四輪クドウの独り言

見えたまま、聴こえたまま、感じたまま…

視察3日目。伊万里市はすばらしかった=人も文化も行政も

2014-07-06 20:34:52 | 日記

●今朝は早起きし、久しぶりに西高尾方面に「議会レポート」をポスティングしました。お目にかかったから、「工藤さんの議会便り楽しみに待っています。市の政治のことを分かりやすく解説しているのでと」お褒めいただきました。この一言あると、なんかグーンと力がみなぎってきます。

●さて昨日の続きです。視察3日目は佐賀県伊万里市です。伊万里焼で有名なまちですが、視察目的は「税の滞納者にFP(ファイナンシャル・プランナー)を活用した生活改善支援の取り組み」です。景気の停滞や納税意識の変化など、自治体にとって税の滞納は、公平性の問題だけでなく財源問題としても重要です。しかし、滞納者には経済的問題があり、生活との関係で複雑な問題があります。このことに伊万里市は取り組み成果を上げていしました。

●きっかけは平成20年の消費者金融の金利引き下げによる、利息の過払い返還を活用したことです。滞納者の「多重債務者の過払い対策」に取り組み、過払いのある滞納者を弁護士・司法書士へつなぎ、過払い返還を得、その金銭で税の滞納金を納めてもらうという方法です。平成20年から1年半程度で、162名で返還された過払い金約9620万円、内帯納税への充当額約2679万円でした。

●これが話題になり、他市議会の行政視察があり、随行されたFPの方から「これは市民を助けるのに非常にいい方法だ。やり方によっては可能性がある。自分もアドバイスしたい。」ということではじまった。そこで、一つの事案を相談した。自営業の方で、消費者金融は手形を落とすなどのとき活用するので、過払い金を請求するとブラックリストに載り、信用保証が落ち借りられなくなる。だからできないというケース」に「そんなの簡単。一度その金融業者に全額返済しカードを解約すれば、同時に信用情報機関からも名前が消える。その後に過払い請求すればブラックリストに載らない」とアドバイスあり。それを実行、過払い金返還金で滞納税も納めた。

●生活再建にも、債務整理をしながら過払い請求し、その返還された過払い金を活用し、滞納税を清算し、生活再建の計画をつくり進めるというものです。滞納請求が「取立て屋」と誤解されないためにも有効であるという。徴税吏員とFPや弁護士、司法書士などの第三者の専門家と連携することで、税の徴収と共に生活再建の支援をすることで市民からも感謝されている。過払い金返還で滞納税の徴収は、伊万里市以外にも多くの自治体で行われています。伊万里市で実践されている「生活再建」支援は、来年度から実施しなければならない「生活困窮者自立支援事業」に応用できのではないかと想像しながら視察しました。最後に印象に残った一言。徴税吏員は「いま、問題を感じた瞬間動くこと」。納得。

●伊万里市の朝6時に起き市内を散歩。道を行き交う人が、「おはよう」と挨拶されます。私に…。小学校1年生ぐらいの子どもまで。爽快な気分になりました。伊万里市は伊万里焼のまちです。もともとは有田焼などの磁器を積み出す「津」(港)で栄えたようです。それでも待ちのいたるところに「伊万里焼き」が飾られていました。何点か写真とって来ました。また臨済宗の寺があり、その境内にあった石に刻まれた「石」と「水」の言葉に感銘受けました。私も「石」にも「水」にもあやかりたいと…。朝の「ゴーン」という梵鐘の音が耳に残っています。今回の視察は勉強になりました。

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