老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(53) ~流れに掉(さお)さす~ 

2024年02月23日 19時35分21秒 | 面白い言葉や語源など

 これも間違い易い言葉の一つです。

 舟を進める時に棹を押すことから、本来は<傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為をすること>という意味の言葉なのですが、最近は<傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為をすること>という、本来の意味とは全く逆の意味で理解している人が増えています。

 その大きな原因は、
・日常的には余り使わない言葉であると共に、船を進める時に棹を使うという行為自体を目にすることが殆どなくなっている。

・<邪魔をすること、横槍を入れること>という意味で使われる「水を差す」という言葉との混同
等が考えられそうです。

 更に、これは全く私の私見なのですが、夏目漱石の『草枕』の冒頭に、【知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかく人の世は住みにくい】とあります。これは「流れ」ではなく「情」なのですが、全体がネガティブな表現なので、このイメージから「棹をさす」ことがネガティブな印象で捉えられていることもあるかと思います。(まさ)

※ この項は、<ことば研究館><世田谷自然食品>などを参考にさせていただきました。


最近、肉が続いていましたので、今日は久しぶりに魚が主役の夕食にしました。

今日の夕食 湯豆腐/干物/サーモン刺身/メカブの酢の物

干物 冷蔵庫に残っていたサンマ/アジ/丸干しの盛り合わせ

サーモン刺し身

久しぶりに白ご飯も登場 里芋煮付けも一緒に