Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

彼らの敵

2013-07-31 | Weblog
城崎まで一泊で仕事に行って帰京した。詳細はまた。
一つだけ余計な話。
かの地で乗せてもらったクルマのカーナビが行く先々でそのエリアのことを「レーザー式ネズミ取りがあります」と喋って警告してくれるのだが、これがけっこう頻繁で、不思議な感じだ。スピード違反取締りを「ネズミ取り」と言うのは日本だけなのだろうか。そう呼ぶことを知らない人が、例えば外国人などが聞いたら、なぜこのカーナビは人間様にネズミの危機について教えるのか、相当不可解なはずである。と、半ば冗談で話していたら、同乗の女性が「あー、スピード違反取締りのことなんですかー」と言う。では彼女は何を「ネズミ取り」と思っていたのかとおそるおそる尋ねてみると、「なんか行き止まりとかそういうものがあるって言ってるのかなーって」と言うのであった。うん。それはきっと「袋小路」のことであって、「ネズミ取り」ではないのですよ。

帰京し、ミナモザ『彼らの敵』を観る。時に高江に行く仲間であり、『私の村から戦争が始まる』の作者の一人でもある、瀬戸山美咲の、自身のユニットによる最新作。
作品解説にある「1991年3月、パキスタンのインダス川で川下りをしていた日本人大学生3人が 強盗団に誘拐される事件が起きました。3人のうち1人は伝達係として解放されましたが、残りの2人は44日間、監禁されました。2人のうちのひとりである服部貴康さんは、帰国後、週刊誌のカメラマンに追われ、 激しいバッシングにさらされ、苦悩する日々を送ることとなります。しかし、大学卒業後に彼が選んだ道はまさにその「週刊誌カメラマン」でした。 これは、「私」と「彼ら」の中にある「敵」をめぐる物語です。」という解説通りの芝居であった。
前半はシーン転換が多すぎるというか演劇的手法を使いすぎているように感じられたが、主人公が彼をバッシングした週刊文春の編集者・ライターと対決するシーンがたいへん優れていて、それから後半を一気に見せる。このシーンがいいのは、無駄なところが少しもないという一点に尽きる。俳優が「自分のため」に演じていないことがよくわかる。当事者としてそこにいる、という演劇の基本がある。こないだ「チョコレートケーキ」でヒトラーだった西尾君が等身大の青年を演じている。まわりの男優たちもきっちり締めてくれる。ユニット型公演のいいところばかりが出ている。
詳細は以下のHPを御覧ください。
http://www.minamoza.com/

その後、主人公のモデルである服部貴康さんご本人と、彼が誘拐された頃に同じアパートに住んでいた現在は週刊文春(!)に勤務している彼の友人Nさんとお話しする機会があって、これも貴重な情報をあれこれ聞くことができた。観劇も含めて、とても元気をもらった夜だった。
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あまりにも杜撰な

2013-07-31 | Weblog
麻生副総理兼財務相は29日夜、憲法改正をめぐり戦前ドイツのナチス政権時代に言及する中で「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べたという。どうして平和憲法を持つ戦後日本がナチスに学ばなければならないのか。そもそもナチスも憲法を変えたのか。周辺法を変え議会の権限を封じ、政府の独断専行を可能にしたのであり、憲法に手をつけたと言えるかどうか。「護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。改憲の目的は国家の安定と安寧。改憲は単なる手段だ」とも言ったらしいが、「護憲」を貫いてきたからこそ日本は戦後68年間、ただ一人の戦死者も出していないではないか。誰ひとり戦闘で殺人行為を行わずにすんでいるではないか。韓国の趙泰永報道官がこの発言に対し「こうした発言が多くの人を傷つけることは明白だ」と批判したのは正当だ。麻生は辞任すべきだ。国際的に責任がある。

原子力規制委員会は29日、東京電力福島第1原発の廃炉作業を監視する検討会で汚染水が海に流出している問題を集中議論し「複数の漏えい地点があると思って早急に対策をとるべきだ」と指摘したというが、そんなことはとっくにわかっていたんじゃないのか。規制委はこれまで敷地海側のトレンチ(地下道)が汚染水の漏えい源になっている可能性を指摘していたのだから、本気にしなかった東電と政府を、もっと非難すべきだ。
公明党の山口代表は政府の原発輸出政策について「日本の技術は高く、厳格な安全基準を新たに作ったとして(輸出を)求められれば、拒否することでは必ずしもない」と、条件付きで容認に方針を転換。「東電福1原発事故後の検証が無く、厳格な安全基準も無いなかで、時期尚早との慎重論があったが、今は厳格な基準が示されている。(原発輸出によって)日本より低い技術が広がることを防げる」。本気で言っているのか。

米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て申請に明記されたキャンプ・シュワブ内での土砂採取をめぐり、沖縄防衛局が名護市有地から採取する場合、市の同意が必ずしも要らないという。米軍が土砂採取などを行う場合は市に事前通知すると定められているが、防衛局が行う場合の記述がないのだそうだ。名護市は「市の同意がなければ採取できないと理解している」という見解だったが、裏切られた形だ。土砂採取に関して砂利採取法があるが、防衛局は「同法は土砂採取業を行う者の登録、採取計画の認可、その他規制を行うもので、(防衛局の事業は)適用は受けない」。記述がない、対象者と種類が違う、だからOKか? それでは法律はザルである。一から見直すのが普通だろう。

米太平洋空軍カーライル司令官は29日、空軍仕様のCV22オスプレイの日本での配備先について、米軍嘉手納基地、横田基地が有力な候補とした。CV22は特殊作戦機として運用、普天間配備の海兵隊仕様MV22オスプレイに比べ事故率が高い。「横田には恐らく相当の可能性がある」ということで、横田基地周辺住民・自治体は相次いで抗議の声を上げた。……そもそも日本の空を米軍が自由に飛べること自体が問題だとヤマトも認識を深めるべきだ。しかし防衛省は30日、米軍オスプレイをめぐり沖縄県が日米間で合意した運用ルールや安全確保策に違反すると指摘していた318件の飛行について、調査の不十分さも事実上認めつつ「合意違反の確証は得られていない」とする検証結果をまとめたという。かつて米国防長官が「世界一危険」と認めた、普天間飛行場への追加配備MV22オスプレイ十二機は、既に岩国基地に搬入されている。
「オスプレイの横田配備は「日本本土の沖縄化」の始まりである」という天木直人という人の記事を読んだ。彼によれば、「日本全土が沖縄化される」の意味するところは、「沖縄の負担軽減を唱える日本政府が実は日本全土を沖縄のように基地負担で苦しめられる国にするということ」だそうだ。「その意味でオスプレイの横田基地配備はまさしく本土の沖縄化である。このような重要な事が日本政府に相談はおろか通報すらされずに米軍人によって一方的に米国で発表された。沖縄を差別して在日米軍基地の負担を沖縄に集中させてきた日本政府と国民が、今度は米国に差別されてオスプレイを東京近辺に配備されてしまう。米国住民に反対されてオスプレイの配備先が見つからない米国が日本国民の反対にはおかまいなしに一方的にオスプレイを日本に配備する。これは米国による日本差別だ。それに対し日本政府は何も抵抗しない。その不合理をメディアも一切追及しない。これが日米関係の現実である」そうだ。この人、「日本本土の沖縄化」というフレーズの前提にある「沖縄を差別」に対して、あまりにも「自明」としすぎていません? 「日本政府と国民が、今度は米国に差別されて」というのは、そうとう奇怪だ。沖縄以外に配備されることになって初めて「米国に差別されて」と言い出す感覚が、「沖縄を差別」については大前提として恥じない自身の鈍感さを、まざまざと露呈しているのだ。

2011年7月に返還された沖縄県金武町のギンバル訓練場跡地にヒルトン系のリゾートホテルが建設されることになったという。県内のヒルトン系は那覇・来年開業予定の北谷に続いて3件目。ホテルの面積はおよそ16ヘクタールに地上9階建て、客室は190室の予定で大型商業施設や結婚式場などが併設。2016年に開業予定という。近くの辺野古での空港建設による「変化」を当て込んでいるのではないかと勘ぐりたくなる。

そんな間にも政府はアフリカ東部ソマリア沖アデン湾での海上自衛隊による海賊対処活動の1年延長を決定。12月から海自護衛艦2隻のうち1隻を米軍などが共同運用する多国籍部隊に初参加させる方針も承認したという。海賊対処は「警察権の行使」にとどまり、多国籍部隊に参加しても集団的自衛権の行使には結び付かないとの見解を表明しているが、一触即発の危機の際に「既成事実」を作りたがっているのは確かである。世論は監視を緩めてはならない。
アジアを侵略した国の首相が、誤った侵略肯定に繋がる歴史認識を持ったまま、「平和主義が前提」と根拠も責任もとれないエクスキューズ付きで「集団的自衛権の行使をしたい」「平和不戦の憲法を変えたい」と言い歩いている姿は、諸外国にとって警戒するのが当たり前だし、そうとう理解不能のはずだ。
サッカーの日本対韓国の試合で、韓国のサポーターが「歴史を忘れた民族に未来はない」と書かれた横断幕を掲げたことに、日本の下村文部科学大臣が「国の民度が問われる」と発言したことについて、韓国政府は「無礼な発言であり、極めて遺憾だ」とするコメントを発表。「歴史を忘れた民族に未来はない」というコトバは間違っていないし、言われても仕方のない言動を重ねてきたのは日本の政治家たちだ。「民度」などと失礼なことをいってはいけない。

戸井十月さん亡くなる。けっこう昔に何度かお話ししたことがある。若造相手でも気さくに接してくれた。いつかまたちゃんとお会いしたいと思っていたので、悔しい。
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「鍛え合う友情」と思いたい

2013-07-29 | Weblog
ソウルで28日に行われたサッカー東アジア杯・日韓戦では、観客席に「歴史を忘れた民族に未来はない」という横断幕が掲げられた。それをたんに「歴史問題をスポーツに持ち込んだ」と取るか、「そこまでしないと日本人は気づかない」「まだ日本人にわかってもらいたいと考えている」という気持ちの表れと取るかで、評価はかなり変わってくるだろう。国際サッカー連盟(FIFA)により出場停止処分が出た「独島は我が領土」と書かれたプラカードよりは抽象的な表現になっていることを、理解しなくてはならない。批判していても、隣国としてシンパシーが微塵もないと思ってはならない。「鍛え合う友情」だって、あるはずだ。

日本原燃は26日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場で実施し、5月に終了した「ガラス固化体製造試験」の結果について「安定した運転ができた」とする報告書をまとめ、原子力規制委員会に提出したという。「ガラス固化体」は、原発で使った核燃料からウランやプルトニウムを取り出した後に残る高レベルの放射性廃液を、専用の炉でガラスと混ぜて固めてできるものだが、一昨年『たった一人の戦争』でその模型を出したとき、観客の多くがその辺りの描写を「SF」と思ってしまっていたらしいことに驚いた。批評家の中にも聞き流して「説明過多」で片づけた人もいる。本当に、一般の人たちに、現実感がないのだ。自分の国が何をしようとしているのか、ひょっとしたらやばいことになっていないかと確かめる方法は、まだ幾らもあるのに。国家が情報を開示しなくていいというより強固な法律が通ってしまったら、今よりもシビアな状況になるのに、ということである。

ある人が、「安倍首相が東南アジア各国首脳に「集団的自衛権行使についての憲法解釈を改めます(アメリカの指揮下において、戦争する、と国家の原則を変えます)」と言って歩いたことについて、目についたまともな言説は、この劇作家のものだけだった」として、私の昨日のブログを取り上げてくださった。
しかし、そうなのだ。この国では、リベラル派の人たちでさえ、この「総理大臣の許されない暴走」に対して、本当に、反響が薄すぎるのだ。この間の「異常事態」の連続に、皆、感覚を麻痺させられてしまったのか……。
その人がさらに抜粋していたのは次の部分である。「世界の目は厳しい。日本の異常さと蒙昧を冷静に見ている。そして、未来の世代の人たちが、「この時代の人たちはなぜこんな状況下で平気でいられたのだ」「破滅する前に対策を講ずる気はなかったのか」と、不思議に思うことは必至。まあそれさえ、「未来の人たち」が私たちとの繋がりを感じてくれていればの話だが。」

選挙まではいろいろ書き込もうとしていたわけだが、半月経ってもその癖が残って多く書いてしまう。項目を並べる癖が付いてしまった。一つ一つは150字に近いものもあるけれど長くなってしまう。このブログを防備録として記す面があったのは確かだが……。

夏風邪のために観る予定の芝居を幾つも観られなかった。申し訳ない。今月、なんとか時間の合うものは幾つか観た。こちらの神経が敏感になりすぎているのか、俳優たちのやり取りが間延びして感じられるものが多い気がする。なぜこれを演劇でやる必要があるんだろうと思ってしまうこともある。人間が大勢いるのに「一筆書き」を見せられているように悠長にすかすかに感じることもある。体調が悪いせいもあるのだろう。ただ、私が演劇に対して、ある種の「貪欲」を求めているのは確かであり、それが不在であったり、届きにくく感じるようになってしまっているのだろう。他人事はいい、自分もまた、どこまでできるかだ。
私は何か「表現」をしようとして「演劇」というものを選んだのではなく、「世界に対する敏感な装置」としての演劇の場を必要としているだけなのだ。そこを再確認したい。『カウラの班長会議』は新たな指針の一つを示したと思うが、これからはまた一つ一つ別なアプローチが必要だ。総合的にも、少しやり方を変えていこうと思っている。時間がかかっても仕方がない。
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「猟奇」はどこにあるか

2013-07-28 | Weblog
報道によれば、安倍首相は訪問先のマニラで会見、憲法解釈で禁じているとされてきた集団的自衛権の行使容認に関し「検討を進めていく考えだ」と明言。今回の訪問で会談した各国首脳らに説明し理解を求めたことも明らかにし、憲法改正についても「誤解がないよう丁寧に説明していきたい」と実現に意欲を見せたという。
……どうしてこんなとんでもないニュースが平気で垂れ流されているのだろう。何の権利があって首相が勝手に、議会の承認も国民の賛同も得ず(得られるわけがない)、憲法違反の方策を他国首脳に告げることができるのだろう。20年前なら大問題になっているところだ。即辞任だ。記者会見でいつもの日本と同じようにぺらぺら喋っていたニュース映像を見る限り、他国の人たちもただ聞き流していたのだろう。しかし喋った事実は残る。「憲法九条」「非戦の誓い」によって評価されていた日本が、その大切なアイデンティティーを捨てて、どうなるというのだ。

ここ数日の東電福一原発の放射能値の上昇の異常について、この国も国民もマスコミも明瞭に問題にしていない。非常事態宣言とか、緊急対策本部の設置とかが、まったく為されていない。「冷温停止」の嘘っぱちは初めから誰も信じておらず、国を動かす連中自身も怖いから、現実から逃避し「見て見ぬ振り」を通そうというのか。それとも、自分たちだけは助かると思っているのか。それとも自滅の美学に酔いしれる気か。

……世界の目は厳しい。日本の異常さと蒙昧を冷静に見ている。そして、未来の世代の人たちが、「この時代の人たちはなぜこんな状況下で平気でいられたのだ」「破滅する前に対策を講ずる気はなかったのか」と、不思議に思うことは必至だ。まあそれでさえ、「未来の人たち」が私たちとの繋がりを感じてくれていればの話だが。

山口県周南市金峰の集落で男女5人が殺害された事件で、殺人・非現住建造物等放火容疑で容疑者が逮捕された。この事件をさして「現代の『八ッ墓村』(津山三十人殺し)」という言い方をしている報道があるが、勘弁してほしい。二つの事件はまったく違うものだ。ましてや「猟奇」を強調することは中国地方の山村に対する偏見である(私が津山三十人殺し隣村の出自であることは度外視しても、そう言える)。「阿部定事件」や「津山三十人殺し」の派手な報道はじっさい、戦争に向かう不安と脅威の時代の理不尽さから庶民の目をくらますためにも使われたわけだが。……そこいらへんのことは十年前、石田えりが阿部定を演じた『阿部定と睦夫』で描いた。
マスコミは、こんな事件を追っている暇があったら、ちゃんと福島と安倍を追っかけろ。ヤマトの報道もせめて沖縄の水準でアメリカとの関係を見据えてほしい。すさまじい〈猟奇〉は、そこかしこにある。

ともあれ、可能なデスクワークだけで後はまるっきり動かずに一日過ごした。夏風邪らしき微熱にうなされながら悶々とするしかない。とはいえ、熱も下がってきた、出かけなくては。
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リーディングのお知らせ

2013-07-28 | Weblog
告知です。
久しぶりにリーディングの演出をします。一週間後の開催です。
夏の真っ盛りのリーディングだし、「公開講座」という枠に括られているため目立たないかと思い、とにかく多くのお客様に来ていただくためにも、出演者を豪華にと思い、キャスティングに凝っていたら、関西弁の作品なので関西弁のできる俳優をという事情もあって、出演者を揃えるのに時間がかかり、結局、告知が遅れに遅れてしまった。

私が演出する(作者の芳凬洋子と共同)のは、劇作家協会新人戯曲賞で2001年度の佳作になった『沙羅、すべり』という作品。
出演者は、五十音順で、以下、七名の皆さん。

円城寺あや 
竹下景子 
辰巳琢郎 
菜月チョビ(劇団鹿殺し) 
松永玲子(ナイロン100℃) 
森下亮(クロムモリブデン) 
山村涼子(デス電所)

……辰巳さんは劇作家大会などでいろいろお世話になってきたが、劇作家協会のリーディングに出ていただくのは、初めてである。
竹下さんも、彼女にやっていただくと決めた瞬間に全てがクリアになったと自画自賛できる、絶妙な配役である。『3分間の女の一生』で最後にご一緒してから三年半、久しぶりにご一緒できるのが嬉しい。
円城寺さんと竹下さん以外は関西出身の皆さんである。新たな出会い、活きのいい俳優さんたちとご一緒できるのも楽しみである。

日時は 8月4日(日)16:30ー18:00
会場は 座・高円寺2 JR中央線 高円寺駅 北口 徒歩5分
入場料 ¥1,000 (区民・会員は¥900)

全体としては《劇作家協会公開講座 2013年 夏》という企画で、
8月3日(土)には 「劇場でワークショップを」二講座
8月4日(日)には続いて 
リーディング『見上げる魚と目が合うか?』 (2012年度受賞作 作…原田ゆう 演出…マキノノゾミ 出演… 占部房子 岡森諦(扉座) 三鴨絵里子(ラッパ屋))、
トークイベント「劇作家が戯曲を審査する」(鴻上尚史 小松幹生 坂手洋二 マキノノゾミ 聞き手…樋口ミユ)もあります。
お得な通し券もありますのでぜひご利用ください。

詳細は以下HPを御覧ください。
http://www.jpwa.org/main/openclass2013

内容の紹介の代わりに、作者が当日パンフに書いた言葉を載せます。文中にある通りなのだが、2001年のその夜、私の他にこの作品に理解を示した審査員が清水邦夫さんで、考えてみれば私と清水さんは、他の審査会でもそうだったが、いろんな場所で意見が一致することが多く、それは私の喜びでもある。

「審査会」 芳凬洋子
2001年12月、私は劇作家協会新人戯曲賞の最終選考会の場にいた。一年前、憧れの劇作家の方々に拙作を読んでいただけたことがただ嬉しくて、「来年もここに来るぞ!」と心に決めて臨んだ二度目の最終選考会。前年の「イイ人しか出てこない」という一言を受けて、イヤな奴しか出てこない『紗羅、すべり』を携えての上京だった。今年は、どんなお言葉をいただけるのかとワクワクしていた。
けれどもそのワクワクは、一瞬にして驚愕に変わった。審査員のかた全員が、異口同音に「この作品はわからない」とおっしゃったのだ。どんなお言葉以前に、土俵にも上れない現状に、椅子から崩れ落ちそうになった私を、「東北の雪で新幹線が遅れた」とバックパック姿で遅れて入っていらした一人の審査員のかたが救ってくださった。坂手洋二さんだ。
坂手さんは席に着くなり、「コレはこういう作品ですよ」と、いとも簡単に解説してくださった。その後、坂手さんの大奮闘のおかげで、佳作をいただくことにもなった。とてもありがたかった。感謝でいっぱいだった。けれども正直、少しも嬉しくなかった。わからない作品を書いてしまったことを大いに悔やんだ。反省した。
その教訓を得て、翌年、誰が読んでもわかる作品『ゆらゆらと水』を書いた。三度目にして、ようやく劇作家協会新人賞もいただいた。でも審査会が終わってから、坂手さんにたっぷり叱られた。「わかりやすく書こうとするな!」と。またもや私は、涙の反省となった。
その翌年以降、夏のこの時期、私は劇作家協会新人戯曲賞の一次審査に関わらせていただいている。真逆の立場だ。自分が三年に渡って多くの審査員の方々に拾い上げていただいたことを思えば、いい加減には読めない。毎年、身が引き締まる。

そんな思いの原動力となった十数年も前のこの作品に、今回、光を当ててくださった坂手さん、劇作家協会の方々、そしてお忙しい中、立ち上げてくださった俳優とスタッフ、会場にお越しくださった皆様に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。
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「秘密」と「排除」

2013-07-27 | Weblog
米軍ヘリパッド基地建設に反対する東村高江の住民らを追った、琉球朝日放送(QAB)制作のドキュメンタリー『標的の村』劇場映画版をめぐり、那覇地裁と福岡高裁が、法廷内と裁判所敷地内の映像の使用は「目的外使用に当たる」とする見解を示して映像の不使用を求め、使用した場合には「何らかの対応をする」と、制裁を予告する発言をしていたことがわかった。映像は許可を得て撮影しており、同じ素材をテレビ放送した際は裁判所からの指導はなかった。映画になって急にストップをかけたのだ。裁判所側は新聞の取材を受けた後は「見解は伝えたが、不使用の要請や制裁の意図はない。報道の自由を制限する意図は毛頭ない」としている。しかし、いったん制止しようとした意志は明らかで、自分たちに都合が悪いことを少しでも隠蔽したいのだろうと思う。弱者である市民を根拠なく訴えた政府の側に加担したことを、裁判所は少しは恥ずかしいと思っているのか。映画「標的の村」に描かれるのは、高江住民に対する嫌がらせ・見せしめのSLAPP裁判。日本政府+裁判所は、根拠は「秘密」にしたまま、ただただ「国に楯突く者」たちを「排除」しようとしてきたのだ。

米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て申請をめぐり、県内外から寄せられた「利害関係人」による意見約3500通のうち、県が利害があると認める意見は1割に満たない見通しだという。経済活動以外は「利害」じゃないんだと。環境保護や基地反対を訴えることは「一般的な意見」で、「利害」の対象外なんだと。利害関係人に該当した場合でも、埋め立てに伴う損害の救済措置が沖縄防衛局が提出した申請書に記載されていれば「問題ない」とされ、参考意見としかみなされないんだと。あの美しい海を「埋め立てる」ことを正当化するために、エクスキューズとして「意見を募った」だけなのだと。環境保護や基地反対がなぜ利害と認められないのかの理由は示されない。理由は「秘密」で「排除」の現実だけがある。

安倍政権、秋の臨時国会に秘密保全法案を提出予定。これまでさんざんなことをしておいて更に「公務員の罰則強化」だという。どうかしている。さらに「公共の安全及び秩序の維持」は、拡大解釈であらゆるものを取り締まろうという考えだ。「反政府」を謳うだけで対象になりかねない。国民の知る権利は認められず、情報リークは犯罪扱いとなる。いつの時代の話だ。「治安維持法」復活である。自民党勢力は85年に「国家秘密法」が廃案になったことを恨みに思ってどうしても今回は実現させようということだろう。平和主義・自由主義者が疲れきった今こそチャンスだと思っているのだろう。「国家は国家であるが故に国家である」というトートロジーに立脚し、根拠は「秘密」に(根拠がないから秘密にせざるを得ないのだ)、「排除」の権限だけを強化しようとしている。

福島第1原発の敷地内から海へ放射性物質を含む地下水が流出している。敷地海側のトレンチ(地下の配管用トンネル)にたまっている水から、1リットル当たり23億5000万ベクレルの高濃度で放射性セシウムを検出。これが今発表されるということは、裏でもっとよくないことが起きているのではないかという気にさせられる。東電は「高濃度の汚染水は坑道の中にとどまっている状態だと考えている」と説明。同原発2号機で原発事故直後の2011年4月に、取水口付近などで高濃度汚染水が漏れ、その際1リットル当たり36億ベクレルの放射性セシウムが検出されている。その後薄まって今の濃度ということなのか。海に漏れないように地盤を固める工事を進めるというが、間に合うのか。少しでも外に出しておきたくて工事を遅らせたのではないかという声もある。とにかく秘密だらけだ。しかし今そこにある放射性物質は、虚偽の工作では排除することはできない。

日本が初参加したマレーシアでの環太平洋連携協定(TPP)交渉会合が終了。この協定も徹底した秘密主義。交渉入りするまでどんな分野が対象になるか分からず、各国が何を主張しているかも分からないのだ。今後も、何が自由化されるのか、協定締結まで内容は国民に一切知らされない。あまりに異質な協定だ。国を越えて「白紙委任」を正当化する制度である。アフラックを郵政が受け入れるなど焦りのあまりの譲歩の連続が始まっている。こんなことで遺伝子組み換え食品が流入してくるのを止められるのか。医療について比較的格差のなかった日本の常識が覆される怖れもある。「農業の重要5品目の例外扱いが得られなければ撤退も辞さない」と啖呵を切った自民党だが、彼らがこれまでどれだけ前言を翻してきたかは、言うまでもない。

この国で、以上のことがたった二日ほどの間に起きた。「秘密」と「排除」によって公正さを失い、自らを蝕んでゆく精神の荒廃が、破滅の一途を辿りつつある。確信犯の自滅志願者たちはなぜ国民を道連れにしようとする。どうしてそんなことで人々の命が危険にさらされなくてはならないのか。
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TPP前倒しの日本「属国」化、がん保険から

2013-07-26 | Weblog
日本郵政は、米保険大手のアメリカンファミリー生命保険(アフラック)と、傘下のかんぽ生命保険とでがん保険事業で提携を進めているが、今秋以降、全国2万(今までの二十倍)の郵便局で提携がん保険を販売するほか、これからさらにアフラックと専用商品を共同開発する。従来検討してきた日本生命保険との独自商品開発は撤回するという。政府は「環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に正式参加する中で、がん保険の凍結を求めてきた米側に配慮した」という。
米政府は米系保険会社が強いがん保険に、日本郵政が参入することに反対していた。つまり、アメリカにこびを売り、日本生命保険との提携や独自開発をやめて「アメリカ一辺倒」にすることにしたのだ。TPP交渉を前にした日米の事前協議で、アメリカ側の「公正な競争条件が確保されていない」という懸念を払拭するためだったとか「これでアメリカ側の懸念が和らぐ」いう言い方も出てきているが、この方針のどこがいったい「公正」なのだ。
十年前までの七年間、私はニューヨークの情報誌に社会時評を連載していたが、その頃から「アメリカは日本のパブリックな郵便制度と保険制度に嫉妬している きっと動き出す」と指摘してきた。まったくいやな予想通りの展開だ。菅義偉官房長官は25日午後の記者会見で、アフラックとの提携で「企業価値の向上につながることを期待したい」と述べたというが、なんでアフラックと組んで価値が上がるのか。二十年前にはアフラックはごく小さな会社だった。そしてアメリカ本国より日本で成長した。翻って、この間に、小泉政権以来の自民党体制が、日本の「郵政」の価値をどん底にまで下げてしまったのではないか。小泉政権が始めた百年殺しのような「二十一世紀の日本のアメリカ属国化」の現実が、雪崩を打って押し寄せてきている。「日本国家」のアイデンティティーを大切に考える皆さんが、なぜこの事態を放置しむしろ歓迎しているのか、私にはとんとわからない。
私にはアメリカンファミリー生命保険(アフラック)という会社そのものにはなんの悪意もない。努力したから成長したのだ。日本人の心理を読んで宣伝に膨大なカネとアイデアを注ぎ込んできたのだ。彼らは結果を出した。アヒルに罪はない。「よく考えよう お金は大事だよ」と人間様に説教したり、ネコと合体して不気味になったりしても、目を瞑ろう。悪いのは日本の自民党体制と消費社会にどっぷり浸かりきった国民である。
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「風評」ではなく「事実」なのだ

2013-07-25 | Weblog
「湯気」が出ているなどと、実態をかすませる報道の多かった東電福一3号機では、2000ミリシーベルト(2シーベルト/1時間)を超える放射線量が確認されているようだ。2011年、原発爆発直後に比する非常に高い線量という。今度は福一6号機の冷却機能が停止したとの報。東電は「汚染水が海に流出している可能性」をようやく認めたが、溜まり続ける汚染水について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「汚染の濃度が国の基準よりも低いものは海に捨てられるようにしないといけない」「排水基準が決まっていますので、そのレベル以下になったものについて排出するというのは避けられないのではというのが私の率直な気持ち」との見解を示した。福一原発には現在40万トン以上の汚染水が溜まっていて、地下水の流入により、1日400トンのペースで増え続けている。
これらについて、東電が既に一部の分析を終えていたにかかわらず、公式公表を遅らせた理由として、「原発再稼働」も焦点となる21日の参院選が終わるのを待ったのではないかと私も指摘してきたが(というか、誰でもそう思うだろうが)、フィナンシャル・タイムズ紙は同様の指摘をしているという。汚染水流出については、日本では大きく取り上げられていないようだが、海外メディアのほうが深刻に報道している。
水といえば、厚生労働省は1キロ当たり965ベクレルの放射性ヨウ素が検出された福島県飯館村の水道水を飲むのを控えるよう要請。
暮らしと農漁業にとっては致命的な状態だ。相馬双葉漁協組合からは「風評被害で試験操業が続けられず、本操業が遠のく」「流出を否定していたのに一転して認め、信用できない」という声が上がっている。しかし、以前から思うことだが、数値が出ている以上、ほんとうに、「風評被害」という言い方は、今後あらためなければならない。「風評」ではなく「事実」なのだ。
原発事故の除染作業に携わる264業者で、賃金の不適正天引きなど計684件の違法行為があったという。労働者に無断で賃金から寮費や食費を差し引いた例など473件、放射線測定器を正しく装着させずに作業させたケースなど211件、作業員に支給される特殊勤務手当の不払いも19件。違法業者は全体の3分の2を超す。こんないい加減な事業に「5兆円」をかけるというのは、いったいどういうことなのか。
沖縄市の米軍基地返還跡地のサッカー場から米国の枯れ葉剤製造大手企業の社名が記されたドラム缶が発見された。国定環境基準値を超えるダイオキシン類を検出。これはどう考えても「除草剤」などではなく枯れ葉剤由来のダイオキシン類だろう。ごまかしは全国どこでも行われている。米軍基地が返還されても、それらの土地をこれもまた毒物を「除去」しなければならない。なんとも無駄な金だ。そして時間がかかる。
防衛省は尖閣諸島周辺などでの警戒監視体制を強化するため、無人偵察機グローバルホークのような「高高度滞空型無人機の導入」を考えているという。これは今までどのようなことに使われたか、考えてみるといい。日本はそれをしてはいけないだろう。こんな勢いでは、いずれは無人機での攻撃も想定しかねない。
麻生副総理・財務・金融相は、2014年4月に予定する消費税率の引き上げについて、9月中に判断すべきだとして、「首相の決断」を促している。
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉では、守秘義務があるため、なかなか情報が開示されない。コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖の「重要5品目」を関税撤廃の例外とするようことがほんとうにできるのか。いざというときには撤退するというが、それを誰がいつ決めるのか。そもそもそれは「日本が聖域を求めれば、TPPの合意は難しくなる」として、初めから許されないとも言われていることではないのか。
あらゆることが「安全」と「カネ」に左右されている。それをいい加減に決めているのが現政権である。政党交付金を受け取らない共産党への評価が高まっているのは、確かに一理ある。
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選挙はやり直しだ

2013-07-24 | Weblog
民主党海江田代表は、参議院選挙での大敗を受け、早く解放されたいと思っている細野幹事長の辞任を認め、若手議員の反発を気にせず自分たち執行部は続投と決めた。そして党公認を取り消された大河原候補を支援した菅元総理を「重大な反党行為」として、離党を促し、受け入れない場合は、除籍処分も検討しているという。世間から見れば「反原発」勢力を排除したように映る。しかし、そんなことより考えるべきことが他にいくらでもあるだろう。あまりにも小さい。

今回の参院選は、野党票2767万票で52.1% 、自民党票は2268万票で 42.7% という。なのに自民党は47議席。 野党は22議席。「一票の格差」どころじゃない。選挙システム自体が憲法違反。やり直しだ。

自民党細田幹事長代行は22日、「世界の潮流は原発推進だ。東電福島第一原発事故の不幸があるから全部やめてしまうという議論は、耐え難い苦痛を将来の日本国民に与える」と原発推進を強調。調子に乗って「憲法は不磨の大典ではない。法令の一つだ。日本国憲法というと立派そうだが、日本国基本法という程度のものだ」と憲法軽視発言も。
参院選福島選挙区で再選を果たした自民党現職森議員は、選挙戦の訴えなどで県内全原発の廃炉を強調していたくせに、当選後、県外原発の再稼働について「政府の方針に従う」。

産業技術総合研究所の研究グループが23日、福島県内で実施する「除染」費用の総額が最大で5兆1300億円に上るとの試算結果を発表。事故になっても金を得る方法はあるということか。未来を捨てて、目の前の現ナマを取る現勢力。

東電福一原発3号機原子炉建屋で湯気のようなものが確認されたのを受け、東電は23日、湯気がたった付近の放射線量を測定した結果、毎時562ミリシーベルトだったと発表。おそろしい数値だ。しかし3号機原子炉建屋上部で、湯気のようなものが上がっているのが確認されたのは、今月18日。異常はその日からのはずだ。なぜ23日に発表したか。何らかの情報操作が行われていたとしたら、選挙の焦点の一つである原発問題についての有権者の対応が代わる可能性がある。だとしたら不当な選挙だ。やり直しだ。

自民党は党の憲法改正草案を国民に直接説明する「対話集会」を開くという。説明したって駄目なものはダメだ。今の憲法なら今回の参議院と前回の衆議院選挙は違憲で無効だ。

心がざわざわする人は「あたらしい憲法のはなし」を読もう。

http://www.aozora.gr.jp/cards/001128/files/43037_15804.html
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クールダウンできない

2013-07-23 | Weblog
ここはなんという国だ。選挙が終わるまで隠されていた事実、控えていた策謀の露出、そのオンパレードである。

まず、沖縄の米軍普天間飛行場・野嵩ゲートで、夜になって、「反対運動封じ」のためのフェンス拡張工事が行われた。昨年9月オスプレイス配備に反対する住民らが「ゲート封鎖」の座り込みなどにも使っていたエリアを閉じてしまう狙いだ。防衛省は午後8時ごろ突然、工事に着手。まさに「闇討ち」である。日米両政府は同日の日米合同委員会で、野嵩ゲートにフェンス(境界柵)を設置することを承認していたという。防衛省は柵設置について「米側から第3ゲートからの出入りに当たり、支障が生じていることから、基地への円滑な通行を確保するためフェンスを設置してほしいとの要望があった。日本側も検討した結果、合意した」と説明。今月末までに完成させるという。柵は第3ゲートに隣接する国道330号の歩道沿いに約20メートルにわたり設置され、従来のフェンスと道の間のスペースをなくす、住民排除の出鱈目な施策だ。工事費用は約200万円。「基地を提供する責任から必要」(防衛省)とし、日本政府が施設管理測量等工事費として支出するという。8月上旬に予定されている米新型輸送機MV22オスプレイの追加配備を前に、ゲート前で再び抗議活動ができないようにしておく狙いだ。深夜、三選を果たしたばかりの糸数慶子参議院議員ら多くの沖縄県民が抗議に赴いたが、強行されている。

東京電力は、汚染された地下水が海に漏れ出ていることを認めた。既に今年5月、福島第一原発2号機の海側に掘った井戸から、海への流出が許される規定の8倍以上の放射性物質が検出されていた。新たに掘られた検査用の井戸等から周囲のデータを分析した結果の判断というが、選挙前にとうにわかっていたはずだ。福島の有権者が自民党を支持したことが私には理解できないが、「数が多くて強い政党のほうが復興を進めてくれるだろう」と、現政権に期待を込めたとされている。無惨だ。東電の発表した「タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況について」は、以下の通り。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130719_06-j.pdf

報道によれば、安倍政権は武器禁輸政策の抜本見直しに向けた議論を8月から本格化させる方針を固めた。武器の国際共同開発が主流の現状にそぐわないとの判断から、これまで日本を守ってきた「武器輸出三原則」を事実上「撤廃」することも視野に入れているという。国内防衛産業を育成する狙いだ。民主主義=「非戦」という日本の常識は、霞んでしまっている。

昨夜は、高江で出会った西村茂樹さんのライブに顔を出した。この数十年のことを思い起こしつつ、クールダウン。その直後に野嵩ゲートのフェンス工事のことを知り、残念ながら意識は最沸騰である……。
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暗黒時代始まる

2013-07-22 | Weblog
山城博治さんが112641票でも落選って、なんなんだ。わからん。比例区制度は大政党のためにあるのか。糸数景子さん三選を果たしたことは安堵したが、仲井真沖縄県知事は「結果は残念だ。まだにわかに信じられない」そうだ。沖縄自民党の安里候補「基地問題にとらわれず」「総合的に考えて」というのは呆れる。「ねじれ」を造っているのは誰だ。「ねじれ解消」「ねじれ是正」を宣伝した者たちを心から軽蔑する。マスコミもひどい。三宅洋平さんの渋谷選挙ライブの圧倒的群衆の写真を与党の選挙演説と勘違いさせるような紙面作りをした朝日新聞もどうかしている。そして、これだけ最悪の言動を繰り返す橋下維新に、なぜそんなに票が入るのかわからん。とくにアントニオ猪木に入れた人たち、彼に何を期待しているんだ? ……自公で参議院半数以上を占めた。改憲の危機も逼迫している。公明党を監視しなければならない。「改憲に慎重」とも言っているようだが、信用できるか。改憲勢力の自民、みんな、維新に公明を加えれば、改憲発議に必要な3分の2以上の議席を参院で占めてしまう。静観などできない。
暗黒時代始まる、って、ちょっと違うな。本格的に始まる、ってことか。
震災、原発事故の悲劇から、国民は何も学ばなかった。
沖縄からの叫びに、耳を傾けようとしなかった。
自浄作用を持てない国であることを、世界に宣伝した。
「自分のことしか考えない」という言葉があるが、その「自分」さえ、見失っているのだ。
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投票始まる

2013-07-21 | Weblog
今回は初めての「ネット選挙」に参加してみた。まあ、ネット上の特定候補の応援である。そんなに押しつけがましくはしないが。
しかし選挙当日である本日零時から、特定候補への新たな投票促しは禁止らしい。しかし、例えば私の意見は、ブログや過去のフェイスブックの書き込みを見ればわかるわけで、なんだか無意味だ。やっぱりこれは間違っているなと思うのは、情報が途絶えた時のちょっとした不安が、迷っている人を「保守」に呼び込む可能性もあるだろうからである。
「比例」については、政党名と候補者名の両方を書く人もいるらしいが無効ではないようだ。ただ、その場合、せっかく個人名を書いても「政党票」と判断されるのがスタンダードっぽいということなので、勇気を持って個人名を書くべきだ。

昨夜は、椿組花園神社野外劇・中上健次作『かなかぬち ~ちちのみの父はいまさず~』。テント芝居だが、舞台の奥半分は野外。「土の上の芝居」にこだわる主宰の外波山文明さん。風が抜けて思いの外、涼しい。声の届きにくい野外劇ということもあるが、一種の「宣言」の連鎖が、すがすがしさに変わる瞬間がある。で、「かなかぬち」は、「鉄男」のことだったのだな。久しぶりに主演の石田えりさんと話す。彼女と燐光群『阿部定と睦夫』でご一緒したのはもう十年前。あらためて、着物の似合う人だ。会場で、いろいろな人に会う。新潟から井上ほーりんくんが来ていて、新潟米をいただく。いろいろな人と話し込む。劇団チョコレートケーキの日澤雄介くん。その後、松枝佳紀くん。私が四十歳前後の頃とは違う現実に直面している彼らだが、とにかく、今まで誰もやったことのない何かをやろうと思えばいいだけなんだ。
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全国から山城博治(山シロ博治)さんに投票できる

2013-07-20 | Weblog
参院選は、政党名を書いてしまうと政党だけにしか投票できないが、候補者名を書くと、「政党」と「候補者」の両方に、投票できる。たとえその候補者が落選したとしても、その候補者の所属する政党の得票になるので、無駄にはならない。どうしても「政党政治」が嫌いだという人の場合でも、所属を度外視しても入れたい候補者がいれば、ただその人の名前を書けばいいので、棄権もせずにすむ。
今回、比例区では、政党名でなく「山城博治(山シロ博治)」と書くことができる。比例区なので日本中どこからでも投票できる。この東京にいても、沖縄の候補者に入れられるのは、ほんとうに嬉しい。
皆が「ヒロジさん」と呼ぶ山城博治さんと、最初に会ったのは、というか、初めて一日過ごしたのは、一昨年二月、高江N1での、ヘリパット建設反対のための座り込みの現場である。どうしても搬入を阻止しなければならない局面。博治さんは先頭に立って高江住民を支え、一日じゅう走り回り、休む間もなく言葉を掛けていた。防衛局や建築業者にも真摯に語りかけ、対立しているはずの彼らも、とくに「同じ沖縄の人間」である作業員たちは、博治さんのペースに巻き込まれていた。……言動と人柄、無風状態のテントでのインスタントラーメンの作り方一つとっても魅力的な人である。私は博治さんが、国会で議員たちをも自分のペースに巻き込む姿を、見たいと思う。沖縄を変えることは日本を変えることだ。沖縄を救えないで日本を救えるのか。沖縄の議席を守らないで日本の平和が守れるのか、ということである。
写真は、高江のピコ(飛鼓)画伯による、「山シロヒロジシャツ」の、似顔絵。

さて。
報道によれば、米通商代表部(USTR)フローマン代表は、オバマ政権の通商政策について下院歳入委員会で証言。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への日本の参加を巡り、「再交渉も蒸し返すことも日本に認めない」と、日本が正式参加しても交渉について譲らない考えを強調したという。年内に妥結する目標も堅持。コメなどの農産品で関税撤廃の「例外」を求める日本の要望について、「事前には、いかなる例外も認めていない。日本はすべての品目を交渉対象とすることに同意していることが重要だ」。
日本政府は、交渉できると言い、最低でも五品目の「例外」を死守すると国民に約束したのだから、今すぐ撤退を決め、交渉のテーブルから降りなさい。今の与党には、それはできそうもない。

また、アメリカでは、放射性物質漏れ事故を起こし廃炉が決まったカリフォルニア州南部サンオノフレ原発について、運営するエジソン社が、事故原因となった蒸気発生器を設計・製造した三菱重工業に、「欠陥があまりにも基本的かつ広範な場合、責任上限は無効」として、契約上の上限・約1億3700万ドル(約138億円)を上回る損害賠償を請求するという。三菱重工は20年の稼働を保証したにもかかわらず、稼働開始から1年も経たず、設計ミスによる摩耗から、放射性物質漏れを引き起こし、契約上義務づけた修理や調査も怠ったとしている。両社は意見が対立しているが、原発を輸出するということは、事故のリスクを背負うということである。ベトナムやインドに原発を輸出したさいも、「核のゴミ」=使用済み核燃料は全て日本が引き取ることになっている。既に置き場がなくなりかけている未処理の使用済み核燃料は、増える一方。にも関わらず、自転車操業以下の運営を続ける東京電力は、課長級以上の管理職約5千人を対象に今月、1人10万円の一時金を支給するという。余剰金が出たからこそのその総額約5億円を、何重にも中間搾取され薄給で危険な作業に就かされている現場労働者には、渡さないつもりのようだ。身を挺して働く者たちが怒りと矛盾の渦巻く現場の危機に、いつまで耐えられると思っているのか。
自民党勢力は、東日本大震災に伴う原発事故が起きた2週間後には、もう原発を輸出しようと画策していた。いい加減目を覚まし、今すぐ撤退を決め、商談のテーブルを片付けなさい。
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昨年の衆議院選も、TPP参加も、違憲

2013-07-19 | Weblog
昨年12月の衆院選は「1票の格差」が最大2.43倍だった。既にそれを「違憲状態」とした最高裁判決があった。その状況をわかっていながら不平等な区割りが是正されず実施されたこの選挙を「違憲」であるとして、弁護士グループらが「選挙無効」を求め、全国14の高裁・高裁支部で計16件の訴訟が起こした。結果として、戦後初の「違憲・無効」が2件、「違憲」が12件、「違憲状態」は2件、出ていた。最高裁第2小法廷は18日、審理を大法廷に回付することを決め、関係者に通知。早ければ年内にも統一判断を示すとみられている。最高裁には「衆院選やり直し」の大英断を期待したい。
アメリカ中西部ミシガン州は、財政難にあえぐ同州デトロイト市について財政非常事態を宣言していたが、ついに18日、デトロイト市が同州連邦裁判所に連邦破産法9条の適用を申請。米国内の地方自治体の財政破綻としては過去最大規模となるという。米自動車産業の中心地デトロイトは、産業規模の縮小や治安悪化に伴って居住者が流出。最盛期に180万人を超えた人口は70万以下に減少、税収の落ち込みに悩まされていたという。
それでもリセットしようとする健全さを「さすがアメリカ」と感心している場合ではない。アメリカは自ら誇ってきた「自動車の街」の失墜を、どう乗り越えるつもりなのか。TPPに決まっている。日本の最後にして唯一の牙城とも言われる自動車産業は、相当な揺さぶりを掛けられるであろう。
今月露見しかけた著作権の保護延長・非親告罪化問題などに限らず、TPPに関わる重要事案について、十分な討議を経ず、交渉前にさえアメリカの提示に対して受諾方針を決めかねない主体性なき政府のあり方には、疑念を持たれて当然である。いざ参入した後も、国民を代表する議会の総意をこの交渉に反映する余地がないことも予想される。それをわかっていながらアメリカの言いなりにただただTPP推進を受け入れることは、政府自ら、国民の自己決定権を保証する憲法を、ないがしろにしていることになる。
ともあれ、私が会長を勤める日本劇作家協会も、既に協会内で準備を進めていること通知していたとおり、正式にTPPに反対することにした。文をまとめたのは、協会過去二十年の蓄積を経た最強メンバーによる「言論表現委員会」である。2013年7月17日付けで、下記アピール本文をTPP政府対策本部に意見として提出した。対象分野は『知的財産』である。参院選前に間にあってよかった。


TPPに反対する緊急アピール

 日本政府は、参院選後すぐ、7月中に、TPPの交渉会合入りするとの報道がありますが、事前交渉の内容や、リークされた情報によると、日本国民の利益や安全を侵害する条項があり、表現者にとっても、知的財産の分野で賛否の分かれた問題が、国内議論も反映されないまま、押し進められようとしています。
 私達は、次の点が改められない限り、TPPの参加に反対を表明いたします。

 まず、TPPは、交渉内容を公表しない合意があり、交渉文書は協定発効後4年間秘匿されることが、ニュージーランドのTPP首席交渉官の発表で判明しています。米国で交渉の中身を詳しく知っているのは、米通商部代表と、TPP推進派企業の600人の企業顧問だけ、とも言われています。
 日本の国会議員にも、国民にも、参加のメリット・デメリットが判るような全ての情報が、交渉の早期に、必ず、開示されなければいけません。
 そして、開示された情報を元に、国民議論を行う、十分な期間と機会も保証されなければいけません。現在、政府は、国民からのパブリックコメントの募集すら行っていません。具体的に内容の判る情報もなく、政府に白紙委任するわけにはいきません。
 また、不利益が後で判った場合も、その時点で、速やかに、脱退する権利も保証されなければいけません。

 知的財産の分野では、著作権の保護を、日本の現行の50年から70年に延長し、著作権侵害の親告罪を、被害者の告訴無しに起訴・処罰出来る非親告罪に変えるとのリーク報道があります(7月9日の日本経済新聞朝刊一面では、上記について政府は交渉前に既に受諾方針を決めたとすら報じられ、直後に甘利TPP担当大臣が否定する混乱を見せています)。この問題は、日本国内でも、ここ数年、活発な議論がされており、そこで問題とされたデメリットやリスクを、TPPでは、どう解決する予定なのか、関係団体や国民との公開討論会を、早急に行い、デメリットやリスクを回避する手段がない場合は、日本の利益に基づき、アメリカの要求を拒否する交渉を行うべきです。

 また、国内法より多国籍企業の利益を優先させることが可能なISD条項(投資家対国家紛争)は、主権者である国民の利益や安全が侵害される恐れがあり、この条項が削除されない限り、交渉にも参加すべきではありません。非関税障壁に関しても、日本国民の生命・財産・安全を守るため、国内法や国民保護政策を優先させるべきです。

2013年7月17日  
一般社団法人 日本劇作家協会  


さて、報道によれば、防衛省は自衛隊の運用について、文官(背広組)からなる内部部局の運用企画局を廃止し、幹部自衛官(制服組)からなる統合幕僚監部に一元化する方針を固めたという。これはただただ制服組の権限のみを強めるもので、来年度の実施を目指すらしい。なぜ、文民統制を勝手にやめることを決める権利が防衛省にあるのだ。軍法会議復活を唱える石破発言を始め、無法な「右傾化」が放置されている現実はひどい。マスコミも政治家もしっかりたたかってほしい。というか、最低限、その機能を果たしてほしい。

最近は自分のふだんのペースからすると、ブログを書きすぎ、フェイスブックにも記事を上げすぎなのであるが、「ネット選挙解禁」ということで、とにかく参院選までは無理をしてでも、ネット発言を続けます。
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国と国民をおもちゃにするな

2013-07-18 | Weblog
安倍首相が石垣島訪問。尖閣諸島周辺などの警戒に当たる石垣海上保安部の巡視船「いしがき」を視察、乗組員に「今、わが国の領土・領海・領空や主権に対する挑発が続いている。とりわけ中国の公船による尖閣諸島周辺への接近や徘徊が頻発し、領海警備を巡る環境は一層厳しさを増している」「このような中、諸君がわが国の領海警備などに尽力していることを高く評価している。私も引き続き先頭に立って、国民の生命や財産、わが国の領土・領海・領空を断固として守り抜いていく決意だ」と激励したという。
そうか。首相は「先頭に立って」いるつもりだったのだ。議会であろうと街頭であろうと、彼の心の中では、勇ましいマーチをバックに、軍やら何やら彼の憧れる者たちの先頭で戦っているような気でいたのだ。内容もない良識もない歴史に学ぶことも何もあったものでもなく、平気で「戦争ごっこ」の陣頭指揮を執っている気でいるのだ。まるで子どもである。つまり今の日本は子ども国家である。と呟いたら、「子ども国家っていったら子どもに失礼ですよ!」と知人に突っ込まれた。ごもっとも。
その後、安倍首相は石垣で街頭演説を行い「尖閣諸島は、歴史的にも国際法的にも間違いなく日本固有の領土だ。領土問題はなく、私たちは一歩たりとも譲歩する考えはない」と発言。島の人たちに「事と次第によっちゃあんたたちの島は戦場になりまっせ」と宣言したわけだ。聴く人たちは当惑したことだろう。いや、わざと言わせているのか、真面目に取り合っちゃいないのか。
中国はいつもの「広報担当」の女性が安倍発言に反論した。安倍も参院選向けのなりふり構わぬ「広報」だから、バランスはとれている。本来なら「国際問題」だと思うが。やはり相手にされていない。
どうやら安倍首相は本当にこの国を自分のおもちゃと思っているのではないか、子どもが玩具で遊んでいるうちはまだしも、仮にも彼が子どもではないという一点の理由だけで「大人」なんだとしたら、大人が自覚なくまわりを巻き込みながらおもちゃで遊びに耽るほど不気味なことはあるまい。
街頭演説といえば、報道によれば、維新の会の誰かさんが「先の大戦で日本は負けたが、民族独立、みんな平等であるという旗印のもとで戦った。その結果、アジア、アフリカの国が独立した。ワシントン、ニューヨークに色の黒い人がどんどん来て、レストランなど公の場に出るようになった。それを見ていた米国の黒人の方々が「自分たちもそういう権利がほしい」ということで公民権運動が起こり、様々な要求をした。ついに(黒人の)オバマ米大統領が誕生するということになった。まさにこのような世界になったのは、私たちの先祖のおかげなんだということに誇りを持つべきじゃないか」と言った。これはどう考えても、ものすごい差別意識とむしろさかさまの誤認に基づいた発言なのだが、当人はちっともわかっていないだろう。彼は更に続ける。「歴史を直視するということはまさにこういうこと。中国や韓国が本当に歴史を直視したらどうなるか。慰安婦の問題も南京事件もなかった、でっちあげだったんだということがよくわかる。8月15日、安倍晋三首相は靖国神社に参拝すべきだ。これ以上、中国や韓国との関係が悪化することはない。一番悪い時だから、今行けばいい。我々が先頭に立って自民党を引っ張っていく。平和ボケしてしまった日本人を覚醒させるのが私たち日本維新の会の責任だ」。どう考えてもこういう発言こそが最も鈍感さの強い「平和ボケ」の見本であろう。それにしても維新の会のテレビ広告の気持ち悪さといったら……。内容は何もない。ただ強がっているだけだ。ただ、こうした発言での、「虚偽」の宣伝は罪だ。

一日はあっという間に過ぎる。あまり眠らぬまま朝からひたすら仕事。事務的なことが溜まりすぎ。
午後は劇作家協会事務局で、震災被災支援の企画について相談してきたアメリカからのお客さんたちと。実りのあることができればいいが。
夜は早稲田大学。早稲田大学アジア研究機構、琉球・沖縄研究所共催講演「オスプレイと辺野古から見える敗戦国ニッポンの現実」。「敗戦国」という言い方は最近とんと聴かないが、この表題は悪くないと思う。この国はきちんと「敗戦」の過程を経ぬまま、六十八年も過ごしてしまったからだ。物事にきちんと落とし前をつけないできたことのツケが、今来ている。
講師は琉球新報編集局次長兼報道本部長・論説委員の松元剛さん。辺野古のフィールドワークを続ける明星大学准教授の熊本博之さん。熊本さんの「NIMBY=Not in my backyard から NIABY =Not in anyone,s backyard へ」という提起は面白い。「NIMBY」は実に嫌な響きだが、「NIABY」は耳障りもよく、なかなかさわやかでいいのだ。
松元さんは私に戯曲『普天間』の根幹となった「井戸ガマ」を紹介してくれた人だ。私を山城博治さんに紹介した人でもある。彼が持ってきた、キャンプ・ハンセン近くの宜野座の住宅街上空の、住居すれすれを移動するオスプレイの映像が紹介された。映像の音なのにすごい抑圧感だ。これはたまらない。高江も新ヘリパッドにオスプレイが来れば更にひどいことになるのだろう。松元さんは言う。「オスプレイは何年かの間に落ちるだろう」。その時になってからでは遅いのだ。

写真は、今月撮影した、高江の森。目をこらすと、北部訓練場の米軍施設が見える。
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