とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

デジブック 『autumn』

2010-10-21 22:11:05 | 日記
デジブック 『autumn』



 当出雲地方の平野部はまだ紅葉は早いようです。でも、早く見たいのが人情です。そこで、例の「デジブック」さんにお願いすることに致しました。BGMの音量をご調整ください。



 

点在する廃屋

2010-10-21 11:12:23 | 日記
点在する廃屋



 ある仕事で、ある家の廃屋に入る機会がありました。いや、家の中は鍵がしてあるので外観しか分かりません。私が見たのは屋敷内の庭園の植え込みや周囲の所謂屋敷森の様子でした。
 ここで、草刈や樹木の剪定・伐採をしている作業員の方々の仕事を見るのが目的だったのですが、そのあまりの荒れように驚きました。人が住んでいてこまめに手を入れることの大切さをつくづく感じました。
 先ず草です。身の丈くらいの草が生い茂り、埋もれてしまうような感じでした。また、大切に手入れされていた松も枝が伸び放題。その他の植え込みも自然の生長に任せてあるので、植物たちは本来の生命力を取り戻し、嬉々として自らの存在を競って誇示しようとしていました。
 植物を植えて心を癒す。これは人間が生活していく上で大切なことです。しかし、一度放置すると、手が付けられないほど暴れ出します。この日、私はその恐ろしさを改めて体感しました。
 竹は特にひどい状態になります。他の樹木を駆逐して、どんどん勢力範囲を広げていきます。里山が荒れる原因の一つは竹林の放置にあると言われています。竹を伐って生活に欠かせない道具を作ったり、たけのこを大切な食料としていれば山は荒れないでしょう。
 老いた両親が健在であれば、まだ家や山、田畑はなんとか守られていくでしょうが、もし亡くなれば、定期的に管理しない限り急激に荒廃していきます。
 個人主義的な生活スタイル、都会志向、その家庭自体の特別な事情、社会構造の変容等々原因を挙げればきりがないでしょう。しかし、放置していては荒廃は進むばかりです。国家的プロジェクトとしてこういう深刻な問題に早急に取り組む必要性を痛感しました。
 

新しい時代を見届けたい

2010-10-18 23:41:31 | 日記
新しい時代を見届けたい



 世の中は行きつ戻りつしながら、確実に前に進んでいるようです。
 当斐川町も出雲市との合併へ向けて大きく前進しました。斐川町も日本も新しい時代を指向し、旧時代の遺物を少しずつ消滅させて行きつつあります。
 その過程に於いてまだまだ越えなくてはならない障害が立ちはだかっています。私たちはこの歩みの中で足を引っ張るようなことをしてはなりません。国づくりへ大きく動き始めているときには、むしろ、足らないところはお互い補い合って、手を取り合って進んで行かなくてはなりません。
 私は、生涯の最後のところで、やっと新しい時代の予感を感じることが叶いました。出来うれば、真の新しい時代を体感したいのです。どうか実現しますように。

ゴクラクトンボ

2010-10-16 22:34:31 | 日記
ゴクラクトンボ



最近消滅していた昆虫が蘇ったという報道によく接する。イナゴ、ホタルはよく出てくる。数日前も和名の「オハグロトンボ」が復活したというレポートを報じていた。そういえばこちら島根の出雲地方でもよく見かけるようになった。
 さて、その名前である。私は、歯を黒く染めた「お歯黒」に似た翅の色から「オハグロトンボ」と呼ばれていると思っていた。しかし、そのニュースの画面には「ハグロトンボ」と記してあった。
 おいおい、こりゃどうしたことだ。「ハグロ」と言えば「羽黒」の意味じゃないか。ええっ、これが正式名 ?? とすると、私は間違いを覚えていたのか。私はまたちっぽけなことに拘りだしたのである。・・・徹底して調べるに限る。
 そこで、事典、インターネット等いろいろ調べてみた。
 私は間違っていなかった。よかった。「お歯黒」に由来する「オハグロトンボ」がもともとの名前だったようである。それが後に「ハグロトンボ」となり、こちらが正式名となったそうである。
 歯を黒くすることを「鉄奬つけ(かねつけ)」といったので「カネツケトンボ」と呼ぶこともあるそうで、もともとは「お歯黒」に縁があったのである。
 ほかの呼称に「ゴクラクトンボ」「ホトケトンボ」「カミサマトンボ」などの呼び方があるとか。ええっ、極楽、仏、神様 ?? こりゃどうしたことだ。こういう有難い名前はどうしてついたのか。このことについてはまだよく調べていない。面白い事実に到達すると思う。
 それから「ゴクラクトンボ」だが、これも奇妙な同様の言葉がある。『現代国語例解辞典』(小学館)には「うわついた、楽天的でのんきそうな者などをあざけって言う語」と記してある。この言葉とこのトンボの関係も全く私は分からない。
 調べることが多々出てきた。ありがたいことである。どうでもいいことに異常に関心を持つのが私の生来の癖。胸の奥底がうずきだしてきた。この先の見えないご時世にこんなことで現をぬかしている。私は本物の「ごくらくとんぼ」のようである。


参考にしたサイトありがとうございます。



(追記)

 ありました。ありました。次のサイトに「こぐらくとんぼ」の説明が出ていました。多謝。

語源由来辞典