主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
ワイヤーがなければハイスロを買えばいいじゃないっ
別に私のなかのカスタム魂(笑)に火がついたなどとは、
まったくもってそんなことは無いのですけれども。
我ながら『なんで今になって?』という気もしているお話です。
やっと来た週末の朝。
『そういえばタンクキャップの鍵の動きが渋かったなあ』などと思い、
寝ぼけ眼でとりあえず注油などを。起床して3分後のことです(笑
『あー・・・注油といえば気になっていたところがあったなあ』
今日はやけに朝早くオートバイの前に居たこともあり、
今までひたすら面倒でやっていなかった気になる部分への注油開始です。
スロットルケーブル部分。
といっても、隙間からプシューではあまりに芸がありませんし、
そもそもノズルで吹いたぐらいではスロットルボディ側まで届きません。
仮に、無理やり送ったとしてもケーブル出口周辺は油だらけに(笑
そんなわけでちょちょっとスロットルボディさんまでアクセス開始です。
ほいよっと。
文章にするとなんとも味気ないものですが、
近年のSSのデバイスの集積具合は尋常ではありませんので、
ここまで至るのにかなりの手間がかかっております。
◆シートをはずす ⇒ タンクシェルをはずす ⇒ タンクを持ち上げて固定 ⇒
⇒ECUをはずす(SC57後期はエアクリ上です) ⇒ エアクリの蓋(ECU部)をはずす ⇒
⇒セカンダリインジェクタをはずす ⇒ エアクリ中間蓋(インジェクタベース)をはずす⇒
⇒エアファンネルをはずす ⇒ エアクリ底部をはずす ⇒ スロットルボディ登場
文字にすると左様な感じ。大変面倒にございます(苦笑
これが解っていたので、今まで違和感を感じなかった場所だけに先送りになっていました。
ガイドチューブ内に挿入されたケーブルに注油するためには、
一方から圧力をかけてグリスを圧送してやる必要がありますが、
そのためにはまず、ケーブルをフリーにしなくてはなりません。
所謂”タイコ”といわれるケーブル巻取り部に留まっている箇所を外します。
CBRのそれは、戻り側ケーブルは通常のオートバイ同様簡単に外れますが、
スロットルボディ中央下に入り込んでいる”引き側”ケーブルは大変取りづらく、
少なくとも大人の男の手が入る隙間はありません。
スロットルボディを外せば簡単に作業できますが、
それにはサイドカウル一式を外さなくてはなりませんが(インシュレータバンドを緩める為)
さすがにそれは面倒だったので、L字の適当な工具を鈎針のように使って対応しました。
ここでふと思案。
一通り確認したケーブルは6年を迎えようとしているものとは思えないほど状態がよく、
正直交換の必要性を感じない程度ではありましたが、
『ここまで分解したのに注油だけというのもなあ』と思い至りまして、
そうとなれば早速、近隣の各洋品店に電話でスロットルケーブル在庫を問い合わせ。
ところが、流石にどこの店舗にも車種専用のケーブルなど在庫はありませんでした(笑
それでも、今までなぜか持っていなかった
”ワイヤ専用グリス”でも見に行こうと洋品店に出向くことにいたしました。
開けっ放しのスロットルボディ周りにはカバーだけかけておきます。
道中【 南海部品 千葉店 】を華麗にスルーしつつ。
実は19年の歴史に幕を下ろす形で、この5月には閉店するとのことなのですが、
本日から始まった閉店セールに大賑わいの状態でした。
それも、なぜか四輪で血眼になって買いに来ている連中が多かったので
なんとなく近寄るのが面倒になって寄らず仕舞い。
結局、そのままライコランド千葉湾岸店に向かってしまいました。
店内を闊歩し、なんとなく気になっていた商品をいくつか見て回ります。
スロットルケーブルの在庫がないことは確認済みでしたが、
電話でパーツ担当さんからは提案されなかった、社外のスロットル部材も一応見ます。
ここで”ネット通販で純正ケーブル+HRCパーツ”を注文するか、
量販店で買える”社外ハイスロ”を買おうか悩んだのですが、
折角来たのだからと、そのままの勢いを駆ってちょっと高い買い物をすることに。
会計では、ちょうどライコのポイントが2000ptになるところだったので、
(ライコの制度では10万円使った段階で2%の還元がうけられます)
レジの方に申し訳ないとは思いつつも会計を2回に分けて、金券を使わせて頂きました。
この店舗の店員さんは基本的に、
多くがサービス業とは思えないほど感じ悪いスタッフなのですが(苦笑
レジの女性(見た目ギャルなのでちょっと苦手ですけれど)だけはなぜかとても感じがよく、
この人のおかげで店が持ってるんじゃないかと思えるほどです^^
ともあれ買い物だけ済んだらさっさと帰宅。
なんだかんだと2万円ちかくになりました。
バイク用品店は基本的にモロ値なので仕方ないですよね。
肝心のスロットルケーブルは【 ACTIVE ハイスロ TYPE-3 】の構成部材として購入。
店舗に車種別のキットは在庫してありませんでしたが、
この商品郡は自分で組み合わせて買えるので、値段さえ気にしなければ対応可能でした。
さて、それでは早速交換開始です。
まずはスロットルボディ側からタイコを外してケーブルを抜く・・・ん?
これがまた面白いことに、HESD(電子制御ステアリングダンパ)のベースが邪魔で、
どうやってもケーブルを抜くことができませんでした(笑
続いて、ベース部分の取り外しも。SSの機能部品の構成は本当にギッシリです。
ステアリングステムの穴を見たのは何年ぶりでしょうか。
余談ですが、SC59型CBRはHESDが下に隠れているので随分と様子が違います。
ここまでやって漸くスロットルケーブル2本が抜けましたので、
新しく取り付けるケーブルのワイヤリングの前にまずは注油です。
今回買ったワイヤグリスはYAMALUBEブランドのもの。
なにやらとっても甘く、ミルキーな香りがして危険な気がいたします(笑
吹いた瞬間はとても浸透性がよいのですが、
程なく硬いグリスになってチューブ内にしっかりと残ります。流石は専用品ですね~。
早速ノーマルと同様にケーブルを取り回してゆきます。
ここでちょっと問題発生。
ノーマルの取り回しは次の画像のとおりなのですが、
ノーマルと同じように配線を行うと、
どうにもスロットルホルダに干渉してしまいます。
理由はどうもこの辺り。(左が純正:右がACTIVE製)
ACTIVEのハイスロ製品群は様々な径を選べるのが魅力のひとつなのですが、
大きい径に対応させるためか純正よりもサイズが大きくなっています。
ノーマルレバーならばそれも大した問題にはなりませんが、
同社のビレットレバーRSの”パワーレバー形状”とも相性が悪く干渉しがちです。
ノーマルの取り回し(上)ではこの辺りが限界のようですね。
画像の状態よりも上に回して出すこともできますが、
今度はハンドルを切るとカウルに干渉しています。
実際には、ここまでレバーを握りこむことができれば危険はありませんが、
どうにも”角で当たる”というのが気になりますし、
このままでは違和感も残りますのでワイヤリングを変えました。
まあこの辺りが落としどころかしらと。
標準とは違う配線になりますので、
慎重に何度もハンドルを切ってテンションを確認しておきます。
実は横にしたかった理由がもうひとつあります。
このスロットルホルダは汎用品なので、
何かの車種のためにボルトねじ込み式のスロットルストッパが設けられています。
これが曲者でして、CBRのノーマル配線にするとその穴が”真上”を向くことに。
見栄え的にも、水などの浸入的にもさすがによろしくありませんし、
そもそも標準のボルトで栓をしようとすると、激しく上に突出してしまう構造です。
それがどうにも看過できませんでしたので、
横向きにした上で、ポリカーボネイトの螺子とナイロンワッシャで栓をしておきました。
最後に一番握りこんだ状態をチェック。
CBRのブレーキでここまで握りこんだら間違いなく、
即座にでんぐりかえってコンニチハになるレベルですので問題なし(笑
グリップはホンダ純正の今までのものを流用しています。
このタイプのグリップは所謂”ロッシグリップ”と呼ばれるものですが、
(MotoGPで使用、ホンダ時代のみならずYAMAHAでもドカでも使い続けているとか)
その名に違わず、そこらの社外品では太刀打ちができない安定感があります。
私ももちろん大のお気に入りで、全く社外品に換える気にはなりません。
本日の作業はここまで。
当初はスロットルケーブル注油だけのつもりではありましたが、
思いのままにやりたいことをやっただけあって、取りあえずは満足しております♪
問題は日曜の天気予報が雨だということぐらいですが、
GWも控えていますし、ちょうどよい機会だったかなあと(*゜ー゜) 。。。
最後に。
もし友達が同じ作業をしたいと言い出したら、
おそらく「バイク屋に頼んだほうがよいかも」と答えると思います(笑
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受注生産なら心強いのですが…
それとワイヤーインジェクターは苦手で成功したことありません(苦笑)
そしてコメントありがとうございます!
そうなのですよね。
常に”最新”を追い続けるスポーツバイクにあって、
部品供給は最大の問題だったりしますよね。
私がNSRを降りた理由のひとつにはそこも大きかったりします(苦笑
値段は仕方がないとして、
せめてそれなりの台数が公道を走っている車両については、
メーカーさんにもしっかり責任を持ってほしいものです。
ところでワイヤーインジェクター。
たぶん皆さんも盛大に噴出させながら使っておいでだと思うのですが、
私も基本的には同じだったりします(笑
構造上、アウターチューブと金具の隙間からは漏れないわけがないので、
ある程度そこの周囲に漏らしたあとで、
ウエスを巻いて気密を確保した上で圧送しています。
ゴムで覆う部分がもう少し広ければ楽なのですけれど^^;