とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

ジョージ・エルガー・ヒックス

2011-12-09 22:54:35 | 日記
ジョージ・エルガー・ヒックス



 かの「繭篭り」の家の管理人の長柄さんから先日電話があった。

 
 大事なことを忘れていました。

 な、なんですか。私は一大事でも起こったかと思って体が硬直した。

 いや、他でもない、例の娘さんのことなんですけどね。

 えっ、どんなことですか。

 絵のことなんです。

 絵のこと?

 そうです。

 絵がどうしたんですか。

 貴方も絵が大好きと聞いてましたが、・・・。

 そうです。大好きです。

 彼女も大好きなんです。

 で、それがどうしたんですか?

 ヒックス、正確には、ジョージ・エルガー・ヒックス。そういう外国の画家をご存知ですか?

 いや、私は日本の画家でないとあまり、・・・。

 そうですか。実は彼女は西洋画が大好きでした。洋風の窓の部屋があったでしょう。あれも彼女の好みで死んだ爺さんが作ったと聞いています。

 西洋画、ジョージ・エルガー・ヒックス・・・ですか。あんまり知りませんが。

 ぜひ調べてみてください。

 それが、何と関係があるのですか?

 もしかして、重大な事実が隠されているかもしれません。いや、これは私一人の思いすぎかも知れませんが。そう言って長柄さんは電話を切った。

 私は何だか訳のわからないまま、そのヒックスという画家の作品を調べてみたのである。

 

 ジョージ・エルガー・ヒックス(1824~1914)ハンプシャー生まれのイギリス画家。1843年サスアカデミー、44年からロイヤルアカデミーに学ぶ。59年ロイヤルアカデミーに展示。70年~80年代に歴史や文学のシーン、風俗などを題材に多作。こんなことしか分からなかった。


(探した作品で私が注目したもの)


+RESPECT: Roma people in the history of painting -- A journey across cultures and style.


 すごい技量を持った画家には違いない。(この映像の中でもヒックスの少女像が出て来る)私はこの画家と彼女とどういう接点があるのか皆目分からなかった。この数日この絵のことばかり考えている。

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