塩哲の色不異空

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ミュージアム巡り 光悦の大宇宙 刀 本阿

2024-06-24 04:05:53 | ミュージアム巡り_2024
 続いて、「刀 金象嵌銘 城和泉守所持 正宗磨上 本阿・花押」(鎌倉時代、
相州正宗作、鍛鉄製、刃長70.7/反り2.1cm、一口、TNM所蔵)、無銘な
がら宗家九代光徳が正宗と極めたもの。

 正宗は本阿弥家により粟田口吉光、郷義弘とともに別格に高評価され、
その作刀の美点は鍛え肌を強調した働き豊かな地鉄と沸によって造り上
げられた刃文だ。正宗の作風を最も取り入れた作と評されている。
 刀身は鎬作、庵棟、大磨上により太刀から打刀に仕立て直されている
が、やや細身の太刀姿を残している。地鉄は板目に太い地景がくまなく
入り、地沸が厚い。刃文はアトランダムなのたれた乱刃に小互の目、飛
焼を交え匂い口深く刃中の働きがモダンな雰囲気を醸し出している。
 金象嵌銘が大磨上茎の指表にあり、慶長14年(1609)に埋忠寿斉が磨
き上げて施している。銘の城和泉守とは、武田信玄家臣・城昌成(武田家
滅亡後は家康に仕えている)。
TNM(台東区上野公園13-9)
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