老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

改めて福島原発事故に思う。 ~何を学んだのか  その(3)~

2016年04月10日 21時40分25秒 | 原発関係
<私たち世代の責任>
 以上、凄く長くなりましたが、色々と思うままにまとめてみました。
福島の原発事故を体験しその原因追求や充分な処理も進んでおらず、私たちは原発の恐ろしさを充分認識したはずです。

 それにも拘わらず、経済成長を最優先する政府や産業界は、新しい原発規制基準を理由に、“安価で安全”という今まで通りの神話を繰り返し、原発再開にまっしぐらです。
また、国民の多くも、政府の言う「少しでも安い電力を」という経済性を当然と考えて、自分たちが使う電力による大きな危険性を無視して原発立地場所に押しつけているように思われます。

 当然、国民それぞれに立場、価値観やライフスタイルは違うでしょう。
しかし大部分の人は、“子孫たちには安全な社会を遺したい”という気持には異議ないと思います。
私たち世代が、目先の「便利さ」「快適さ」などを求めすぎることで「次世代への責任」ということをないがしろにしているのではないかと思えて仕方ありません。

 この点については、ブラジルのマリナ・シルバ元環境相が、MOTTAINAIキャンペーン10周年を記念しては昨年10月13日に上智大学で開催されたシンポジウム「持続可能な開発と環境保護〜シルバさんと語ろう地球の未来」で、ブラジルの環境保護活動を紹介するなかで紹介された、下記の言葉を思い出す必要があるのではないでしょうか。
“アフリカには「私たちはこの土地を子供たち、孫のために資産として残すのではない。土地を子供たち、孫から借りているのだ」という言葉がある。彼らに借りたものを更に良くし、あるいは同じ状況で返すことができたら素晴らしい。”
(まさ)