山崎豊子さんがお亡くなりになったとのこと。
白い巨塔は日本のTVドラマの始まりともいうべき傑作である。
田宮二郎主演のTVドラマ、
1978年6月3日~1979年1月6日、全31回
田宮は当時躁鬱病を患っていたそうだ。そのため前半の教授選編は異常にテンションが高く、後半の裁判編は欝状態だったとのこと。収録終了直後の1978年12月28日に、田宮二郎は猟銃自殺した。それは衝撃的な事件だった。
助教授から教授になるのは大変なのだなあ。とくに医学部は金が動く。権力を握りたいと思うと医師は大変なのだろう。
権力欲の塊の財前五郎、学究肌で正義感の強い人道派医師の里見。
がんに倒れた財前がストレッチャーで運ばれるシーンにながれていたのは、モーツアルト(MOZART-REQUIEM-LACRIMOSA)
WIKIの情報だが、出演者はそうそうたる面々。懐かしいなあ。すでに鬼籍に入られたかたもいて、ただただ懐かしい限りである。
田宮二郎の白い巨塔を再放送すればいいのに。
田宮二郎、山本学、大地喜和子、島田洋子、
中村伸郎、小沢栄太郎、高橋長英
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
財前五郎:田宮二郎 - 浪速大学医学部第一外科助教授→浪速大学医学部第一外科教授
里見脩二:山本學 - 浪速大学医学部第一内科助教授→近畿癌センター第一診断部次長
財前五郎という主人公の人間像
学校教諭をしていた父に小学生の時死なれ、母の内職と父の遺してくれた財産で高等学校まで進み、篤志家である郷里の医師、村井清恵の支援で浪速大学医学部に入学。
苦学生ながら奨学金を得て猛勉強を重ね、恩人村井の知己で、五郎の実力を高く評価した大阪医師会の実力者・財前又一の婿養子に迎えられ財前五郎となってからは、財前産婦人科医院という強力なスポンサーと実力で助教授にまで上りつめる。義父の建ててくれた西宮市夙川の豪邸に住んでいる。
苦学して阪大医学部に入学したという設定。大病院の娘婿になって、スポンサーを得て、権力を握っていく途中まではサクセスストーリーだ。
傲慢、俺様主義の五郎だが、頭がよいのでここまで来たのだ。当たり前だ。というのが本音にあったのだろう。
頭は良いが貧乏な苦学生にとって、生まれながらに開業医の息子とか娘というのには羨望、嫉妬があるのだろう。
しかし、皮肉なことに、医療ミスで訴えられてしまう。
嘘を重ねていく。
最後は自らががんに侵され、亡くなっていく。里見が最後に立ち会う。
医師といえば、権力欲のかたまりで、妻は大病院の娘でお金持ち、で、きれいな妻とは真逆なキャラの愛人がいる、というのがけっこう一般的なイメージとしてあったので、わかりやすい像である。今でも、医学部の人事委員会は大変そうである。
教授の娘を妻にするというのが出世の近道だから、娘も大変である。政略結婚させられるので、自分で夫を選ぶことはできない。
確かに、周りにもそういうケースがあった。
医学部教授の娘、恋人を父親に紹介したら激怒され、追い返された。
で、父親の教室の助教授といやいや結婚させられ、不幸のどん底。
若い助教授のほうだって、好きな人もいただろうに、その人とは別れて、出世のために教授の娘と結婚する。
別れた恋人は、そのまま愛人になったりして・・・・。どろどろである。
日本がまだ経済成長の余韻に浸ることができた時代。
権力を握り立身出世すること、ガンバリズムが日本人の人生観だった時代の話なのだなあ。
--------------------------------------------------------------------------------
花森ケイ子:太地喜和子 - 財前五郎の愛人、バー「シロー」のホステス
東佐枝子:島田陽子 - 東貞蔵・政子の娘
財前杏子:生田悦子 - 財前五郎の妻、財前又一の娘
財前一夫:木村雄 - 財前五郎・杏子の息子(長男)
財前富士夫:佐久間良 - 財前五郎・杏子の息子(次男)
里見三知代:上村香子 - 里見脩二の妻
里見好彦:長谷川幹樹 - 里見脩二・三知代の息子
里見清一:岡田英次 - 里見脩二の兄、開業医
黒川きぬ:中北千枝子 - 財前五郎の実母
--------------------------------------------------------------------------------
東貞蔵:中村伸郎 - 浪速大学医学部第一外科教授→近畿労災病院院長
鵜飼雅一:小沢栄太郎 - 浪速大学医学部第一内科教授、浪速大学医学部長
大河内清作:加藤嘉 - 浪速大学医学部病理学教授(浪速大学前医学部長)
今津教授:井上孝雄 - 浪速大学医学部第二外科教授
野坂教授:小松方正 - 浪速大学医学部整形外科教授
葉山教授:戸浦六宏 - 浪速大学医学部産婦人科教授
則内教授:川部修詩 - 浪速大学医学部付属病院長
乾教授:伊藤豪 - 浪速大学医学部皮膚科教授
河合教授:林昭夫 - 浪速大学医学部小児科教授
滝村恭輔:西村晃 - 浪速大学名誉教授(東貞蔵の前任者)
金井達夫:清水章吾 - 浪速大学医学部第一外科講師→浪速大学医学部第一外科助教授
佃友博:河原崎長一郎 - 浪速大学医学部第一外科医局長→浪速大学医学部第一外科講師
柳原弘:高橋長英 - 浪速大学医学部第一外科医局員(佐々木庸平担当医)
安西医局員:伊東辰夫 - 浪速大学医学部第一外科医局員→浪速大学医学部第一外科医局長
山田医局員:関川慎二 - 浪速大学医学部第一外科医局員
江川達郎:坂東正之助 - 浪速大学医学部第一外科医局員→舞鶴総合病院医師
谷山医局員:堀内正美 - 浪速大学医学部第一内科医局員→近畿癌センター第一診断部員(里見脩二の助手)
亀山君子:松本典子 - 浪速大学医学部付属病院第一外科病棟婦長→主婦
岡田みち子:追川泰子 - 浪速大学医学部放射線科看護婦
事務長:今西正男 - 浪速大学医学部事務長
浪速大学医学部付属病院第一外科総婦長:島美弥子
--------------------------------------------------------------------------------
財前又一:曽我廼家明蝶 - 財前産婦人科医院院長、浪速医師会副会長、財前五郎の岳父
岩田重吉:金子信雄 - 岩田病院院長、浪速医師会会長
真鍋貫治:渡辺文雄 - 真鍋外科病院院長、大阪市議会議員
東政子:東恵美子 - 東貞蔵の妻、くれない会前副幹事
鵜飼典江:野村昭子 - 鵜飼医学部長の妻、くれない会幹事
船尾隆:佐分利信 - 東都大学医学部第二外科教授
菊川昇:米倉斉加年 - 金沢大学医学部外科教授
--------------------------------------------------------------------------------
白い巨塔は日本のTVドラマの始まりともいうべき傑作である。
田宮二郎主演のTVドラマ、
1978年6月3日~1979年1月6日、全31回
田宮は当時躁鬱病を患っていたそうだ。そのため前半の教授選編は異常にテンションが高く、後半の裁判編は欝状態だったとのこと。収録終了直後の1978年12月28日に、田宮二郎は猟銃自殺した。それは衝撃的な事件だった。
助教授から教授になるのは大変なのだなあ。とくに医学部は金が動く。権力を握りたいと思うと医師は大変なのだろう。
権力欲の塊の財前五郎、学究肌で正義感の強い人道派医師の里見。
がんに倒れた財前がストレッチャーで運ばれるシーンにながれていたのは、モーツアルト(MOZART-REQUIEM-LACRIMOSA)
WIKIの情報だが、出演者はそうそうたる面々。懐かしいなあ。すでに鬼籍に入られたかたもいて、ただただ懐かしい限りである。
田宮二郎の白い巨塔を再放送すればいいのに。
田宮二郎、山本学、大地喜和子、島田洋子、
中村伸郎、小沢栄太郎、高橋長英
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
財前五郎:田宮二郎 - 浪速大学医学部第一外科助教授→浪速大学医学部第一外科教授
里見脩二:山本學 - 浪速大学医学部第一内科助教授→近畿癌センター第一診断部次長
財前五郎という主人公の人間像
学校教諭をしていた父に小学生の時死なれ、母の内職と父の遺してくれた財産で高等学校まで進み、篤志家である郷里の医師、村井清恵の支援で浪速大学医学部に入学。
苦学生ながら奨学金を得て猛勉強を重ね、恩人村井の知己で、五郎の実力を高く評価した大阪医師会の実力者・財前又一の婿養子に迎えられ財前五郎となってからは、財前産婦人科医院という強力なスポンサーと実力で助教授にまで上りつめる。義父の建ててくれた西宮市夙川の豪邸に住んでいる。
苦学して阪大医学部に入学したという設定。大病院の娘婿になって、スポンサーを得て、権力を握っていく途中まではサクセスストーリーだ。
傲慢、俺様主義の五郎だが、頭がよいのでここまで来たのだ。当たり前だ。というのが本音にあったのだろう。
頭は良いが貧乏な苦学生にとって、生まれながらに開業医の息子とか娘というのには羨望、嫉妬があるのだろう。
しかし、皮肉なことに、医療ミスで訴えられてしまう。
嘘を重ねていく。
最後は自らががんに侵され、亡くなっていく。里見が最後に立ち会う。
医師といえば、権力欲のかたまりで、妻は大病院の娘でお金持ち、で、きれいな妻とは真逆なキャラの愛人がいる、というのがけっこう一般的なイメージとしてあったので、わかりやすい像である。今でも、医学部の人事委員会は大変そうである。
教授の娘を妻にするというのが出世の近道だから、娘も大変である。政略結婚させられるので、自分で夫を選ぶことはできない。
確かに、周りにもそういうケースがあった。
医学部教授の娘、恋人を父親に紹介したら激怒され、追い返された。
で、父親の教室の助教授といやいや結婚させられ、不幸のどん底。
若い助教授のほうだって、好きな人もいただろうに、その人とは別れて、出世のために教授の娘と結婚する。
別れた恋人は、そのまま愛人になったりして・・・・。どろどろである。
日本がまだ経済成長の余韻に浸ることができた時代。
権力を握り立身出世すること、ガンバリズムが日本人の人生観だった時代の話なのだなあ。
--------------------------------------------------------------------------------
花森ケイ子:太地喜和子 - 財前五郎の愛人、バー「シロー」のホステス
東佐枝子:島田陽子 - 東貞蔵・政子の娘
財前杏子:生田悦子 - 財前五郎の妻、財前又一の娘
財前一夫:木村雄 - 財前五郎・杏子の息子(長男)
財前富士夫:佐久間良 - 財前五郎・杏子の息子(次男)
里見三知代:上村香子 - 里見脩二の妻
里見好彦:長谷川幹樹 - 里見脩二・三知代の息子
里見清一:岡田英次 - 里見脩二の兄、開業医
黒川きぬ:中北千枝子 - 財前五郎の実母
--------------------------------------------------------------------------------
東貞蔵:中村伸郎 - 浪速大学医学部第一外科教授→近畿労災病院院長
鵜飼雅一:小沢栄太郎 - 浪速大学医学部第一内科教授、浪速大学医学部長
大河内清作:加藤嘉 - 浪速大学医学部病理学教授(浪速大学前医学部長)
今津教授:井上孝雄 - 浪速大学医学部第二外科教授
野坂教授:小松方正 - 浪速大学医学部整形外科教授
葉山教授:戸浦六宏 - 浪速大学医学部産婦人科教授
則内教授:川部修詩 - 浪速大学医学部付属病院長
乾教授:伊藤豪 - 浪速大学医学部皮膚科教授
河合教授:林昭夫 - 浪速大学医学部小児科教授
滝村恭輔:西村晃 - 浪速大学名誉教授(東貞蔵の前任者)
金井達夫:清水章吾 - 浪速大学医学部第一外科講師→浪速大学医学部第一外科助教授
佃友博:河原崎長一郎 - 浪速大学医学部第一外科医局長→浪速大学医学部第一外科講師
柳原弘:高橋長英 - 浪速大学医学部第一外科医局員(佐々木庸平担当医)
安西医局員:伊東辰夫 - 浪速大学医学部第一外科医局員→浪速大学医学部第一外科医局長
山田医局員:関川慎二 - 浪速大学医学部第一外科医局員
江川達郎:坂東正之助 - 浪速大学医学部第一外科医局員→舞鶴総合病院医師
谷山医局員:堀内正美 - 浪速大学医学部第一内科医局員→近畿癌センター第一診断部員(里見脩二の助手)
亀山君子:松本典子 - 浪速大学医学部付属病院第一外科病棟婦長→主婦
岡田みち子:追川泰子 - 浪速大学医学部放射線科看護婦
事務長:今西正男 - 浪速大学医学部事務長
浪速大学医学部付属病院第一外科総婦長:島美弥子
--------------------------------------------------------------------------------
財前又一:曽我廼家明蝶 - 財前産婦人科医院院長、浪速医師会副会長、財前五郎の岳父
岩田重吉:金子信雄 - 岩田病院院長、浪速医師会会長
真鍋貫治:渡辺文雄 - 真鍋外科病院院長、大阪市議会議員
東政子:東恵美子 - 東貞蔵の妻、くれない会前副幹事
鵜飼典江:野村昭子 - 鵜飼医学部長の妻、くれない会幹事
船尾隆:佐分利信 - 東都大学医学部第二外科教授
菊川昇:米倉斉加年 - 金沢大学医学部外科教授
--------------------------------------------------------------------------------