とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

電力の供給

2012-09-23 23:11:26 | 日記
電力の供給




 岡鹿之助「雪の発電所」(昭和31年・ブリヂストン美術館蔵)。この作品のモデルとなったのは、長野県下高井郡山ノ内町平穏にある水力発電所である。因みにこの作品は昭和31年には現代美術日本展最優秀賞を、昭和32年には毎日美術賞を受賞している。


 リハーサルを見た地元商工会の会長から古賀画伯に電話があったそうで、すぐに佐山先生と協議をされました。その後佐山先生が私の家に来られ、事情を説明されました。


 長柄さんや冴子さんにも話しましたが、ちょっとした問題が起こったようです。

 と言いますと・・・。

 一つは、郁子さんが付けてくれた照明のことです。会長さんの話によると、小学校の敷地からはみ出していて苦情の連絡があったそうなんです。いや、このことはすぐに郁子さんが修正してくれました。実はね、会長さんはその時、節電のことを仰ったようです。夜間あかあかと照明を点けていてはこのご時世おかしいと仰るんです。

 それもそうですね。

 LEDにしても同じことを言われると思います。

 そうでしょうね。

 それでね。あれこれ相談して、時間を短縮することにしました。

 それがいいですね。

 それから、会長さんはいいことを教えてくれました。

 いいこと・・・。

 再生可能エネルギーです。

 ああ、最近よく聞きますね。

 古くから地元にある水力発電の電力を使ってほしいと言われました。

 水力発電所があるとは聞いていましたが・・・。

 ええ、配線をしていただいて、使わせていただくことにしました。そしたら、郁子さんが、小学校だけで使う電気だったら小型の水力発電で賄うことができると提案しました。

 発電機、高いんじゃないですか。

 それが、中古のものを用意すると言うんですね。

 それが可能ならそれがいいのでは・・・、いや、私にはよく分かりません。

 私は郁子さんの提案を断りました。

 どうしてですか。

 商工会からの提案の裏には、どうも小学校に地元の商店も出店したいという気持ちがあると思ったんです。

 それはいい話だと思いますが・・・。

 私もそう思います。商品の種類が増す・・・いや、それ以上に地元の商工会が私たちの企画を全面的に認めてくれたことになります。

 地元が認めてくれれば強いですね。

 そうです。ますます地域興しの拠点としての機能をいかんなく発揮します。

 裾野がぐんと広がりますね。・・・私は、いよいよ本物になってきたと思いました。

 東北関東大震災 緊急支援クリック募金←クリック募金にご協力ください。