Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『ゴンドララドンゴ』本日二時の回、千秋楽

2016-07-30 | Weblog
『ゴンドララドンゴ』本日二時の回が、千秋楽です。増席、当日券出せます。
写真は、撮影の姫田蘭さんが作ってくれた「おふざけ、勝手に宣伝バナー!」。この写真、文字以外の加工はしていない。演劇関係者ならとくに、唖然とするだろう。いったいどうやったらこんな遠近の写真が撮れるんだ? 劇場に来るとその謎は解けます。昨日も美術のじょん万次郎への絶賛の声が(こんなとするなんて呆れたぞ!でもあるのだろうけれど)。

高江に後ろ髪引かれながら、ずっと東京にいた。芝居自体、いろいろ微調整も必要だったし、アフタートークも予定されていた。
打ち合わせも幾つかあった。出版関係がいろいろある。原稿もあり、予定されている三つの取材旅行や秋のイベントの内容を詰めたり、もあった。
ここに来て歯医者に行かなくてはならなくなったり、けっこう睡眠時間もとれず、であった。
もちろん観に来てくれたお客さんともお話ししたい。時間は有限、なかなか思うようにならないものである。

都知事選に関しては、唖然とすることが多かった。日本という国が悪くなっていることに気づいていない、あるいは悪くなっているといってもまだまだたいしたことがないと思っている人が多いということに驚かされた。この国は世界の孤児である。都知事選は廃都の人身御供選びであるのかもしれない。いや、犠牲にさせられているのは都民であり国民だが。


投票には行った。
これから劇場に入る。


以下、アップし忘れていた。

東京都知事選にまつわる「公開質問」で、〈東京都の芸術文化振興における「表現の自由」〉というのがあったらしい。回答なしの候補が多い中、鳥越氏からは次のような回答だったという。

本条例に違反し、文化芸術活動の内容に介入・干渉したとする事実またはそのようなおそれがある事実が確認された場合、事実関係を調査し「制作現場からの救済の申し立てに対応する委員会」を設置するなど、貴殿は具体的にどのような施策または対応を採るのかをご記述ください。

回答:都は、東京都文化振興条例を策定するにあたって、行政が直接、都民の文化芸術活動に対して価値判断を加えない、一定の方向に誘導したり、統制しないとの基本姿勢を明文化したと聞いています。都の基本姿勢を堅持して、「住んでよし」の東京を実現します。

仮に都が文化芸術活動の内容に介入・干渉しなければならない例外が生じる場合があるとして、それはどのような場合に限定されるかをご記述ください。また、都が関与する企画や展示等において、都の文化振興を担う行政官、都立文化施設を指定管理する法人および各文化施設の管理職に配属されている都ないし市区町村の職員らの裁量は広く認められると考えますか。それとも、上記東京都文化振興条例の基本原則に鑑み、その裁量は狭いと考えますか。

回答:公的資金が用いられた、公的施設で行われる企画・展示であるならば、法令遵守(コンプライアンス)の視点が問われ、資金を拠出しているゆえの責任があると考えます。しかしながら、東京都文化振興条例の基本原則である、「都民が文化の担い手であり、その自主性と創造性を最大限尊重すること」と「文化の内容に介入し、または干渉することのないよう十分留意すること」を堅持するため、個々の活動を十分慎重に見ていく必要があります。


相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で入居者19人が刺殺された事件について、鳥越氏はTwitterで「相模原で大変な事件が起こってしまった。亡くなられた方にお悔やみを、被害に遭われた方にお見舞いを申し上げる。事件の背景はまだ分からないが、自分と異質なものを排除しようという社会の空気と共通するものを感じるし、恐ろしいと思う。」と述べている。まずは被害を受けた方々の痛みを思い、悼むべきだと私も思う、そして、この事件とその扱われかたじたいに、辛い思いをさせられている方々がいることを。



ともあれ、劇場でお待ちしています。『ゴンドララドンゴ』本日限り。お見逃しなく。


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〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

日曜は14:00開演

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

http://rinkogun.com/gondola_ladongo.html
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『ゴンドララドンゴ』、今月限り。今週限り。お見逃しなく。

2016-07-27 | Weblog
下北沢で、ザ・スズナリに通う日常が続いている。
1981年から、年に何度か、そうして数週間を過ごす。ずっとそうしてきた。
きのう、松岡和子さんをお招きしたアフタートークで、ご一緒に過去をふり返りながら、あらためて、この劇場との歴史を思った。

ニューヨークでリチャード・フォアマンが七十年代からずっとセント・マークス・チャーチで数ヶ月の公演を毎年続けているのを見て、自分もそれでいいのだと思った。

今回写真にも使っている、赤い紐を使った80年代アングラを冷やかしたシーンだが、いろいろな方々から「自分も昔の舞台で赤い紐を使った」と言われている。
(前列左より、尾崎太郎、大西孝洋、円城寺あや、後列は、大浦恵実、武山尚史)
何しろ私の初のスズナリ体験である1981年夏の転位・21『うお傳説』でも、赤い紐を男女が引き合うシーンが出てくる。
縦に使って見事だったのはシアターコクーン蜷川幸雄演出の『あわれ彼女は娼婦』だったが、これは最近だ。

もうバラしていいだろう、劇中、蜷川さんネタが出てくるのだが、『王女メディア』の野外公演を、新宿花園神社で樹の上に登ってただで観てしまったという逸話は、実話である。私のことである。十年以上経って、プロデューサーの中根公夫さんには、そのことを謝罪した。

「アリゾノ」という人物について作中人物が語るが、これはもちろん有薗芳記氏のことである。猪熊恒和らと同じ会社で働いていたのだ。なぜか有薗氏だけは実名で出したくてそうさせて貰っている。
「カクトミ」という人物のことも語られるが、暗黒舞踏の神領國資さんがモデルである。お目にかかるたび、私の出自(「坂手」=「逆手」)について、古事記・日本書紀や古い文献について熱く語っていた。もうかなり前、若くして「舞踏家廃業宣言」という公演で引退した。恋ヶ窪のアトリエだった。
「トンさん」と呼ばれるピアニストのことも語られるが、生活向上委員会の原田依幸さんをモデルにしている。八十年代、富士山麓でピアノ演奏をして話題になった。今回の劇中ではオホーツクの流氷の上で演奏したことになっている。原田さんには『ビヨンド・トーキョー』でオリジナル音楽を作って貰った。
落下事故を体験したと語られる「タケハルさん」のモデルは、木之内頼仁さんである。

そして、なるべく水を飲まないと決めている彫刻家の男は、私の高校時代の友人・三本琢男くんのことを思って書いている。私の誘いで、硬式テニス部をやめて、陸上部と映画部に入った。よく一緒に学校をサボった。一緒によく走った。彼は極力水を飲まないのだった。最初に作った自主映画は、彼が走り続ける映画だった。燐光群旗揚げから4本のチラシとポスターの絵を描いてくれた。『オルレアンのうわさ』では劇中に現れる人形を作ってくれた。日大芸術学部に進んだが、彫刻をやめて、デザインの会社で働いていた。今年の春の彼の死以来、浮上してくる彼のイメージを登場人物に反映させた。

『ゴンドララドンゴ』は、私の、私たちの、劇である。

言いにくいタイトルとしても話題の『ゴンドララドンゴ』、江森盛夫さんはブログで『ゴンドラドラゴン』と表記されています。(http://enbukuro.exblog.jp/26049999/)

ともあれ、そんなこんなで大注目の『ゴンドララドンゴ』、今月限り。今週限り。お見逃しなく。

劇場でお待ちしています。

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〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

平日19:00開演
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

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三上智恵監督の前作『標的の村』自主上映会、受付継続決定!

2016-07-27 | Weblog
三上智恵監督の前作『標的の村』自主上映会、受付継続のお知らせが届いた。
三上智恵監督『標的の村』『戦場ぬ止み』については、配給会社・東風さんにより劇場公開・自主上映が行われていたが、『標的の村』の制作・著作権者である琉球朝日放送と東風との配給契約が2016年8月10日に終了することになっていた。琉球朝日放送の判断によるものであった。琉球朝日放送自身が自主上映についての受付を管理するということだったが、ただ貸し出せばいいというものではない。自主上映会については、ノウハウがある。専門の配給会社のフォローがなければ、なかなか成功させられるものではない。今後の『標的の村』の全国での上映が縮小されてしまうことが予想され、非常に残念なことだと思っていた。
その後も『標的の村』上映を望む声が引きもきらず、そして、今月のN1地区に対する、オスプレイパッド基地に反対する人たちに対する国家権力による強制排除を受け、これまでの経緯を知らない人たちにこの状況について理解してもらうためには『標的の村』を観てもらうことが一番だと多くの人が再認識していた。
ここにきて、琉球朝日放送と東風さんが協議を重ねた結果、配給契約を1年間延長し、2016年8月10日以降に開催が予定される自主上映会の受付を、東風さんが継続することになった。
まずはめでたいことだと思う。
DVD化される予定もないはずである。
未見の方は是非上映会を検討していただきたい。
高江に関心を持たれる多くの方が、この映画に触れることを期待する。

自主上映についての方法・詳細は以下をご覧下さい。
・ http://hyoteki.com/jyouei/
・ http://hyoteki.com/news/?p=442 

昨年二月、横浜市教育委員会は『標的の村』上映会の「後援」を「撤回」した。
理由は『「特定の政治活動に関する事業でないこと」という後援条件にそぐわない』からではなく、『中立性の観点から市教委としては、オスプレイ配備について賛成、反対の 判断をしているかのように見えるかもしれない上映会の後援をするのは不適切だ』ということだった。
これからの時代、この映画が埋もれないように応援していただきたい。

○映画『標的の村』解説
日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。5年前、新型輸送機「オスプレイ」着陸帯建設に反対し座り込んだ東村(ひがしそん)・高江の住民を国は「通行妨害」で訴えた。反対運動を委縮させるSLAPP裁判だ。[※1]わがもの顔で飛び回る米軍のヘリ。自分たちは「標的」なのかと憤る住民たちに、かつてベトナム戦争時に造られたベトナム村[※2]の記憶がよみがえる。10万人が結集した県民大会の直後、日本政府は電話一本で県に「オスプレイ」配備を通達。そして、ついに沖縄の怒りが爆発した。
2012年9月29日、強硬配備前夜。台風17号の暴風の中、人々はアメリカ軍普天間基地ゲート前に身を投げ出し、車を並べ、22時間にわたってこれを完全封鎖したのだ。この前代未聞の出来事の一部始終を地元テレビ局・琉球朝日放送の報道クルーたちが記録していた。真っ先に座り込んだのは、あの沖縄戦や米軍統治下の苦しみを知る老人たちだった。強制排除に乗り出した警察との激しい衝突。闘いの最中に響く、歌。駆け付けたジャーナリストさえもが排除されていく。そんな日本人同士の争いを見下ろす若い米兵たち……。
本作があぶりだそうとするのは、さらにその向こうにいる何者かだ。復帰後40年経ってなお切りひろげられる沖縄の傷。沖縄の人々は一体誰と戦っているのか。抵抗むなしく、絶望する大人たちの傍らで11才の少女が言う。「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。私は高江をあきらめない」。奪われた土地と海と空と引き換えに、私たち日本人は何を欲しているのか?
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「ポケモンGO」より「ゴンドラGO」

2016-07-25 | Weblog
国内で配信が始まった「ポケモンGO」。まったく関心ないし、見てもいなかった。
今サイトを見ると、「『Pokémon GO』は、GPS機能を活用することにより、 現実世界そのものを舞台としてプレイします。 」とある。
「『Pokémon GO』は、地球上すべてが舞台! プレイヤーは、ポケモントレーナーとして、現実世界のいろいろな場所を歩き、探索して、ポケモンを捕まえることができます。ポケモンは、世界中のあらゆる場所で目にすることができます。現実世界で、ポケモン探しの旅に出よう!」とのことである。
基本的なポケモンの捕まえ方は、「『Pokémon GO』の起動中、ポケモンが自分の近くに現れると、スマートフォンが振動して知らせてくれます。現実の時間に連動して、『Pokémon GO』の世界も昼夜の概念があります。マップ上に現れたポケモンをタップすると、ポケモンと遭遇。画面を通して、実際の風景の上に現れたポケモンに、画面上のモンスターボールをスワイプして投げると、捕まえることができます。慎重に、でも早く捕まえないと、逃げられてしまうかも?」「ポケモンを捕まえるために使うモンスターボールは、マップ上に現れる『ポケストップ』と呼ばれる、特定の場所で手に入れることができます。せっかくポケモンに遭遇できても、モンスターボールがなくて捕まえられない! ということがないように、多くの『ポケストップ』に立ち寄って、モンスターボールをたくさん手に入れておこう」ということである。

要は外に出て、GPS機能で、恣意的に用意された場所にいるポケモンを捕まえる、ということである。ポケモンの卵を孵化させたり育てたりポケモン図鑑を完成させる、というようなことができるらしい。たまごっちの延長なのだろうか。チームをつくったりメダルを集めたりということもあるらしい。
何が面白いのかよく分からない。まあ私はもともとゲームを一切やらないので、申し訳ないのだが。

ただでさえ他者に無関心な日本の通行人は、平気でドカドカと歩いて人にぶつかるが、このゲームで「歩きスマホ」人口が増えることによって、さらに衝突等のトラブルが起きるだろう。
昨夜は池袋西口公園(ウエストゲートパーク)が終電後までポケモンGOの人で溢れかえっていたらしい。
名古屋では、Twitterに「鶴舞公園でミュウツーを捕まえた」という情報が投稿され、多数のプレイヤーが殺到する騒ぎとなったという。
区や市によっては屋外喫煙を禁止する条例があるわけだが、いずれ同様なポケモン禁止条令ができるだろう。

「ポケモンGO」サイトの「皆様へのお知らせ」には、「『Pokémon GO』を安全に楽しむため、以下の正しい遊び方を守って遊んでください。」とある。

ゲームを始める時は、天候や周囲の状況などをよく確認してください。
スマートフォンを操作するときは、周囲の安全を確認した上で、立ち止まって操作してください。
移動するときは顔を上げ、周りの人や物など、周囲の状況をよく確認してから移動してください。
ポケモンが現れたら振動でお知らせします。周囲の安全を確認した上で、スマートフォンを操作してください。
ポケストップやジムは、あらかじめ場所を確認し、近づいてからスマートフォンを操作してください。

だそうである。ゲームは競争だし、プレイヤーは遊びに興じると気にしないだろうな。
そのうち事故が起きるだろう。既に夢中になっていた人が自転車の籠の中のものを奪われる盗難被害に遭ったり、近くに出現したクマに気づかなかったというデマのような話も出ているらしい。

13歳未満はGoogleアカウントを取得できないため、保護者が「PTCアカウント」を取得した後、それに紐づける形で登録する。一応そういう「保護者責任」のエクスキューズができている。
ポケモンGOで遊ぶ人の個人情報、位置情報、周辺映像、会話記録が全て丸裸になってしまうとして、CIAの陰謀説まで出ているという。たぶん冗談だろうと思っていたら、オリバー・ストーン監督がこの現象に警鐘を発しているという。

既に高江にもポケモンがいるらしいし、米軍基地内にもいていただいて結構だ。
シリアにもいるということで虐げられた街の状況をポケモン入りの写真などで示す世界に対するプロパガンダとして活用しようとしている人たちもいるという。

これからは、スマホを観ながら移動している人が、こちらとは違う「仮想現実」の世界を生きているという、こちら側の「現実」に遭遇することになるわけで、リアルなはずの世界がどんどんバーチャルになっていくことは確実である。現実感の喪失は、現実の問題を見えなくするだろうし、ひょっとしたら生命の感覚までが喪失されていくと危惧する向きもあるだろう。
新しい現実感覚というものが産まれることがあるのはわかるが、あくまでもゲームとして仕組まれた仮想である。
本当の現実のとりとめもなさ、頼りなさにドキドキすることは、みっともないし危ういし頼りないしださいということになってくるのだろうか。
しかし、だとしたら、人はなんのために生きている? 
フィクションづくりとそれを提供する仕事をしている私ではあるが、違和感はある。危険視するとかそういうことではなくて、「これが現実」から始めなくてはならない。

『ゴンドララドンゴ』は、それに答える内容を持っているし、まだまだこちらが先んじてはいるのだ。

さて。
写真は、矢内原美邦振付による『ゴンドララドンゴ』、GOGOムーブメント(そんな名はない)である。
猪熊恒和始動のゴンドラ外壁補修作業の動きを全員が一通りできるようになったところで、矢内原マジックでムーブメント振付に転じさせたものだ。
美邦どんは現在、犬島での野外パフォーマンス準備中のはずである。彼女と犬島で野外劇『内海のクジラ』をやったのは、もう4年前になるのかな。

ともあれ、そんなこんなで大注目の『ゴンドララドンゴ』、今月限り。今週限り。お見逃しなく。


劇場でお待ちしています。


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〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

平日19:00開演
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

http://rinkogun.com/gondola_ladongo.html
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ネタばれ解禁の誘惑 『ゴンドララドンゴ』公演スケジュール折り返し

2016-07-24 | Weblog
燐光群最新作『ゴンドララドンゴ』、本日で東京初演折り返し。
今月いっぱい。
今回は東京だけです。

猪熊恒和.大西孝洋コンビが、これまでになくタフに向き合います。

幕が開いても毎日内容的な調整を重ねてきた。高江に後ろ髪引かれながら、自分の現場をとにかくがんばるしかないのだった。
あまり崩れることはない。一日どうしても不調な日があったが、後はなんとかじわじわと向上してきた。
かなりフィジカルにタフな芝居なので、油断はできないのだが、このままクオリティは自然に上昇していくといいと思う。

途中、八十年代小劇場演劇をパロディ化している場面があるのだが、ここはかなりおかしい。
大まじめにやればやるほど、である。

確かに、お客様が言ってくださるように、喜劇である、ともいえる。
観客席からの笑いで、真剣さが報われる場合があるのだ。

というか、あまりにも唖然とするアイデアに基づくストーリーなのである。
今のところネット含めて「ネタばれ」はされていない。
私自身、知らせたい誘惑とたたかっているところである。
解禁したい。
ふだん演劇や私たちにあまり縁のない方にも、「そんなのだったら、絶対観たい!」と言ってもらえそうだからである。
でもできれば、ネタばれされていない今の段階で多くの人たちに観てもらいたい。

ともあれ、そんなこんなで大注目の『ゴンドララドンゴ』、お見逃しなく。


劇場でお待ちしています。


〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

平日19:00開演
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

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一週間後に迫った東京都知事選と、安倍総理を「国を思い世界を憂う国士として同じ気持ち」と思う三宅氏について

2016-07-23 | Weblog
7月14日に告示され、7月31日に投開票される東京都知事選挙。
立候補の中では、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)=民進、共産、社民、生活推薦=と、元防衛相の小池百合子氏(64)との対決になるのではないかと予想されている。前岩手県知事で元総務相の増田寛也氏(64)=自民、公明、日本のこころ推薦=がおり、仲間割れをした自民党は票を分け合う形だが、小池氏が知名度で勝るのは当然だ。
自民分裂なら鳥越氏の圧勝となりそうなところだが、なかなか政策を述べないことや政治家としての経験値や体調のことで、誰にでも指摘できるレベルの鳥越氏の「マイナス要素」は多い。だが、そんなことは承知で鳥越氏は出るわけだし、支援者たちもわかっていて応援するのであろうから、無意味である。
政策については、これから野党連合の中で調整し学んでいけばいい面もある。じっさい、数日前には世田谷区の保育園や特別養護老人ホームを視察、保育士の処遇改善を明言している。そうはいってももともと鳥越氏は第一線にいたジャーナリストであり、知名度に頼るだけのタレント候補ではないのだ。
小池氏が街頭演説で、複数回のがんの手術を経ている鳥越氏を「病み上がりの人」と表現したことが、「がんサバイバー」に対する差別として批判されている。この件は鳥越氏に分があるだろう。
かと思うと週刊文春が鳥越氏の「淫行疑惑」という記事を出してみたり、鳥越氏側がそれに抗議し訴えるとか、これまた実質政策と関係のない話題が続きそうだが、有権者がしらけてしまえば、やはり対立する与党系が有利となるだろう。
野党統一候補として、いったん出馬を明言し断念したのが石田純一氏(62)である。この人は、30年前にオーストラリアで『カウラ大脱走』というテレビシリーズに主演していて、これはかの国では国民的な番組で、それで「カウラ事件」のことを知ったという人たちも多く、それで私は10年前、NIDA(オーストラリア国立演劇大学)の卒業公演の演出を依頼されシドニーに滞在していた際、当時の学長オーブリー・メロー氏に誘われ、三百キロ離れたカウラに案内されたのである。『カウラ大脱走』でいささか生硬ながらそれも持ち味のように見える着実な成果を見せた石田純一氏は、俳優としても後の「トレンディドラマの帝王」とは違う顔があることを感じさせた。彼の所属事務所は「11日の会見をもちまして、今後一切、政治に関する発言はできなくなりました」と説明し、鳥越氏の応援もしないという。CMなどのスポンサー契約やテレビのレギュラー番組がある限り、政治問題に携わることは難しいということになってしまった。俳優やタレントが社会的発言をしてはならないというのは、納得できないことである。
石田氏を支持してもいいと思っていた方々が鳥越氏支持に回るのは自然なことだろうが、幻の野党統一候補となってしまった宇都宮健児氏支持の方々にしてみれば、鳥越氏が野党共闘候補になったことに納得いかないのも無理はない。私も宇都宮氏がすんなり野党統一候補になっていたら、という思いはある。
自然エネルギー推進会議(代表理事 細川護煕、発起人代表 小泉純一郎)が反原発を含めた非核都市宣言を唱える鳥越氏の推薦を決定したことは、彼らの理にも適っているのだろう。自民党の二番手候補・増田氏は、東京電力関係者で核廃棄物処理についても関わってきている。原発推進はありえないという選択基準の人にとっては論外な人物である。
小池百合子氏は日本会議の重鎮でありヘイトスピーチ団体の在特会とも繋がりがあるし、核武装論も唱える憲法改悪勢力のタカ派である。自民党はいずれ、こちらに一本化してくかもしれない。
鳥越氏については、私は一時期一緒にテレビの「スーパーモーニング」に出ていたことがある。十年近く前だからまだお元気だった。出馬に当たって宇都宮健児氏との関係はしっかり築いていただければというのが懸念材料だったが、そこはクリアしてくれた。
与党勢力に入れるのが嫌だから鳥越氏、というよりは、前向きな材料はあると思う。だが、リベラル派の方々でも、鳥越氏が何らかの失策をするのではないかと怖れている人たちがいる。前の二人の都知事の失脚の仕方もあんまりだったから、ということもあるだろう。次に本当にしっかりしたリベラル派の候補が出るときに、前の知事がリベラル派で失敗した後の選挙では、次の候補が不利になるのではないか、という言い方も出てくるのだ。
ともあれ今は先のことを考えても仕方がなくて、今最も適任と思う人を自分で選ぶしかない。自民党の候補者分裂自体があまりないことなのだから、ここでややこしく考えても仕方ない気はするのだ。
鳥越氏に「政策がない」という批判は、既によく聞こえる。これから発言されていくことを見守りたい。
それはそれとして、安倍自民党政治を止めることじたいがまずは最大の「政策」だという、「限定」でもいいという意見に、今回ばかりは私は賛成したくなる。

ただ、人気投票のような選挙は困る。

明らかに「人気投票型」の選挙をした三宅洋平氏には、その後、本当に失望した。
もはや旧聞だとも思うが記す。
参院選を終え、安倍総理夫人の招きで、彼女や取り巻きと会ったのだ。
以下、彼のツイッター。

「昭恵さんは、その場で総理と俺を繋いでくれた。「立場は各々ながら、国を思い世界を憂う国士として同じ気持ちだと思っています。選挙では多少口を荒らしましたが、失礼します。」と伝え「大丈夫です、それが選挙ですから」と。」
「総理、何なら一緒に高江に行きませんか、とは云えませんでした。三宅はまだそんなもんです。
昭恵さんはチャーミングな方でした。幾ら批判の声があろうが、そう思います。
しかし私は間違っても自民党改憲草案にほだされるような事はありません。」
「まだ自分の選挙が終わったばかりで、宇都宮さん、古賀さん、石田さん含む鳥越さん擁立の経緯に、意識がついていってないので何も判断しかねている、頑張って追いつきたいけど、一回やすませて。というのが正直なところです。」

三宅氏は「ライン」のグループで、昭恵夫人らとグループをつくっているともいう。
なんのこっちゃ。
三宅氏はこの件に対する批判には以下のように答えている。

「いくらでも幻滅すればいい( ^ ^ )/□
俺は俺だから、
何も減らない。
I am what I am.」

そして高江については、以下のように言っている。

「高江のことについては、現在まさに深刻な対立が生まれている状況下にあって、僕としては総理はじめ、政権にあられる皆さまには今一度、住民や反対派の感情や境遇に寄り添う気持ちを持った上で、ご判断いただきたいというのが率直なところです。
政権を運営する人々には、どちらかの側に立つのではなく、推進と阻止の間に立って、その対話、調整をより強く意識してもらいたいのです。」

どう思いますか。

私は、安倍総理と自分を「立場は各々ながら、国を思い世界を憂う国士として同じ」と思うような人に投票しなくてよかったと、心から思う。
また、政治を志す人なら、立場は明確にしないといけない。はっきりと「どちらかの側に立つ」ことが必要であるはずだ。高江にいても、どこにいても、だ。
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日本劇作家協会 ロゴマーク発表

2016-07-22 | Weblog
劇作家協会には正式なロゴがなかった。
一昨年、劇作家大会豊岡大会で、コウノトリとペンにちなんだマークを作り、暫定的にそれをロゴ的に使うことがあった。三田晴代さんデザインによるもの。2年連続で会員証にもそのマークが使われたのである。私は結構気に入っていたが、大会で使用したものを使うということで、一種の暫定措置であった。
で、昨年から、新たに、かねてから念願の正式ロゴを作らねば、ということになり、ロゴ委員会が発足。
なかなか難産だったがついに劇作家協会のロゴが完成し、決定、ようやく発表の運びとなった。

ご覧いただければ幸いである。
今のところ英文字のものとツーバージョンが発表されている。

http://www.jpwa.org/main/news/logo

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯

このたび、日本劇作家協会ではロゴマークをつくりました。

モチーフは会話を示す記号として使われるカギカッコです。
私たち劇作家の思考・創作の原点である「人の発する言葉」のシンボルとして採用しました。
ベースカラーグリーンは、人と人、人と自然、人と社会の調和を表しています。
さまざまな活動の広報などでは、グリーン以外のカラーバリエーションも用い、
私たち協会のさまざまな表情をお見せしたいと思っています。
これを機会に日本劇作家協会は世の中への発信力を高めていきたいと考えています。
若い世代の会員も増え、演劇の未来へ向けて活動の幅もますます広がっています。
これからの日本劇作家協会にご期待ください。

2016年7月22日   
一般社団法人 日本劇作家協会 
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燐光群最新作『ゴンドララドンゴ』のモデルとなった会社・西部工業の人たち

2016-07-20 | Weblog
燐光群最新作『ゴンドララドンゴ』は、この劇の出演者で劇団員である猪熊恒和が1984年から所属していた会社をモデルとしている。
まあ本人がいて、本人の話をもとにしているので、そう言ってもいいだろう。
その会社は、西部工業という名前だ。
私が1981年に所属した劇団〈転位・21〉には、俳優の藤井びん、木之内頼仁両氏がいて、彼らが西部工業に属していた。
藤井びんに「コンマ戦争」という言葉を聞いたのはこの頃だ。
そして当時〈夢の遊眠社〉にいて、やがて〈転位・21〉にも出演する脇園弘康氏がいて、彼と親しくなったので、1983年に〈燐光群〉を旗揚げし、その新人俳優である土田修二を強引に頼み込んで西部工業に入れて貰った。
1984年には、また脇園氏に頼み込んで、〈燐光群〉に入団したばかりの猪熊恒和を入れて貰った。
〈燐光群〉からは、今や「チンドンの玉三郎」として知られる吉野茂も、仕事していた。
〈燐光群〉に関わった連中では、伊藤洋一、舞踏もやる石丸徳秀もいたはずだ。豊田勇二もバイトしていた。
私自身は別なバイトをやっていたので、この会社のお世話にはならなかった。というか、当時、劇団員が関わりすぎていたせいもあるし、先輩がいるのが面倒な感じもしたのだろう。
しかし、いろいろな人がいた。当時のアングラ小劇場のめんめんとしては、悪源太義平、有園芳記、久保酎吉各氏といった人たちもいた。いっとき宮島健、栗原茂といった人たちもいたようだ。
美術系の大久保裕己氏に続いて社長になるのが、演劇団の新白石氏である。
ミュージシャンも多くいた、生活向上委員会の原田依幸氏には燐光群の公演のために音楽も作ってもらった。彼は富士山でビアのを演奏したりの過激なパフォーマンスで知られていた。
音楽界では山岡道広氏、田中進氏、前田隆氏といった人たちもいた。
そして暗黒舞踏の人たちもいて、神領国資氏とは親しくなっていろんな話をした。杉田丈作氏もいた。

記憶間違いがあったらごめんなさい。

今日の昼の部に、藤井びん氏が来てくれた。(写真 左・藤井氏 右・猪熊恒和)

びんさんから「コンマ戦争」を聞いたのも夏だったはずで、あれから三十五年、なんとも不思議なことである。

そんなこんなで大注目の『ゴンドララドンゴ』、お見逃しなく。


劇場でお待ちしています。


〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

平日19:00開演
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

http://rinkogun.com/gondola_ladongo.html
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『ゴンドララドンゴ』今夜のアフタートークゲストは Aya Ogawa

2016-07-20 | Weblog
『ゴンドララドンゴ』今夜7/20(水)のアフタートークゲストは Aya Ogawa さん。

Aya Ogawaは燐光群が1999年に上演した『天皇と接吻』のヒロインである。

アヤさんは、坂手洋二・岡田利規・小池博史らの作品を翻訳する他、自身の作品として昨年はThe Play Companyの製作により『LUDIC PROXY』を作・演出し、WalkerSpaceで上演されるなど、ニューヨークで作家・演出家・翻訳家として活躍している。

ぜひぜひお話を聞いていただければと思います。

写真は、都築香弥子・大西孝洋の、珍しい?、ラブシーン?!です。はい。

劇場でお待ちしています。


〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

平日19:00開演
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

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『標的の村』高江に、全国各地から来た機動隊員が今日にも結集し、襲いかかろうとしている

2016-07-18 | Weblog
沖縄県北やんばる地域の米軍北部訓練場・東村高江のヘリパッド建設工事のために、警視庁、大阪、福岡、千葉、愛知など全国各地から機動隊員が16日から順次沖縄に派遣されていることはわかっていたが、きょう18日にも同訓練場周辺に投入されるという。22日までに全国各地から県内に派遣される機動隊員は約500人とみられているが、県内の警察官も動員されれば1000人規模になるのではないかという意見もある。
高江区の米軍北部訓練場N1地区ゲート前に投入される可能性がある。沖縄防衛局側がマスコミの取材に答えている。

N1地区ゲート前には、同ゲートを封鎖するために住民・市民が設置している複数の自動車やテントなどがある。写真は今年四月に私が訪問した際のもの。
投入された機動隊が、いつその撤去作業に取り掛かるかはまだわからない。
米軍北部訓練場の現場に投入されるだけでなく、先週いつのまにか大浦湾に設置されたフロートにつづいて、陸上部での作業再開を打ち出している辺野古新基地工事の準備を守るために配備されるのかもしれない。

ヘリパッド建設に反対する住民・市民らが抗議行動を続けている様子については、三上智恵監督の映画『標的の村』でその様子を知った方も多いと思う。当時の高江の様子は私が2013年に作った劇『星の息子』でも描いている。渡辺美佐子さん主演で全国ツアーもした。戯曲は「悲劇喜劇」誌に掲載されている。

私が6年前にN1地区を初めて訪れてから、いろいろな演劇人・音楽家等が高江への支援に参加してくれた。
みんな今こそ高江に行かなければと思っている。しかし現実にすぐさま沖縄に行けるわけではない。
私も新作の幕が開いたばかりで身動きがとれない。今日も午前中から部分直しの稽古だ。

東京では、「 警視庁機動隊は沖縄・高江に行くな!緊急抗議行動」がある。
日時:2016年7月19日(火)19:00 集合
集合場所:東京メトロ有楽町線「桜田門」駅 有楽町寄りの改札を出たところ(皇居方面改札口)

そして、もしも高江に行くことが可能な方は、なんとか高江に行ってほしい。

以下、「合意していないプロジェクト」から転載します(三上監督が一部手を入れてくれた文です)。

【ヘリパッドいらない住民の会「TAKAE座り込みガイドライン」】

1. 私たちは非暴力です
 コトバの暴力を含め
 誰もキズつけたくありません

2. 自分の意志で座り込みに参加しています
 誰かに何かを強いられることはありません
 自分の体調やきもちを大切に

3. いつでも愛とユーモアを!
  Let’s have a sense of humor and love!

【ついに高江に座り込みに初参加するかも!その日が来たら・・・。】

 初めて座り込みに行った時、すごーく緊張しました。今でもその時の自分のちぐはくな振る舞いのことをよく覚えています。座り込み経験があっても、初めての場所に行くときはやっぱり同じように緊張します。だから、今回は、だれにでもある「はじめて」向け。

- ココロとカラダの準備 -

●「まずは短時間の参加」と気楽に行きましょう。なんだかよく判ってないうちは、長期計画を立てない!これ重要。自分のココロで決めたことにしばられて身動き取れない、とはよくあることだけど。遠方から参加すると飛行機代とか割に合わないと思うかもだけど。その時の現場の状況や人の組合せが、自分の気持ちにピタッと来るかどうかなんて、判りません。初めての人は、まず数時間を過ごして、帰る、という計画を推奨します。現場が騒然とすれば後ろ髪引かれる思いもあるけど、大丈夫。次の人がやってくる。また次に来る計画など考えながら元気に「バイバイ!」しましょう。

● 調子が悪いときは、行かない。便利な場所ではありません。自分の車や地の利もなければなおさら。また、座り込みの充実した時間や人との出会いを過ごすと、結果的に元気スピリットをもらっちゃうんだけれど、癒しを目的に行くところではないように思うぞ。シャキッと元気なときに行きましょう。

- 持ち物準備 -

● 自分の飲み物・食べ物・日焼け・熱中症・虫さされ対策持参で。
 マイ水筒、マイ箸持ってるとステキと思われる。
 余ったものやゴミは持ち帰りキホンで。他の方のゴミも集めて持って帰るとよろこばれる。
 ハブ、ブヨ、ヌカカ、ハチ、ケムシ、ヤマダニ、等々。
「僕らはみんな生きている」系です、ニンゲンがお邪魔させて頂いております。
 刺される咬まれる強制排除には、長袖長ズボン、島ぞうりより、靴履きを推奨します。

● ガソリンは満タン。
● 高江共同店では、ちょっとしたおやつや飲み物の買い物可能。
● 山の天気は変わりやすい。雨対策も。縁のある帽子は雨にも有効。
● 夜は真っ暗です。漫天の星降る夜を体験したいなら懐中電灯持参で。
● 自分の荷物は自己管理。
● 車中泊のばあいは寝袋など。

【情報があるリンク先】
・高江 住民の会 http://takae.ti-da.net
・高江連絡会 http://goo.gl/3hXaEy
・チョイさんの沖縄日記 http://goo.gl/IzqelR
・合意していないP http://goo.gl/EOC2jG
・TAKAE まとめ http://goo.gl/WU6mXd
・辺野古浜通信twitter https://goo.gl/ZFQTvv
・辺野古浜通信 http://henoko.ti-da.net

「沖縄に心を寄せる、といってくださる人がみんな、防衛局や官邸や島尻大臣や沖縄県警、海保などに1本ずつ抗議の電話、あるいはFAXをしてくれたら、どれだけ助けられることでしょう。必ずしも現地に来られなくても、そこからできる支援があります。お願いします。電話1本でいいんです。」というメッセージが届いている。
【高江・辺野古 抗議先はコチラ!】
防衛省 03-5366-3111
沖縄防衛局報道室 098-921-8131
内閣官房 03-5253-2111
自民党本部 03-3581-6211 FAX 03-5511-8855
島尻あい子沖縄大臣 沖縄事務所098-875-1458
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『ゴンドララドンゴ』プレビュー開幕、本日17日初日

2016-07-17 | Weblog
燐光群最新作『ゴンドララドンゴ』プレビュー開幕、いよいよ本日17日、本格初日である。

今回は明瞭に猪熊恒和・大西孝洋のコンビを中心とした芝居だが、加えて大活躍しているのが、百花亜希。
この写真では飛んでいる(撮影・姫田蘭)。〈DULL-COLORED POP〉の活動休止公演『演劇』に続いて、子供の役もある。今回は女の子。そして、成長します。

プレビューは限定客席だったが、ぎりぎり多くの予約があり、予約の一部のお客様には他の日に振り替えていただいた。
本日17日は混雑が予定されていますが、可能な限り客席を拡大すべく制作陣が尽力しています。

劇場でお待ちしています。


〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

7/16(土)はプレビュー19:00のみ
平日は19:00
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。


【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

http://rinkogun.com/gondola_ladongo.html
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燐光群最新作『ゴンドララドンゴ』本日プレビュー開幕!

2016-07-16 | Weblog
燐光群最新作『ゴンドララドンゴ』本日ついにプレビュー開幕である。
スズナリで新作はほぼ一年ぶり。
写真(撮影・姫田蘭)をご覧いただければわかるように、今回は明瞭に猪熊恒和・大西孝洋がコンビを組んで芝居の中心に、どん、といます。
センターアイデアというか筋書きの中心は極めて単純なので、かなり呆れられることを覚悟というか楽しみにしていますが、この三十年近い時代を描くのに、この方法が必要でした。
シンプルなセットの中で、小林巨和さんの衣裳が映えます。
久しぶりの矢内原美邦振付もあります。

劇場でお待ちしています。


〈パンフレットの坂手洋二あいさつ〉

タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12460449.html?rm=150

毎日新聞記事
http://mainichi.jp/articles/20160707/dde/012/200/042000c


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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

7/16(土)はプレビュー19:00のみ
平日は19:00
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。

7/16(土)はプレビュー19:00のみ:一律2500円(全席自由) 

【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
※会員登録(無料)が必要です。 

★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
お渡しします。
開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

主催○有限会社グッドフェローズ

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『ゴンドララドンゴ』上演のご挨拶 〜 いよいよ明日プレビュー! 〜

2016-07-15 | Weblog
タルコフスキーの映画『ノスタルジア』に、温泉地の、蒸気が漂う岩場で、ある場所の端から端までローソクを持って渡りきるという無意味な行為を達成することで「世界を救うことができる」と主人公が信じ、それを試みる場面があった。
たかだか個人が自分の気まぐれな所業で「世界を救うことができる」と信じるのは傲慢だし、また、それはある意味無責任な「狂気」である。
私たちは、自分一人の一つの選択や判断で世界が大きく影響されることなどないと知っているし、ふだんからそう思っている。
現実に「自分一人が選挙に行かなくたって、結果は変わらない」と思う人たちが多くいる所以である。しかし、投票という行為そのものは事実として「一票」をカウントさせることができる。数字が一つ付け加わる。世界に影響を確実に与えている。
世界との繋がりを感じ、確かめるために投票に行く、という考え方だってあっていい。自分一人の「1」という単位の行為の結果、ごくごく僅かだとしても、現象としての世界は変わるのだ。
「この世界はどうして存在するのか」と、ふと感じる瞬間は、誰でも持っているはずだ。未来と過去と、まさにこの空間があること、そしてそれを自分の身が感受できているという、現実。
表現という行為の中で、そうした感覚と「数字を一つ増やす」というような客観事実が繋がり得ることを、私たちはどこかで信じている。

自分の命と引換えに何かができる、という考え方がある。その人は命と引換えに何ごとかをするのだから、ある意味、怖い物知らずで、無責任である。まわりの者たちは、迷惑である。
自分の命と引換えに「世界を救う」という考え方は、狂気である。「数字を一つ増やす」客観性への信頼を、拒否しているともいえる。
だが、産まれたばかりの赤ん坊にとっては、おのれの感覚じたいが、世界そのものだ。赤ん坊が泣くとき、かれは、全世界の求めに応じて、泣いているのだ。
やがて私たちは成長し、自己と他者の違いを発見し、言葉を獲得し、世界の枠組みを認識し、赤ん坊時代とは逆に、自分は一人ぶんの「1」でしかないことを受け入れていく。
演劇とは、表現行為とは、そうした客観を揺り動かして、決して赤ん坊に戻ることはできない私たちが、大人になってしまった身心と身につけてしまった論理を解いて、あらためて世界を受容する、どのようなものになるかわからないその感覚と出会い直すための「機能」を持っているのではないかと思う。
そのために私たちの存在を舞台上に差し出すくらいのことは、できるはずだ。
命と引換えにというようなことには、考えも及ばないが。

今回、「どういうきっかけでこの劇を作ることになったのですか」と問われて、答えるのが難しかった。もちろん劇の中身については企画書やチラシ等の宣材にも書いてある。助成金を貰うための書類にも内容は記した。
だが、実際にはこの劇の創作は、自分たち自身の、そして33年続いている劇団生活じたいの、「潜在意識」に潜り込み、浮上してくる何かを取り出すような過程を経てきたのではないか。と、今になっては思う。そのための触媒として、この極めて単純な物語が浮上してきたということだろう。
お楽しみいただければ幸いです。

(『ゴンドララドンゴ』当日上演パンフレットより)


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朝日新聞記事
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毎日新聞記事
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ゴンドララドンゴ
“Go-n-do-la, La-do-n-go”

作・演出○坂手洋二

7月16日(土)~ 31日(日)
下北沢ザ・スズナリ

1980年代末、東京。ゴンドラやブランコに乗って、ビルのガラス清掃、外壁補修等、高所作業を業務の中心とする会社があった。全員が同じ時給、出勤は自己申告、「原始共産制」を標榜する自由な気風の中、社員の半数は俳優や音楽・美術等のアーティストだった。仕事のこと、未来のこと、さまざまな問題でぶつかり、通じ合う仲間たち。「昭和」「バブル」の終焉を経て、彼ら、そして家族たちは、さまざまな選択をしてゆく。

そして現在。私は、幼い頃、横書きされていた「ゴンドラ」という文字列を逆に読んだ記憶を頼りに、思いがけず、父たちの時代と出会い直すことになった。

日本社会は、どのような経緯をたどって現在の状態にあるのか。それを1990年前後の「バブル」の時期、そしてそれが変容していく象徴的な社会事件の多かった「95年」前後、そうした時期を舞台に描き出します。


川中健次郎 
猪熊恒和 
大西孝洋  
杉山英之
武山尚史 
山村秀勝
尾崎太郎
 
都築香弥子
中山マリ 
樋尾麻衣子
百花亜希
田中結佳 
宗像祥子
秋定史枝 
大浦恵実

円城寺あや


照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○じょん万次郎
衣裳○小林巨和  
アクション指導○佐藤正行
振付○矢内原美邦 
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
美術助手○ 鈴木菜子
小道具応援○鴨川てんし
宣伝意匠○高崎勝也
写真・映像○姫田蘭
協力○オフィス・ミヤモト さんらん DULL-COLORED POP
制作インターン○寺島久美子(オイスターズ)
制作○古元道広 近藤順子

7/16(土)はプレビュー19:00のみ
平日は19:00
ただし 7/20(水)・7/28(木)は14:00 / 19:00
日曜・祝日は14:00
土曜日は14:00 / 19:00

受付開始○開演の40分前 開場○開演の20分前 

開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。

7/16(土)はプレビュー19:00のみ:一律2500円(全席自由) 

【全席指定】
一般前売3,600円 ペア前売6,600円 当日4,000円
大学・専門学校生&U-25(25歳以下)2,500円 
高校生以下1,500円
※学生、U-25は、前日までに電話またはメールでご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

前売開始○6月19日(日) 11:00

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ)
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★ご予約・お問合せ○燐光群/(有)グッドフェローズ 
03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp  
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットを
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開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。 

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やんばる・高江のヘリパッド工事強行の背景には自衛隊と米海兵隊の合同がある

2016-07-13 | Weblog
沖縄県やんばるの米軍北部訓練場へのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に向け、政府は連休明けの19日から順次、500人規模の機動隊を東村高江のメインゲート前などに投入する予定だと公表した。防衛局が参院選翌日に資機材を搬入したのに続く強硬姿勢だ。
ほとんど沖縄に、高江住民に、挑戦状をつきつけたようなものだ。
「政府関係者によると準備が整い次第、未着手の4カ所のうち国頭村安波のN1地区でヘリパッド建設に着手する予定」と、新聞にまで載せられている。
翁長雄志知事は「とんでもない話で、強圧的だ」と政府の姿勢を批判した。
中谷元・防衛相は会見で「必要な準備が整い次第、移設工事にかかりたい」と述べ、速やかに工事に着手する考えを示したという。

高江では、メインゲートの工事のための準備阻止と、防衛局がN1、N4ゲート前に停めている車列の強制排除に突然にでも来るかもしれないということへの、対応が迫られている。

沖縄県北部やんばる地域の森林地帯は国立公園に指定されることになっているが、当然のように高江も含んだ米軍にて提供した地域は除外されている。それも不条理だ。

私が県道からN1地区の工事の搬入を遮る高江住民の座り込みに初めて合流したのは、もう6年前になる。
今年は、4月下旬に高江に行った。
オスプレイは現在、我が物顔で高江上空に飛来しているようだ。その日もオスプレイではない機だったが、今までよりも接近した、挑発的な飛び方に思えた。

この日は、米軍の北部訓練場に、米海兵隊と自衛隊員が一緒にいて、やんばるの森から出てくるという状況を初めて確認した日だった。すぐに彼らが出てきた現場に行ってみたが、出た後だった。写真を見ると、自衛隊員の一人は「インストラクター」と書かれたシャツを着ていた。自衛隊は米海兵隊と一体化しているのだということを思い知らされた。
集団的自衛権の行使を解禁した安全保障関連法が、さまざまな作戦を米軍と一緒に行うことを可能にしている。

自衛隊はこれまでも県内の米軍基地で「研修」と称して視察してきたが、この時点ではジャングル訓練を念頭に北部訓練場で視察していた例は知られていなかった。
自衛隊が米軍と一緒にジャングル戦闘をすることを想定するということは、どのような種類の「日米合同」を考えているのだろう。

これは六月に琉球新報でも報道されたが、陸上自衛隊の特殊作戦部隊が5月19日にも、米軍北部訓練場で米海兵隊のジャングル戦闘訓練を視察していたことがわかっている。米軍サイト「Dvids」で視察の様子が動画で紹介され、「将来の共同訓練の可能性」などと見出しが付いている。
安全保障関連法が成立し自衛隊の海外派兵がなし崩し的に広がることも懸念される中、専門家からは将来的に沖縄で訓練が増える可能性の指摘も出ているという。
5月19日は陸自の特殊作戦部隊5人が視察した。米軍の現場指導者は「将来はここで日本の軍隊と一緒に基地を使い、最終的に日本の部隊がここに来る可能性に期待する」と述べたらしい。

このことは、米軍基地問題という範疇ではない、日本という国が戦争に加担する現実が刻々と迫っているということだ。
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まもなくわかるだろう! 「改憲が争点」から逃げた奴らは責任を取れよ!

2016-07-11 | Weblog
球磨川のダム問題でお世話になったつる詳子さんの言う通りだ。と思った。
で、夜明けを待つ前に、もう結果は出ている。
読みたまえ。諸君、これが日本のマスコミだ。
皆さん事前に文面を準備していたことは歴然だ。
そして、「識者」諸氏にも言いたい。「改憲が争点」から逃げた奴らは、責任を取れよ! と。

○つる詳子さんより

早々と{10日20:09)流れてきたニュースの見出しに怒り心頭!  選挙中にどれだけのニュースが、改憲が参院選の争点だと伝えてきただろうか? 安倍さんも演説ではアベノミクスの継続だけを訴えてきた。改憲は国民が決めることなので、争点にはならないとも言ってきた。なのに、終わればもうこの見出し。「憲法改正」が主な争点だったとも平気で書いている。明日の新聞にどれだけの新聞社が同様の見出しをつけるのだろうか? こんなこと許したらいけない! どの新聞が購読する価値がある新聞社なのか、明日の朝分かるだろう!

○つる詳子さんのいう産経のニュースは以下の通り

(前略)改憲勢力は自民、公明、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の4党で、非改選は計84議席。改憲に前向きな無所属の松沢成文、井上義行、渡辺美知太郎の3氏と、日本を元気にする会代表のアントニオ猪木氏が加わる。今回の参院選で4党が74議席以上を獲得すれば、3分の2に到達する。
 自民、公明の与党は平成26年12月の衆院選で、3分の2超の議席を獲得。参院でも改憲勢力が3分の2以上を占めれば、改憲の発議が現実的になる。安倍首相は参院選公示前から「秋の国会から憲法審査会を動かしていきたい」と、在任中の改憲に意欲を示していたが、参院選では憲法改正を積極的に取り上げることを控えた。
 しかし、野党4党は安倍首相の下での憲法改正に反対する立場で足並みをそろえ、改憲勢力の3分の2確保の阻止で共闘したため、憲法改正が参院選の主要争点に浮上した。
 
○そして、朝日

首相「野党含めて3分の2を」 改憲議論に巻き込む考え

安倍晋三首相(自民党総裁)は10日夜、自民党本部でテレビ各局の番組に出演し、憲法改正にむけて「野党を含めて3分の2を形成していきたい」との意欲を示した。衆参両院の憲法審査会を通じ、野党を改憲議論に巻き込む考えだ。
 首相は「『憲法に指一本触れるな』というのと、『改正は必要』という議論のせめぎ合いがあったが、今は民進党の中にも憲法改正をすべきだという人たちが多くなっている」と指摘。「どの条文をどういう風に変えていくかが大事で、憲法改正にイエスかノーかは、いまの段階ではあまり意味がないのではないか」とも語った。
 改正する具体的な条文については「審査会で議論しながら、国民的な理解が高まるなかで、どういう条文か収斂(しゅうれん)していくことが期待されるのではないか」と述べた。その上で「さらには国民投票で国民のみなさまが判断していくことになる」と述べた。

○そして、読売

与党大勝、改選過半数…改憲派3分の2超す

第24回参院選は10日、投開票が行われた。
(前略)参院選の結果、非改選も含め、改憲に前向きな自民党(追加公認1人を含む)、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の3党と無所属、「加憲」を掲げる公明党の合計議席が、憲法改正発議に必要な3分の2(162)に達した。
 首相は同じ番組で、憲法改正について「この選挙で是非が問われたとは考えていない。今後、与野党関係なく憲法審査会でしっかり議論してほしい」と述べた。
(中略)参院選ではアベノミクスの是非が大きな争点となった。野党は改憲勢力が憲法改正の発議に必要な3分の2の議席を取ることを阻止する方針を掲げたが、与党は争点に位置付けなかった。

○そして、毎日

参院選 改憲勢力3分の2超す 自公、改選過半数
衆参で憲法改正案の発議が可能 1人区、野党11勝21敗
 第24回参院選が10日、投開票された。自民党は改選50議席を上回り、公明党も選挙区候補が全員当選。安倍晋三首相が勝敗ラインとした自公両党で改選過半数の61議席を大きく超えた。憲法改正に前向きなおおさか維新の会などを加えた改憲勢力で参院(定数242)の3分の2(162議席)も確保。衆院はすでに自公だけで3分の2を超えており、衆参両院で憲法改正案の発議が可能な改憲勢力が形成された。民進党は改選46議席から大きく減らしたものの、改選数1の選挙区(1人区)では野党統一候補が11勝21敗となり、現職2閣僚を落選に追い込んだ。

○そして、日経

改憲勢力、参院3分の2に到達
 参院選で、憲法改正に前向きな自民党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の3党と無所属議員、「加憲」を掲げる公明党を合わせた「改憲勢力」が、国会発議に必要な参院の3分の2(162議席)に達した。
 4党は今回の参院選で少なくても74議席を確保した。非改選の84議席と、日本経済新聞の取材に改憲の立場を明言した無所属の非改選議員4議席を加えると162になる。改憲は安倍晋三首相(自民党総裁)の悲願。在任中の改憲に向けて前進することになる。

○そして、共同通信

民進岡田氏、代表選は「白紙」 3分の2許し「残念」
 民進党は参院選で改選43議席を割り込み、目標として掲げた与党などの改憲勢力による3分の2の議席獲得を阻止できなかった。岡田克也代表は「残念だ。訴える力が弱かった」と述べた。当面は続投するものの、9月の次期代表選の対応については「出るか出ないかは、白紙だ」と語った。
 党内で勝敗ラインの一つとされた「30議席」は確保したが、改憲勢力3分の2を許したことで執行部の責任を問う声が上がるのは必至だ。
 岡田氏はNHK番組などで、与党の改選過半数を阻めなかった点に関しても「責任がある」としたが、「(代表任期の9月まで)しっかり務めたい」と強調した。


※写真は、以上の内容になんの関係もないが、ルーマニア・シビウの街中の、塔。尖塔に登ると見晴らしはいいらしい。名前も忘れた。観光のメッカらしいが、昨年今年と、のべ十数日、毎日表を通りながらも、一度も中に登ってみたことがない。
 出会えそうで出会えぬまま終わる相手というものはあるのだ。私の思う「民主主義」も、そういう相手になってしまうのか。
 ともあれ、次にシビウに行くなら、この塔にはぜひ登ってみよう。シビウ演劇祭にまた参加できる日があれば、と思う。

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