橡の木の下で

俳句と共に

第10回「橡の芽投句欄」選後鑑賞

2018-04-05 11:39:02 | 小・中学生の俳句募集

選後鑑賞 亜紀子

 

一席 

岐阜 中三 豊田風露

寒夕焼人待ち顔のまちこ巻き

 

 スカーフをかぶって、誰かを待っているのは校門の女学生でしょうか。駅の入口のご婦人でしょうか。冬の夕焼がまだ来ぬ人を待つ心を表しているようです。風露さんは高校生になられるようです。俳句も大人の風格です。

 

二席

久留米 小六 大野慈峰

教室の窓から届く雪便り

 

 授業中かな?ふと見た窓にちらほら雪が。こんなよそ見がときどきありますね。季節が移ります。

 

三席

富岡 小四 入山莉音

冬の空まつ毛にとまる雪のつぶ

 

 寒い空から白い雪の一ひら。大きな目の長いまつ毛の女の子をそうぞうしました。

 

秀 逸

キックボード北風ピューと気持いい  宇 治 五歳 前 あやの

平昌に心ははやる厚氷  岐 阜 中一 豊田 椎乃

あさおきてはながつめたいもうふゆだ   富 岡 小三 おん田あいる

観覧車雪の富士山きれいだな

お年玉動物園でえさを買う  東 京 小一 吉藤 心菜

ねこたちの日なたぼっこにまざりたい   福 岡 小六 松本 桜子

佳 作

初詣甘酒買った帰り道  吉 岡 中二 大武 鈴菜

鮮やかな食材並ぶおせちかな  吉 岡 中二 飯塚 優梨

良い年を並んで願う初詣  吉 岡 中二 岡部千沙梨

初詣寒さに耐えて並ぶ列  吉 岡 中二 星野結希美

子供達伸びるおにきらきら目  吉 岡 中一 杉木萌々菜

お年玉もらって七日底突いた  吉 岡 中一 樹下 瑞生

お年玉貰うそばから消えていく  吉 岡 中二 野口 佳葉

かもさんが水にうかんでねむってる  福 岡 小三 松本 馨子

雪とけてお顔出したよふきのとう  富 岡 小三 新井かな羽

夜が明けて外見てみれば銀世界  富 岡 小三 小す田な月

冬が来て今年で初めて雪つもる  富 岡 小三 こくぼみやと 

おとうととスキーに行ったらきん肉つう   富 岡 小三 佐藤 柊花

寒いけど風に負けずにワイワイと  富 岡 小三 田村あき葉

ゆきかきは血まめができてたいへんだ  富 岡 小四 新井  蘭

まどあけてぱっと広がる雪景色   富 岡 小四 臼田 朱桜

こたつ出しねこが入ってどこいった  富 岡 小四 大橋 莉桜

雪合戦あてまくられてあてまくる  富 岡 小四 小林 咲渚

雪遊び寒さにたえて遊びます  富 岡 小四 齋藤 友希

ゆきがっせんゆきかためるやつやめてくれ   岡 小四 坂本 海琉

青空にすける氷柱が光ってる  富 岡 小四 築山  新

冬ごもりこたつの中からでられない  富 岡 小四 馬場 里音

あてられてまたあててやる雪合戦  富 岡 小四 三浦 晴喜

ゆきだるまペタペタコロコロ大きいな   富 岡 小四 横田 月那

雪つもり毎日ふえる雪だるま  富 岡 小五 岩井 美悠

雪かぶりかきごおりだな妙義山  富 岡 小五 原  悠星

登校班寒くてほっぺまっかっか  富 岡 小五 古川 愛子

ふきのとう雪どけ水で顔を出す  富 岡 小五 宮下 七奏

もちついてうしろにころがりしりもちだ  富 岡 小六 飯尾 悠生

女の子バレンタインで恋をする  富 岡 小六 和泉 翔大

雪だるま次の日消えてさようなら  富 岡 小六 植松 尊匡

雪が降りみなれた町が白くなる  富 岡 小六 櫻井 遥斗

初もうで願いをこめて鐘鳴らす  富 岡 小六 出牛 遥夏