Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

梅雨明け、曇り空

2013-07-08 | Weblog
梅雨明け、七夕。しかし空は曇っていて、暗くなった空は星一つしか見えない。不透明な現在の空気を反映したような。
帰京してから座高円寺で、劇作家協会戯曲セミナーの第一期生、研修課では私が担当の嶽本あゆ美さん作『大平洋食堂』上演関連のイベント幾つかに関わる。アフタートークの後、大逆事件に関わる劇の主人公・大石誠之助の名誉回復が盛んな新宮から、大挙二十数名でいらした方々と話したのが印象的。
日曜日は公益社団法人になったばかりのITI(国際演劇協会)の新規・第一回理事会と事業委員会に出席。続いて、学習院大学の創立百周年記念会館で行われた岩淵達治先生追悼の会「ブレヒト演劇の現在ーブチ氏のアンコールー」に参席。

泉田裕彦新潟県知事は東京電力廣瀬社長と会談、具体的な事実を元にした攻勢で「東京電力は約束を守る会社ですか?」と詰め寄る。「安全確保を目的に締結した協定を東電は守る気があるのか、安全より利益を優先する体質は改まっていないのではないか」「廣瀬社長は勝算のない説明になぜ来たのか? 新基準をパスすれば大丈夫と説明するつもりだったのかも知れない。しかし、規制委は、質問に答えない、パブコメは無視する、話は聞かない状況。委員長が「説明する義務はない。」と言い放つ新基準をパスしても判断材料にならない」「福島原発事故の検証・総括なくして再稼働の議論はありえない」と明言。原発を抱える自治体の長は、続いてほしい。
東電福1原発の井戸水から法定基準の10倍に当たる1リットル当たり60万ベクレルのトリチウムが検出された。これまで井戸水から検出された中で最も高いという。海水への汚染拡散も懸念される。鈍感になってはいけない。
再稼働・原発輸出に積極的で「安全第一」といいながら原発停止を「3兆円の赤字だ」と算盤でしか考えず再稼働を急ぐ安倍自民党は実質的に廣瀬社長と大差ないが、「原発ゼロ」を目指す他党との違いが歴然としているだけに、参院選の結果は重要だ。
参院選を前に現状を「ねじれ」と言いつのり、自民党に寄り添うマスコミの主体性のなさには呆れてしまう。憲法理念じたいを否定している安倍自民党を攻撃して退陣させるくらいの良識がなければ、報道の自立など保たれるはずもないのだ。
大逆事件の時代と今と、どれだけ違うというのだろうか。
高江も、各地の反原発、反貧困その他の運動でも、自分の生活を保つ努力をしながら抵抗する者を、破壊そのものを国民から得た税金で行う者が抑圧している現状がある。本当に不合理だ。そして、どんなに無視されていようとも厳然と存在し抑圧者の攻勢を堰き止めてきたはずの「憲法」までも、国民の鈍感と権力者の蒙昧により改竄されることは、許されてはならない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする