東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

石油ディーゼル発動機の修理

2008年12月18日 | 農機具,工具

 3年ほど前に修理を中断したディーゼルエンジンの再修理をしました。修理した箇所は、吸気バルブの錆による圧縮低下です。バルブにわずかな隙間があるため、圧縮ができずかすかに空気が漏れます。このバルブをすり合わせして修理しました。

              今回修理したディーゼルエンジン


 このエンジンは3年ほど前には実際に脱穀などに使っていましたが、一冬越した夏からエンジンがかからなくなりました。もともと圧縮が弱かったのですが、バルブの空気漏れが増したのかエンジンがかからなくなりました。

     マフラーと空気清浄機をはずす     バルブカバーをはずす
 

 空気が漏れるバルブを修理するためには、先にいろいろな部品を外す必要があります。マフラーや空気清浄機、それにバルブカバーなどです。最後にシリンダーブロックを取り外します。

               取り外したシリンダーブロック          


 バルブはシリンダーブロックに付いています。シリンダーブロックを取り外すと、バルブを外したりバルブを磨く作業場所に運びました。

     吸気と排気のバルブが二個        分解されたシリンダー部
 

 バルブを磨くためには、バルブのバネを外してコッターピンも外します。このバネを外すのはなかなか難解です。普通は専用器具が必要ですが、自作したものを使って外します。バネを外すと自由にバルブを取りはずすことでできます。こうなると自由にバルブを磨くことができます。

   バルブ付属のバネの取り外し      取り出し可能になった吸気バルブ
 

 バルブは専用の器具で磨きます。バルブの弁部分に砂と油を混ぜた専用研磨剤をつけてすり合わせて磨きます。吸盤のゴムが付いた専用の器具で、バルブを回したり、たたいたりしながら時間をかけます。

              専用器具でバルブを磨いている途中


 そして、バルブの扇状に回転するドリルを押し当てて回すこともしながら気長に研磨しました。最初に荒い砂で研磨した、そして仕上げに微細な砂で研磨した。磨かれた箇所は凹凸がなくなり、きれいに光るようになります。

            きれいに磨かれて光るバルブ面


 バルブを研磨するとシリンダーブロックに取り付けます。そして、分解とは逆にディーゼルエンジンを組み立てます。この時、注意するのは、バルブを動かすプッシュロッドを元通りに収めることです。このロッドを取り付けが悪いと、正常に弁を動かすことができません。

      シリンダーブロックに、プッシュロッドをちゃんと取り付け


 シリンダーブロックを取り付け、マフラーや空気清浄機などを取り付け元のようにエンジンを組み立てます。分解時もそうですが、手が油まみれになります。最後にバルブを磨いた成果があるかどうか、クランクを回してみます。しかしながら、まだわずかな空気漏れがありした。少しがっかりです。
 今日は天気が悪かったため、実際に燃料の石油を入れてエンジンがかかるかどうか試すことはできませんでした。天気が良い日に試そうと思います。まだかからなければ同じような修理を再度しようと思います。

           元通り組み立て終わったディーゼルエンジン

コメント (1)
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