老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

大阪のイメージ③   大阪弁・河内弁について ~その2~

2016年04月26日 20時39分32秒 | その他
 そもそも「河内弁」は大阪府東部の河内地方(旧河内国)で用いられた方言ですが、地域ごとの違いも存在するようです。事実、私の耳には同じ言葉に聞こえるのですが、その地に生まれた人には北河内/中河内/南河内それぞれに少しずつ違いがある様で、それぞれに“自分の所が本流”と、まるで“目くそ・鼻くその争い”を良く目にします。

 因みに一般的な各地区の区分は、下記の様になっています。
(北河内)枚方市・交野市・四條畷市・門真市・寝屋川市・守口市・大東市・大阪市鶴見区
(中河内)東大阪市・八尾市・柏原市
(南河内)藤井寺市・松原市・羽曳野市・富田林市・大阪狭山市・河内長野市・太子町・河南町・千早赤阪村・堺市美原区

 それでは、私が独断と偏見で選んだ河内弁の代表を並べて見ます。
われ: 二人称としてかなり高い頻度で用いられる。
河内弁を代表する語であり、派生形として、「われは」の転「わりゃ」や「わら」などが存在する。
(注)本来「われ」は一人称の言葉ですが、同じように一人称の「自分」が二人称として使われます。
(例)「自分、何考えとん?」 (あんたは、何を考えているのか?)
これは、河内弁独特ではなく関西では広く使われているとのことですが、少なくとも神戸や播州言葉にはこのような使用例はなく、当初はかなり戸惑いました。

おのれ: 「お前」や「君」など二人称を広く包括して使用される。
「おどれ」や「おんどれ」と転訛するほか、「おのれは」の転「おのりゃ」「おどら」、「おんどりゃ」などの派生も存在する

◆疑問の終助詞として「
大阪市内では男性のぞんざいな表現とされるが、南河内では柔らかく優しい表現とされ、高齢女性も用いる。「…ではないか」を表す「やんか」も「やんけ」となる。
また、同意を求めたい時の断定言葉として使用されることもある「そうやんけ!」

◆良く使われる河内弁
よす: 「寄せる」からか。仲間に入れる。 (例)よしてえ(仲間に入れて)
えらい: 大変、しんどいの意。 (例)仕事がえらいのう(仕事がしんどいなあ)
※ 中・南河内では、紀州弁ほどではないものの、「うどん→ウロン」、「蓮根→デンコン」、「(柔道の)乱取り→ダンドリ」、「座敷→ダシキ」、「百足→ムカゼ」、「人力車→リンリキシャ」、「両方→ジョーホー」のような[d]・[r]・[z]・[ʒ]の混同もあります。

◆その他、男性が良く使う言葉
・強調の終助詞として「ぞ」の転「ど」。
(例)「誰にぬかしとんど、われ?」 (誰に言っているんだ、お前は?)
  ・間投助詞に「な(あ)」とともに「のう」を用いる。
(例)「今日は暑いのう」  (今日は暑いねえ)
 ・全体の強調として、罵倒語「けつかる」を特に意味なく文用いる。
(例)「われ、何さらしてけつかるんじゃ!」(お前、何をしているのか!)
いきなりこのような言葉を聞いた人は、汚い/怖い言葉と感じるでしょうが、使い慣れた人にとっては暖かく親しみのある言葉なのです。(まさ)

(※ WIKIPEDIAなどを参考にさせていただきました)