東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古い三菱製トランジスタラジオ(カーラジオ) AR-232 HXの修理(3/5)

2013年12月10日 | 古ラジオ修理工房

この三菱製カーラジオAR-232 HXの修理履歴です。それぞれをクリックしてください。

  修理(1/5) 修理(2/5)  修理(3/5) 修理(4/5)
  修理(5/5)



 前回まで三菱製カーラジオの事前調査をしましたが、今回から故障個所を探すことにしました。まず12Vの電源を入れましたが、ヒューズが飛ぶようなことはありませんでした。2SB337に出力トランスを繋いでいない状態で、電流が60mAも流れました。出力トランスを繋ぐともっと流れるはずです。
 この電流値は普通のラジオ(B級増幅の場合)では異常値です。しかし、低周波増幅をたった2個のトランジスタで、しかも共にA級増幅していますので、こんなものなのかも知れません。しばらく電源をつけっぱなしにしましたが、特に異常はないようです。測定はしていませんが、低周波初段増幅トランジスタの2SB75の最大定格電流が100mAですので、この2SB75に50mA程度の電流が流れているのでしょう。

 2SB337の左〇:コレクタ 右〇:アース     コレクタに常時流れる電流は0.24A
 

 まず最初に、A級増幅するために電力増幅トランジスタ2SB337に常時何アンペア電流が流れているか調査しました。そのためには、トランジスタの規格を調べてコレクタとアースを最初確認しました。なおアースはシャーシです。コレクタを確認すると、コレクタとアースに電流計を取り付けて電源を入れると、電流計の値は0.24Aでした。この値は、常時消費する電力がざっと2.6Wであることを示します。それほど大きな電力ではないため、トランジスタの発熱は思ったより少ないようです。

         トランジスタ2SB337のコレクタとアース間の電流を測定中


 三菱製カーラジオは、東芝製カーラジオのようにスピーカーに直接出力をつなげることができません。車のスピーカーBOXにある出力トランスにつなぐ必要があります。スピーカーを鳴らすためにの出力トランスが必要ですが、私はこの出力トランスを持っていません。
 このため、出力トランスの代用品として電源トランスを使ってみました。ただし、スピーカーの内部抵抗とアンマッチです。その電源トランスの12V端子をトランジスタ側に、100V端子をスピーカー側につなぎました。12V端子をトランジスタ側につないだ理由は最大定格電流が0.3Aため、コレクタ電流の0.24Aに耐えられるからです。

  〇はスピーカーBOX内の出力トランス      出力トランス代用の電源トランス
 

 スピーカーを鳴らすため、出力トランス代用の電源トランスをカーラジオにつなぎました。そして、スピーカーに繋ぎやすいようにイヤホンジャック端子を取り付けました。これで、スピーカーから音で出るはずです。電源を入れてチューニングダイヤルを回すと、うれしいことにラジオ放送が入りました。
 ところが音を大きくすると、とたんに大きな雑音が入ります。さらに、音を大きくしようとすると、プツプツと発振するようになり放送の音がまったく聞こえなくなりました。回路のどこかが故障しているようです。次回、この故障を突き止めようと思います。

      代用のトランスを付けてスピーカーを鳴らすも、音を大きくすると発振


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