きな金剛力士立像と、他の一室が撮影OKになっているのも、私のような素人拝観者には嬉しかったですね。」
とに角、関西では滅多に見られない、癒しの彫刻を満喫できた一時でした。(まさ)
ハルカス16階の庭園の風景
同上からの風景 天王寺公園の向こうは梅田方面
会場入口付近
同上
金剛力士立像
同上
同上 顔のアップ
同上 側面
同上 背面 樹の荒々しさがそのまま残っています
両面宿儺坐像
観音33応現身立像
同上の一つの顔アップ
不動明王及び2童子立像
護法神立像 2体
護法神立像
同上アップ
菩薩立像 上の護法神立像と同じ原木からと言われています